相場格言

2015年07月31日

決算発表一巡後は相場持ち上げる材料なくなる、個別物色がいっそう活発に=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週は、第1四半期(4〜6月)の決算発表が後半戦となる。前半ではファナック<6954>が予想外の通期減額で短期売買筋を慌てさせたが、来週は大御所のトヨタ自動車<7203>が4日(火)に発表を予定している。

 そのトヨタは2016年3月期の1株利益を会社側では715.0円(15年3月期688.0円)、四季報・夏号は756.3円と予想しているが、果たして通期予想は増額となるのか、据え置きとなるのか。まもなくはっきりするが、仮に、確率は低いだろうがファナック型になれば株価は大きく下げるだろうし、増額があったとしても四季報予想ていどだったら失望売りから下げる可能性がありそうだ。

 そして、トヨタの決算が終わり主力どころの決算発表が一巡すれば、決算の他にいったい相場を引上げる材料は何があるだろうか。NYダウが急伸するだろうかといえば金利引上げ、中国経済の先行き不透明感などを抱えているため多くは期待できないだろう。

 国内の政治は安保関連法案につききりで成長戦略や景気対策には力が入っていない。中小企業や地方、個人に好況感が行き渡っていないことが内閣支持率低下の一因にもなっているだけにそろそろ景気に対し目を向けるところに来ているのではなかろうか。もし、さらに支持率低下が続くようなら政権たらい回しの悪夢がよみがえり相場の基調が転換する心配がある。人質問題が解決すれば支持率は一気に回復するだろうが、ほかに支持率回復の有効な策がないだけに経済対策で気合を入れるところに来ている。オリンピックムードも冷えてしまったし、カジノ構想など地方再生も影が薄くなった印象だ。

 短期筋を中心に個別物色買いは続くだろうが、中長期投資は支持率低下で政権が不安定なだけに積極的に買うことはしないだろう。結局、決算発表が一巡すれば手掛かり難から見送りムードが高まりそうである。猛暑、「休むも相場」でよいのではなかろうか。
posted by 犬丸正寛 at 15:00 | 株で見る世の中

2015年07月24日

4〜6月決算発表待ち、好業績を個別で買う展開か=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 日経平均は、7月9日の直近ボトム1万9115円から21日の2万0850円まで1741円、率で9.1%上昇したところで調整入りとなっている。注目となるのは、21日の2万0850円が6月24日の2万0952円に対し二番天井となってしまうのかどうかである。

 参考となるのはNYダウの動きだろう。NYダウは7月20日に1万8137ドルまで上伸したが5月19日の最高値1万8351ドルを抜くことができずダブルトップ形成となって調整入りしていることだ。ギリシャ問題の霧が晴れ、中国株も下げ止まったことを好感したが、一方、米国企業の4〜6月期業績が期待したほど好くなかったことが響いている