相場格言

2015年02月20日

出遅れのJPX日経400が07年高値挑戦の展開へ=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週(23日〜27日)は、日経平均でみれば2007年高値更新の勢いから引き続き強い展開が予想される。ただ、買い安心感が強まり、「2万円は時間の問題」といった楽観ムードが強まりすぎると売方に足元をすくわれる可能性はありそうだ。

 とくに、ここに来てNYダウに比べ、日経平均の強さが顕著となっている。昨年末からの上昇率がNYダウの約1.3%に対し日経平均は約6.5%と大きい。また、日経平均がNYダウに対し今年2回目の上ザヤとなっている。

 しかも、最近の東証1部の出来高が20億株台後半、売買代金も2兆円台後半の理想的ともいえる水準が続いている。日経平均が2000年以来の高値値に進んだからといって40〜50億株の大商いになってはいない。これまでとは違って過熱感のない高値更新の展開といえる。

 背景には、このほど発表された日本の2014年10〜12月のGDPが年率でプラス2.2%と3期間ぶりに回復となったことが大きい。これまで、企業々績だけの片肺飛行的な相場だったが、「景気」というもう一つのエンジンが加わり相場に力強さが加わった。

 景気回復が本物と決めつけることはできないが、インバウンド需要、輸出好調による貿易赤字幅縮小、原油安効果なども加わって景気の先行きに期待感が強まっていることも間違いない。大手企業の業績好調で今年も賃金上げから消費への効果も期待される。今年1〜3月、4〜6月のGDPがマイナスに落ち込むことはないだろう。

 物色銘柄は、GDP回復という側面からは内需関連の中低位銘柄や新興系の銘柄が注目されていいところだが、3月の配当落ちまでは現在の値ガサ優良銘柄中心の展開が予想される。その後、4月以降、出遅れ比較感から中低位銘柄や新興系銘柄が見直される展開とみられる。

 とくに、指数でみれば日経平均が2007年2月の1万8300円を抜いたのに対し、優良銘柄の塊ともいえる、「JPX日経400」は、2007年2月の1万5630ポイント(20日=1万3607ポイント)に対し大きく出遅れている。

 一つのシナリオとして、3月までにJPX日経400が高値を更新、その後、4〜5月にTOPIXが2007年2月の高値1823ポイント(20日=1500ポイント)を更新というコースも想定されるのではなかろうか。

 足元では外国人投資家、機関投資家等の高ROE銘柄の配当取り買いが継続している。個人投資家においても優良銘柄の配当取りで臨むところではなかろうか。
posted by 犬丸正寛 at 16:49 | 株で見る世の中

2015年02月13日

日本は15年に続いて16年3月期の好調銘柄に照準=犬丸正寛の相場展望

■3月の米国・金融政策会議までは強い展開

犬丸正寛の相場展望 これから先、3月のアメリカの雇用統計と、それを受けて3月中旬に開催されるアメリカの金融政策決定会議(FOMC)までは,NYダウの堅調が予想され、連れて日経平均も強調相場が予想される。

 ギリシャとユーロ圏19カ国財務相会議は、ギリシャ債務問題に結論はでなかったものの、決裂ということでもない。大きい問題だけに何回かの会議を持つことにより、お互いの国の国民に、「やむを得ない」という気持ちを芽生えさせることが必要だろう。次回、16日に会議が予定されている。

 ウクライナ問題でもフランス、ドイツ首脳の仲介役でロシア、ウクライナとの4者首脳会談を行われ、3月の停戦が合意された。これで、相場の重しとなっていたギリシャとウクライナ問題がひとまず悪材料の座を去った。

 さらに、1月29日に44ドル台まで急落していた原油相場も足元では50ドルを挟んだモミ合いで推移し、落ち着いた展開となっている。今後、欧州の量的緩和効果を期待する形で徐々に反発に転じるものとみられる。

 一方、アメリカの景気は1月の新規雇用者数の好調にみられるように堅調が続いている。3月に発表の2月分雇用が引き続き好調ということになれば、3月のFOMCでは政策金利引き上げに踏み出す可能性はあるだろう。ギリシャ、ウクライナなど海外情勢が落ち着いてきただけに金利引き上げ示唆の可能性は濃厚とみておいたほうがよいだろう。

 そうなると、次の焦点は金利引き上げの影響がアメリカの景気・企業々績にどのていど現れるかということに移っていく。1回の引上げで、直ちに景気・企業々績は下降に向かうとみるか、あるいは、1,2度の利上げでは景気・企業々績は影響を受けないとみるか。この点が相場を見るポイントとなるだろう。

 NYダウは昨年12月26日につけた最高値1万8103ドル(場中)に約120ドルまで接近している。高値更新は十分に予想されるが、さらに、上値を追うかどうかは金利引上げと景気・企業々績の関係を見極めてからになりそうだ。

 この点、日本は金利引き上げのリスクは全くなく、むしろ、低空飛行のGDPに対してはまだ金融面の刺激が欲しい局面である。昨年10〜12月のGDP、そして、今年1〜3月のGDPがどうなるか。仮に、GDPがプラスに転じるようなら、企業々績の好調と相まって日経平均は、2007年の1万8300円(場中値)を更新するものとみられる。

 マーケットでは、2015年3月期に続いて2016年3月期の業績好調が予想される銘柄を買う動きが強まるものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 16:08 | 株で見る世の中

2015年02月06日

好業績銘柄買いの「第2幕相場」の展開へ=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 2月に入ってもNYダウは相変わらず荒い値動きとなっている。4日(水)が7ドル高と小幅だったが、2日(月)198ドル高、3日(火)305ドル高、5日(木)211ドル高と大きい値幅となっている。アメリカにも、『荒れる2日新甫』のジックスがあるのだろうか、と思われるほどである。

 この結果、2月はわずか4日間だけで約721ドルの上昇で、当然、どこか遠くない時期にこの反動安は覚悟しておかなくてはいけないだろう。

 ギリシャ問題は依然、揺れているものの、量的緩和に踏み切ったECB(欧州中央銀行)は、最終的にはユーロ体制堅持からギリシャ問題は落ち着かせるものとみられる。結果、マーケットにとって積極的に売りを仕掛ける材料ではなくなりつつある。

 そして、欧州の量的緩和の効果が先行き期待できるとなればアメリカに回帰していた世界メネーは再びアメリカ以外に向かうタイミングをうかがい始めることになるだろう。徐々にドル高(円安)は修正されていくものとみられる。

 NYダウは昨年暮れの最高値1万810ドルを上回る可能性は否定できないが、仮に抜いても一気に上値追いとはならないだろう。政策金利引き上げの時期と幅が明確になるまでは高値圏でのモミ合いとみられる。

 一方、日経平均は1月27日から2月4日まで6営業日、NYダウを上回ったが、足元ではまた下ザヤとなっている。ただ、6営業日も上ザヤとなったことは、これまでにない強さが感じられ、企業々績の見通しが好いことから再び上ザヤとなる可能性はありそうだ。

 その企業々績は、「円安効果」と、「原油安効果」が加わり輸出型銘柄、内需型銘柄の両方にプラスとなっている。この点は、売方の空売り攻勢を手控えさせ、買方を勢いづかせるはずである。

 ただ、2015年3月期・第3四半期の決算発表が、ほぼ一巡したことで、短期マネーの好決算買いも一巡といえる。たとえば、指標的存在のトヨタ自動車は予想1株利益を約47円増額し677.1円としたが株価は冴えない動きとなっている。

 次に予想されるのは、恐らく、好決算銘柄の見直し買いという展開だろう。決算発表時点での買いを、「第1幕」とすれば、これから始まるであろう見直し買いが、「第2幕」ということになるだろう。

 そして、今年の業績買い、「第3幕」は5〜6月の本決算発表ということになりそうだ。

 日経平均も直ちに高値を更新することは難しそうだが、高値圏のモミ合いが予想され、好業績銘柄の個別物色の展開とみられる。
posted by 犬丸正寛 at 17:03 | 株で見る世の中

2015年01月30日

円安、原油安のダブル効果で内需関連中心に強い展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週は2月相場である。『節分天井』、『2日新甫』(月の始めが2日でスタート)といったことから荒れる要素を含んでいることを忘れてはいけないが、総じて堅調な展開が予想される。

 一番の注目点は、日経平均がNYダウを上回る展開の続いていることだ。既に、1月27日から4営業日連続で日経平均の上ザヤが続いている。2013年5月のときも2014年12月のときも、共に一日天下で終わり、日経平均が下げに転じるきっかけとなったことから今回の上ザヤにも警戒は強いが、今までとは違う展開といえる。

 1株利益の向上がある。日経平均の予想1株利益は1月23日の1018円から現在では1130円台へ一気に100円上昇している。金庫株を含めて計算していたが、外して計算するようになったためだ。しかも、円安と原油安効果が企業々績に対しダブルで寄与していることから2016年3月期の1株利益は1250〜1300円が見込まれるところとなっている。

 仮に、1株利益1300円ならPER16倍で日経平均は2万800円となる。このまま、現状ていどの円安と原油安が続けば金融の量的緩和と比べものにならないほどの寄与が期待される。企業々績好調から日経平均2万円も見え始めたといえる。

 景気・企業々績が高水準モミ合い状態のアメリカに対し日本の企業々績好調に加え、さらに、補正予算等の効果で今年のGDPは回復が予想される。横ばいのアメリカに対し、上向きの日本ということから日経平均のNYダウに対する上ザヤは継続する可能性は高いとみられる。

 とくに、原油安は内需型銘柄に収益面で大きい効果となっており、3月の配当取りも含めた内需関連銘柄が中心の相場が予想されそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 15:42 | 株で見る世の中

2015年01月16日

地合いは悪いが相場転機のタイミング近づく、25日のギリシャ選挙がポイント=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 NYダウは15日まで5日連続安でこの間、約590ドル下げ、日経平均も昨年大納会から約550円下げている。とくに、今年になって日経平均が200円を越える上げ下げとなっている回数は9営業日中で5回にも達している。今年は羊年、おとなしい羊が暴れだしたようだ。

 幸い、NYダウは12月15日の1万7067ドルと、1月6日の1万7262ドルの下値のフシをキープしている。15日の場中安値は1万7298ドル、ここで下げ止まればトリプル・ボトムを形成できる。日経平均もほぼ同様の形でNYダウが底打ちし反発に転じれば反転上昇が期待できる。

 今回の下げは 現在、置かれている複雑な国際情勢を反映したようないろいろな要因が入り交じった複合的なものといえる。発端はギリシャにおいて大統領選出ができなかったことからギリシャ不安が再燃、ユーロ存続危機に膨らみ、ここに原油安が加わりアメリカのシエールガス関連企業への影響が懸念されるに至った。

 世界マネーは通貨ユーロや一連の商品相場から逃避、スイスフランや円を買う動きを強めた。これにたまらずスイスはこれまで続けてきたフランを売ってユーロを買うことを止めた。円はユーロに対し135円台、ドルに対し116円台と円高に進んでいる。当然、トヨタ自動車など輸出関連銘柄の下げ圧力となっている。

 ヨーロッパ中央銀行は22日に金融の量的緩和を決める見通し。デフレ懸念の強まっている欧州経済を支える。25日にはギリシャの総選挙が行われ、財政再建の緊縮政策に賛成か反対かが決まる。おそらく、ギリシャ国民は緊縮政策でユーロ圏に残る道を選ぶものとみられる。この点において売り材料が一つ消えることになる。

 残るは原油問題となるが、こちらは見通し難だ。好調なアメリカ経済だが、失業保険申請件数が増加、あるいは時間当り賃金の減少など一部で懸念される動きも出ている。また、シエールガス関連企業では破綻も伝えられている。このため、ある日突然、中東産油国と、これ以上の原油安は誰の得にもならないとして減産・価格維持の話し合いが開かれる可能性はあるだろう。

 相場の地合いはよろしくないものの、相場転機のタイミングが近づいているようだ。
posted by 犬丸正寛 at 16:31 | 株で見る世の中

2015年01月09日

『景気不調』、『企業々績好調』の片肺飛行相場が継続、好利回り銘柄狙いが活発へ=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 昨年暮れから下げていた日経平均は1万6000円の水準に接近したところで底打ち反発に転じた。NYダウ上伸の支援はあるものの、『下値は1万6000円、上値は1万8000円台』という、年初の大方の見方通り、まずは1万6000円水準で押し目買いという展開である。

 マーケットで取材すると、『企業々績がよいので下値に対する不安は乏しいが、全体の景気(GDP)に期待が持てないので直ちに上値を追うことも難しいだろう』との声が多い。
 こうしたことから導き出される答えとしては、『値幅狙いより配当狙い』ということのように思われる。とくに、10年物国債利回りが0.28%程度の歴史的な低水準に落ち込んでいる中で東証1部平均の配当利回りは1.4〜1.5%と国債利回りの5倍前後と高い。個別銘柄で見ても、新日鐵住金で約1.75%と国債の6.2倍となっている。さらにチエックすれば配当利回り3%程度の銘柄は数多くある。

 しかも、企業々績がよいから総じて株価の下値不安は乏しいとみていい。

 とくに、3月期決算銘柄については、これから約2カ月の投資期間で好利回りが享受できる。資金運用難の機関投資家には魅力ある存在ではなかろうか。新しい年のNISAについて個人投資家の買いも予想されそうだ。

 一方、値幅狙いについては、外部環境に不透明感が多く、本腰を入れて買い難い。とくに、今回のフランスでのテロは、イスラム国問題とも絡んで、今後、もっとも警戒すべき材料である。

 それと引き換えにテロに立ち向かう共通認識でG20など世界が一致結束ということから、ウクライナ、原油、ユーロなどの問題が悪材料としての座から降りる可能性は期待できるだろう。

 アメリカは、『景気』と、『企業々績』の2つのエンジンが好調に回転している。このため、波乱はあってもNYダウの堅調は持続するものとみられる。とくに、外部環境の悪いことからアメリカの金利引上げは簡単には実現しないだろうから景気、企業々績の下押し懸念は薄れる。

 日本の場合は、『景気不調』、『企業々績好調』という片肺飛行の中で3月期決算接近と共に好配当利回り銘柄狙いが本格化するものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 15:56 | 株で見る世の中

2014年12月19日

『外交力』+『経済力』=『強いアメリカ』を買う相場展開、アベノミクス本格化で外国人買いも=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週はNYダウが最高値を更新するかどうかがポイントとなりそうだ。背景には、このところのアメリカ外交の攻勢があるとみていいだろう。

 今回の「原油安」はアメリカが、強引にウクライナ政策を進めるロシアに対する締め付けの一環という見方もあるが、真意のほどは別としてもロシアがルーブル売りに見舞われ窮地に追い込まれたことは事実である。さらに、追い討ちをかけるように、ロシアと親しいキューバに対しアメリカは歴史的ともいえる国交回復を図るという。まさに、アメリカによるロシア包囲の印象である。

 これまで、弱腰外交と攻撃を受けていたオバマ政権が外交面で大きく盛り返したといえる。外交面で強いアメリカの存在感が高まれば、経済面においては、その強さを十分に発揮しているだけに、「外交+経済」=「強いアメリカ」、となってアメリカ買いが強まることが予想される。

 それが、どのていどの「ドル高」と、「NYダウ高」となって現れるか。1ドル=125円ていどのドル高の可能性は予想されるしNYダウの1万8000ドルの可能性も予想される。さらに、仮に、イスラム国に対する優勢も加わればNYダウ2万ドルも考えられる。

 NYダウが上伸すれば日本のマーケットの上値も期待できる。ましてや、14日の選挙で大勝し政権の安定度がよりいっそう高まったことで外国人投資家の買いも期待できる。日経平均は2007年の1万8300円奪回を目指す展開が予想される。

 とくに、安倍政権にとって今回の原油安は有難いプレゼントである。円安のデメリットから円安修正も政策課題として浮上していただけに原油安で円安デメリットを十分に緩和できる。それどころか、来春の再賃上げ要求を睨んで円安で大手企業に稼いでもらえることができる。

 年内最終受け渡しは25日。26日から新春相場となる。「円安」効果をバックに地方創生などアベノミクス第3章の本格的相場入りとみていいだろう。
posted by 犬丸正寛 at 15:52 | 株で見る世の中

2014年12月12日

ご祝儀相場のあとはドル・円の行方を見守る展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週は、確実とみられる選挙での勝利から、「ご祝儀相場」が期待できる展開だろう。ただ、選挙明け後は、年内11営業日と残り少なくなることもあってご祝儀相場のあとは伸び悩みとなる可能性はありそうだ。とくに、ドル・円相場の行方が見極め難いからだ。

 ドル・円相場のカギを握っているのは1バレル・60ドルを割った原油価格の行方だろう。原油価格安は世界の先進国には原材料安という点ではプラスだが、同時に金融不安を引き起こす芽も含んでいる。

 原油安は産油国を直撃し収入の大幅な減少となる。しかし、今回、オペックは原油価格が大幅に下落しているにもかかわらず減産による価格維持政策は採っていない。産油国の先進国に対する挑戦と受け取ることもできるのではないか。なぜなら、先進国はシェールガスを手に入れ、今また水素による燃料電池車を本格化させようとしているからだ。中東などの産油国にとっては脱原油が進めば死活問題だ。減産をしないで価格下落を放置していることは先進国に対する牽制の意味合いが含まれているのではないか。

 とくに、産油国は収入減少を理由に先進国からモノが買えないことを前面に出せば、資金繰りでたちどころに困るのはギリシャなど欧州である。この点において、欧州発の金融不安の芽を含んでいる。
posted by 犬丸正寛 at 17:00 | 株で見る世の中

2014年12月05日

円安次第の展開、07年の124円なら日経平均1万8300円も=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週の相場は1ドル・120円台に乗せた円相場の行方にかかっているといえる。選挙を控えていることから中小型銘柄中心の展開になるかとみられたが、急速な円安でトヨタ自動車など輸出関連中心に1部市場の主力銘柄が元気のよい展開となっている。トヨタは10月の5710円から2086円上昇し2007年以来の8000円に接近となっている。

 円相場の1ドル・120円台は2007年5月以来7年半ぶりの円安水準で、日経平均よりひと足早くリーマンショック前水準に達した。この1ドル・120円に匹敵する日経平均の水準は2007年2月の1万8300円である。円高に反転することなく、このまま1ドル・120円水準が保持できれば日経平均の1万8300円が見込めるだろう。

 一方、円安の裏側の「ドル高」視点ということでみれば、足元ではドル高の支えとなっている米国景気が腰折れする心配はなさそうだ。心配された欧州経済や日本経済の減速によるアメリカ景気への影響も今のところ軽いものとなっている。オバマ大統領の直近の演説を受ける形で欧州は金融の量的緩和へ進む方向にあるし日本は10月末に量的追加緩和を実施しオバマ大統領の景気刺激要請に応える姿勢である。

 中期的には量的金融緩和政策を10月で終えたアメリカ景気が金融に頼らないで自力走行ができるかどうかがポイントだろう。このため、言われている政策金利の引き上げは欧州及び日本経済に回復の兆しが見られるまでは実施はしないものとみられる。

 とくに、アメリカ以外の世界経済が停滞している間は、世界のマネーはアメリカに向かいドル高、株高が続くものとみていい。原油価格の大幅下落がこうした流れに拍車をかけているようだ。世界マネーが再びアメリカ以外の国に向かうのはもう少し先になるものとみられる。NYダウベース1株利益の頭打ち傾向が鮮明となるまではNYダウは強い展開が続くものと予想される。

 とくに、アメリカの日本に対する期待は非常に強いのではないかと思われる。もちろん、同盟国という強力な結びつきはある。しかし、親戚関係同様、借金の依頼ばかりでは嫌になるが、日本は多額の財政赤字はあるが大半を国内で賄っている。それに、バイオ、ロボットなど技術もいい。バブル崩壊で沈滞した経済を再生することは十分に可能である。こうしたことから今度の選挙で日本再生を掲げる安倍政権にアメリカは期待しているものとみられる。

 それを裏付けるように、4日には日経平均がNYダウに対し13ポイントまで差を縮めている。年初にはその差が300ポイントていど開いていた。NYダウが大きく上昇する中で日経平均が追い上げている姿である。日本への期待の強さの現われといえる。

 もちろん、12月14日の選挙で安倍政権が大勝しなくても、ともかく負けないで勝つことが条件である。もしも負けると2年前の総理が次々と代わるデフレ暗黒時代に戻ってしまう心配があるからだ。

 円相場については次のフシである2007年6月の124円まで行くかどうかが来週のポイントとなりそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 17:04 | 株で見る世の中

2014年11月28日

選挙控えと師走相場で短期マネー中心の展開、久々にチャートの出番=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 11月の月初には東証1部出来高は約52億株あったが月末では20億株強にまで落ち込んでいる。マーケットへの流入資金指標の売買代金も月初の5.4兆円ていどから2.1兆円ていどへ大幅に減少している。

 これは、(1)9月期決算銘柄買いの一巡、(2)麻生副総裁の円安牽制、(3)12月14日に衆議院選挙投票、(4)師走相場入り〜、などが背景としてあるため買い人気にブレーキがかかっている。

 この中で注目材料はやはり3週間先に控えた選挙である。自民・公明の優位は揺るがないものの、「選挙は水もの、フタを開けるまでは分からない。最近は内閣支持率も50%前後まで下がっているし、総理自身も過半数に達しなければ退陣を口にしている。投資家にとって、『退陣』という2文字はけっこう重い」(中堅証券)という。

 投資家のスタンスとしては、常識的には「選挙結果を見てからで十分に間に合う」ということだろう。しかも、日本特有の「師走相場」である。選挙までは、「短期マネー」が中心の展開が予想される。

 言うまでもなく回転売買が中心の短期マネーは値動きの軽い銘柄に照準を当ててくる。12月には26社もの新規上場が予定されているため、この面からも小型銘柄が人気となろう。新規上場銘柄人気の波及が予想されるような同業種銘柄や先輩上場銘柄で高値から大きく下げて下値水準でモミ合っているような銘柄が買われるものとみられる。久々に「チャート」が出番の相場といえる。
posted by 犬丸正寛 at 16:16 | 株で見る世の中

2014年11月21日

選挙で大きく動けず、「夢ある銘柄」中心に短期マネー主導の展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週からの相場は、日米とも政局を横目で睨みながらの展開となりそうだ。とくに、日本のマーケットは、「師走相場」特有の回転の速い物色展開となりそうだ。

 NYダウ及び日経平均とも高値圏で小幅往来の動きとなっている。日経平均でみれば、11月14日の1万7520円(場中)を高値として1万7000円台の滞留がほぼ9営業日となっている。去る10月17日の1万4529円をボトムに1ヶ月間で2991円、率で20.5%も急ピッチに上げたことから純相場感的には当然の一服、モミ合いといえる。

 しかも、9月期の決算が終わり、好調銘柄の下値買いはできても材料出尽くし感で上値は買い難い。しかも、12月14日(日)投票の選挙である。自民・公明が勝利することは、まず間違いないとみられるが、勝ち方が相場に影響する。

 総理は過半数に行かないと退陣すると会見で述べた。自民・公明の党としては270議席へ目標議席を上方修正している。こうした混乱ぶりは相場にとって上値を押さえる。結論は12月14日まで待たなくてはいけないが、途中、大手新聞等の予想観測記事も予想され相場の波乱要因となる可能性はありそうだ。アメリカでも中間選挙でオバマ民主党が破れ、国会運営につまずくとNYダウの波乱となることも予想される。NYダウ、日経平均とも短期間に大きく上昇した後だけに悪材料に敏感となっている点は注意しておく必要がある。

 株式評論家の海老原紀雄氏によると今の相場は、(1)マザーズなどの夢のある銘柄を買う、(2)東証1部の業績向上の実力株を買う、(3)日計りで株価だけを買う、という3つの流れがあるという。

 9月期決算が一巡し選挙ということを考えると、中長期マネーは「選挙結果」を待つスタンスだろう。このため、「師走相場」というこも加味すると短期マネーが中心で値動きの軽い「夢ある銘柄」が狙われる展開とみられる。
posted by 犬丸正寛 at 16:00 | 株で見る世の中

2014年11月14日

日経平均がNYダウを猛迫、外国人投資家は解散・選挙での政局安定を前評価=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週の相場は「解散・選挙」を織り込む展開だろう。マーケットにとっては、今のまま政局がごたつくより国民に真を問い、はっきりしたほうがはるかにマシである。しかも、自民・公明が負けるとは思われないだけに選挙で勝利して政局が安定することをマーケットは好感するはずである。

 今回の解散には大義名分がないと批判もあるが、今は2年間のアベノミクスの成果を問うことで十分である。なぜなら、日本そのものを元気にすることがアベノミクスの目標とするところだからだ。2年前の野党政権時代と今を比較すればすぐに分かる。あのまま行っていたらアメリカから見放され日本は世界で存在感のない国になっていたはずである。尖閣で中国と砲火を交えていたかもしれないしオリンピック招致も無理だったと思われる。国民の生命・財産は政府に守ってもらわなくてはいけないが、しかし、国を挙げて「仲良し会」をつくることではない。グローバル社会で生き延びるためには厳しい競争に勝ち抜くヤル気も大切である。この点を明確にしているアベノミクスは評価されていい点である。

 足元では、アベノミクス第2章のスタート時点からモタついていることは確かである。それを、追加金融緩和でなんとかカバーしている。金融政策だけでは限界がある。ここは、解散・選挙に打って出ることは政局安定、景気、そしてマーケットにとっても、非常に良い判断になると思われる。
posted by 犬丸正寛 at 17:00 | 株で見る世の中

2014年11月07日

徐々に中長期視点の相場展開へ移行、追加金融緩和の効果見極める=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週以降の相場は、足元相場好調の中に徐々に中長期視点の加わる展開だろう。今回の追加金融緩和は緩和策自体が目的ではなくアベノミクス実現のための手段であり、「その効果はいかに」、ということが問われることになってくるだろう。

 中長期の視点ということではNYダウも同様だろう。NYダウは2009年3月の6469ドル(場中)を起点に現時点が高値の1万7486ドルまで5年7ヶ月、値上り率2.7倍となっている。数値だけ見れば、「もう天井だろう」ということになるが、リーマンショックでは2007年10月の高値1万4196ドルからの下落率は約55%に達していた。

 「谷深かければ山高し」の教えもある。当時の失業率10%台は5%台にまで改善し経済は目覚しく回復し当時を上回る経済力となっているし、当時にはなかったシエールガスもあることからNYダウはなお上値余地は見込めるという判断はできるだろう。

 上値の目安となるのは、テレビドラマでも有名となった「倍返し」も一つの手掛かりといえる。2007年10月から2009年3月までの押し幅に対する「倍返し」は2万2196ドルという計算になる。現在の1株利益水準とすればNYダウのPERは20倍台杜という計算だ。ここまでアメリカの実力が評価見できるかどうかが今後の見所となってくるだろう。

 仮に、先行きNYダウの2万2000ドルが見込めるということになれば日経平均は現在のNN倍率0.95倍を当てはめれば2万900円前後が見込める計算となる。

 そのためには、(1)安倍内閣の支持率が再び回復し政治に対する安心感が回復すること、(2)追加金融緩和の効果に加え成長戦略が一刻も早く経済に寄与すること、(3)2015年3月期に続いて2016年3月期の企業々績好調が見通せること〜などが求められる。

 足元では追加金融緩和の心理的効果でマーケットは活況となっている。9月中間期決算発表が一巡すれば、徐々に活況の熱も下がり、師走特有の動きとも絡んで来年の景気を睨んだ中期視点での相場形成に移っていくものとみられる。やはり、当面の最大テーマは消費税有無とそれによる景気見通しであろう。

posted by 犬丸正寛 at 17:00 | 株で見る世の中

2014年10月31日

追加緩和で師走相場は強い、ただ緩和→株高→資産効果→景気浮上につながるかどうか見所=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週は11月最初の週であり、同時に、「師走相場」入りである。幸先よく日銀の追加金融緩和が出たことで今年も昨年同様に師走相場は堅調が予想される。

 10月31日に黒田日銀総裁は追加の量的金融緩和を決めた。長期国債買入を年50兆円から80兆円、ETF(株価指数連動型投信)買入を1兆円から3兆円、J−RETT(上場不動産投信)買入を300億円から900億円へそれぞれ拡大する。昨年春の異次元金融緩和と比べ効果がどうかは見方の分かれるところだろうが、週末31日の日経平均が一時875円高の1万6533円と年初来高値を更新したように株式マーケットに対する効果は大きい。

 昨年の場合はどうだったか。4月の金融緩和のあと5月に相場は大商いの中で天井を打った。この学習効果からマーケットが今後どう動くか。仮に、昨年と同じように一気に買いつくと昨年5月の二の舞となる心配がある。逆に、昨年の反省から慎重な投資態度ら相場は息の長いものとなる可能性がある。

 ポイントは昨年春の緩和の時は、驚きが大きかったこともあって、株高→資産効果→消費増加に繋がった。今回もこの図式が同じようにうまく機能するかどうかだ。うまく景気刺激にむすびつけば下降懸念の強まっている景気を浮上させることができるため相場はNYダウのような5年半上昇というスケールの大きいものとなるだろう。もちろん、アメリカの場合は家計の株保有率が高いのに比べ日本の比率は小さいためアメリカ型の消費効果は見込めないことは割り引いて考える必要がある。

 今回の株高で消費税10%実施を決断するかどうかも今後の相場に影響する。財政再建の観点ではプラスだが、増税後景気落ち込みを予想すれば上値を買い上がることに警戒感も出るだろう。

 現在、日経平均とNYダウの倍率を現すNN倍率は0.91倍〜0.94倍で推移している。この比率の間でNYダウが上がれば日経平均もツレ高し、下がればツレ安の動きを続けている。今年は一時この比率が0.97倍までアップしたが、今度の金融緩和でNN倍率が1.0倍を越えてくるような日本独自の相場を展開できるかどうかが今年の師走相場の見所だろう。
posted by 犬丸正寛 at 16:32 | 株で見る世の中

2014年10月24日

「夢」を買うテーマ相場から、現実の「業績」を買う展開へ=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週からしばらくは、『夢は要らない、業績が欲しい』という展開が予想される。政府の経済政策などマクロには期待できず、これから発表が本格化する9月中間決算のミクロに注目する相場展開といえそうだ。

 閣僚のゴタゴタで消費税10%判断を前に政府の経済政策はもたついている。期待されたカジノも雲行きが怪しくなっている。とくに、証券コード番号という背番号を持たない非上場企業及び一般庶民の景気は芳しくない。アベノミクスが狙いとする全国津々浦々まで景気回復を実感する、という状況には程遠い。マクロの景気面では相場は強気になり難い。

 これをカバーできるのが、背番号を持つ上場企業の9月中間決算といえる。トヨタ自動車の9月中間期営業利益は円安効果、アメリカ景気の好調効果などで最高益と報道されている。

 アメリカ向け輸出が多く、円安効果の見込める銘柄には好調な決算が予想される、株価も好反応が予想される。

 ただ、ポイントは9月中間決算は良くても今3月期通期がどのていど増額修正されるかである。たとえば、日経平均の予想1株利益が直近の1034円が1100円前後まで上向くかどうかである。

 NYダウが上伸しているのもダウ予想1株利益が1080ドルと高水準にあるからだ。日経平均も1株利益が向上するようなら一段高は期待される。今後は日経平均予想1株利益の動向を見守る展開とみられる。

 物色対象は、9月中間決算の発表が一巡まるまでは、新興系の「夢」を求める銘柄の人気は一服だろう。当面は、「好決算」がもっともおいしい材料だからである。
posted by 犬丸正寛 at 16:06 | 株で見る世の中

2014年10月17日

NYダウは現実の景気の良さを見直す展開、日本は政府の動向を見守る=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 急落したNYダウは、先行き懸念に対し現実の景気の良さを見直す展開が予想されそうだ。日経平均も政府・日銀のなんらかの景気対策を期待する買いが徐々に強まるものとみられる。

 1ヶ月弱の短期間にNYダウが8.6%、日経平均が10.3%、それぞれ下落したことで政治の出番が予想されるからだ。

 NYダウはエボラ出血熱患者の拡大懸念に加え、ここに来て欧州及び日本経済の減速下降が強まっていることを心配している。欧州は一時の金融不安を乗り越え、次のステップの実体経済の下落リスクに直面している。金融不安の局面では、危険を察知したマネーはいち早く欧州から逃避した。欧州はなんとか金融不安は乗り越えたものの、今度はモノ、サービスの動きが低調となる実体経済の悪化に直面している。まさに、バブル崩壊後の日本と似た展開である。下手をすると欧州は、日本のように20数年のデフレに陥り、それが、マーケットが心配するアメリカ景気に影響する可能性が出てくるということだ。

 アメリカは10月で終る超金融緩和策のあと早い時期に金利引上げの可能性が強まっていたが、欧州、日本の経済実態やエボラ出血熱を考えると、まさかここで政策当局は金利引上げには動くまい。金利引上げは先延ばしされ、むしろ、アメリカ景気に陰りが出るようなら、金融緩和策復活の可能性だって予想される。むろん、シエールガスを持つアメリカが、簡単には欧州、日本の不振の影響を大きく受けるとは思い難い。

 一方、日本は4〜6月GDPマイナス7.1%の落ち込みに対し、回復期待の言葉以外は特に策はなかった。改造内閣で期待の女性登用もうまく機能するどころか逆に足を引っ張っている。アベノミクスに陰りのみられることが日本株の下げを大きくしているといえる。

 このまま諦めてリップサービスだけにとどめるのか、あるいは景気下降のリスクを回避するために強力な策を打ち出すのか。一応は下げ止まっている日経平均は政府の姿勢を見守っている。
posted by 犬丸正寛 at 15:53 | 株で見る世の中

2014年10月10日

日経平均は26週線キープ、中期投資には好買い場提供=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 NYダウ、日経平均の急落で、「短期売買筋」には、やり難くなったものの、「中期投資」の向きには好買い場提供といえるだろう。

 日経平均に影響を及ぼしたNYダウの下げは、IMF(国際通貨基金)が、今年の世界経済成長率を下方修正したためだ。とくに、ドイツなど欧州経済が減速からデフレ懸念がもたれている。これに、エボラ出血熱、イスラム国問題もある。

 これらの材料は、先行きアメリカ景気に悪影響となることは予想され、先を読む株価が下がるのもうなずける。

 しかし、現実のアメリカ景気は好調である。既に、NYダウは9月19日の最高値1万7350ドル(場中)から4%強下げ、PERも15倍台に低下している。短期的には下げ過ぎとみられる。しかも、IMFの下方修正により、くすぶっているアメリカの金利引上げは遠のく可能性がある。

 一方、日本は輸出型の大企業中心にミクロは好調。しかし、GDPの落ち込みにみられるようにマクロは芳しくない。この背景の中で消費税10%への決断が迫っている。

 NYダウの急落でマーケットでは、消費税10%判断は半年延ばしの見方が急速に浮上している。「IMFという有力機関が世界経済の不振を表明したのだから、日本政府、日銀としては、想定外の世界景気落ち込みという口実はつく。今の局面では、消費税10%はとても無理だろう。昨年のような異次元金融緩和があっても効果は期待できないかもしれない」(中堅証券)という雰囲気だ。

 日経平均は短期筋にとって相場の強さの目安となる25日線を日経平均は大きく割り込んだ。しかし、3〜6ヶ月を目処とする中期投資の拠りどころとなる週足・26週線接近で日経平均は下げ止まっている。

 中期投資筋には、9月中間決算の好調期待、アベノミクス第2章への期待、さらに、政府の貯蓄から投資へ政策などから相場の基調は強いとみている。高値圏では買い難かった中期筋には、今度の下げは好買い場提供とみているわけだ。

 NYダウも下げ過ぎの感があり、反発に転じる可能性もある。そうなれば、日本のマーケットも大きく下げた銘柄には短期狙いの妙味が加わり短期筋にも買い場探しの場面を迎えているといえるだろう。悲観人気は禁物といえる。
posted by 犬丸正寛 at 15:43 | 株で見る世の中

2014年10月03日

物色銘柄に気迷い感強い、中間決算発表までは出遅れ銘柄でお茶を濁す展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 アメリカでエボラ熱出血患者がみつかり約100人が観察対象になっているという。拡大を懸念してNYダウは大きく下げた。さらに、今日(3日)発表の9月雇用統計の好調見込みから金利引上げが早まりそうだとの観測もある。

 NYダウについては、これらの推移を見守るよりしかない。ただ、2日(木)のNYダウが、かなり長い、「下ヒゲ足」となるなど突っ込みに対する警戒感もある。仮に、悪材料が出ても、あと2〜3本、下ヒゲ足をつければ底値感が台頭することになろう。

 日経平均は、NYダウに対し0.93〜0.97倍の間で動いているからNYダウ次第であることには変わりはない。ただ、大きい材料としては、消費税10%実施有無の判断が刻一刻と近づいていることだ。

 財政改善のことを考えれば実施したいのは当然だろうが、現実の景気停滞が許してくれない。とくに、大企業の景況観はよくても非上場企業の中小企業はよくない。大企業の牽引によって中小企業、あるいは地方経済への波及効果を狙う策も限界に来ているようだ。円安を使って大手企業の業績を良くしても、逆に中小にとっては原材料、燃料の高騰で円安はマイナスに作用している。

 このままでは、消費税10%にはゴー・サインは出し難い。加えて、北朝鮮の引き延ばしで期待された内閣支持率も下降傾向を示している。人質問題解決→内閣支持率上昇→消費税10%実施のシナリオが難しくなっている。

 1ドル・110円まで進んだ円安がどう展開するか。引き続き円安政策で一部大手企業に牽引してもらう策を採るのか。あるいは、中小企業及び庶民生活に配慮して円安には頼らないのか。難しいところに来ている。

 それでも、上場企業の業績が良く、日経平均の予想1株利益は1020円台で高水準をキープしていることから日経平均が下げ基調に転換することは考え難い。

 ただ、マーケットにおける物色対象は完全に気迷い状況にある。円安が進むのかどうか、地方創生、女性活用の政府戦略は長期では注目できても短期では買える材料ではない。

 加えて、10月後半から9月中間決算の発表が控えていることがある。円安関連銘柄は好調が予想されるものの、円安デメリット銘柄も予想される。元気のよかったマザーズ、ジャスダックなど小型先駆銘柄には疲労感が漂っている。

 結局、決算が発表となるまでは出遅れ銘柄でお茶を濁す展開の相場だろう。
posted by 犬丸正寛 at 16:36 | 株で見る世の中

2014年09月26日

日米とも政治が前面に出る展開、日本は消費税10%対応が焦点=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 日米のマーケットが高値波乱となっている。とくに、出遅れ感が指摘される日本のマーケットがNY離れして独自に強い動きを見せることができるかどうかが注目点となりそうだ。

 そのポイントとなるのは為替相場の動向だろう。去る、19日に1ドル・109円46銭まで進んだ円安が、このままストップするのか、あるいは、再度、110円〜120円へ円安が進むのかどうかにかかっている。今回の円安局面で、あれだけ上値の重かったトヨタ自動車<7203>の株価が年初来高値を更新するほど円安効果は大きい。

 カギを握るのは黒田日銀総裁だろう。麻生副総理、谷垣幹事長は財政健全化のために消費税10%実施の必要性を強調している。しかし、現実の景気は、とても消費税10%を実施できる実体ではない。

 そこで、総理と日銀総裁がどう動くか。消費税10%を諦めるか、あるいは延長ということになれば日経平均はNYダウに引っ張られ、日本独自の展開は難しいだろう。

 逆に、政府、日銀が消費税10%のために追加金融緩和を実施すれば、日米金利差拡大から円安が進みトヨタなど主力銘柄中心に再度の盛り上がり相場が予想される。

 ニューヨークのマーケットは、イスラム国壊滅へ向けアメリカ政府がどれだけ本腰を入れて取組むか。また、ウクライナ問題でロシアとどう対峙し、アメリカの外交力を発揮できるかを見守っている。日本も日本再生に向け消費税10%を含め政府がどのような手腕を見せるかにかかっている。

 今年の秋は、日米とも政治が前面に出る展開といえる。
posted by 犬丸正寛 at 14:39 | 株で見る世の中

2014年09月19日

トヨタの7000円と日経平均の1万7500円が見所に=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 NYダウの最高値更新、日経平均の昨年末高値更新でマーケットに明るさが加わり来週の相場には盛り上がりが予想される。

 とくに、日経平均は昨年の高値を抜いたことでチャート上では、リーマンショック前につけた2007年2月の1万8300円(場中値)までフシはなくなった。早くも、一部大手証券では、日経平均の目標株価を1万8000円から1万7000円へ引き下げたとも伝えられるなど、今後は日経平均の上値目標を探る動きが活発となりそうだ。

 米国のリーマンショック後続けてきた超金融緩和政策は10月で終了し、次はゼロ金利解除が焦点となっている。こうした動きは、米国経済が金融支援に頼らなくても自力航海が可能となったことを意味している。アメリカの金利やドルや株が高くなることは当然といえる。

 そして、次の局面は好景気に伴うインフレ懸念から金利が引上げられ、それによって景気・企業々績がどう影響を受けるかに移っていく。1〜2度の金利引上げでは景気・企業々績に影響はないとみるか、あるいは、まだ病み上がりの経済には1度の金利引上げでもダメージとなるか。アメリカの経済、景気、企業々績の体力が試される局面といえる。

 もっとも、金利を上げると言い続けているアナウンスの段階では今のNYダウには大きくは響かないだろう。引上げ超接近まではNYダウは強い展開が続くものとみられる。ましてや、中間選挙を控えているから株は高いのがよいはず。

 日経平均はアベノミクス第1章でつけた高値1万6320円(2013年大納会)を19日、1万6364円と上伸し更新した。

 とくに、主力銘柄の指標的存在のトヨタ自動車が6542円まで値を飛ばし1月6日の年初来高値を更新した。円安を素直に好感した動きといえる。

 トヨタの次の上値のフシは2013年5月の6760円。日経平均が先に昨年高値を抜いてトヨタなどを引っ張った展開だっただけに、今度はトヨタが日経平均に寄与する順番ともいえる。仮に、トヨタが昨年高値を抜いて7000円をつけるなら、日経平均とトヨタ株の比率は、日経平均1に対しトヨタ0.40倍で推移しているから、トヨタの7000円に匹敵する日経平均は1万7500円という計算になる。

 NYダウの動向を横目で睨みながら日本株は上値を試す展開が続くものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 15:58 | 株で見る世の中

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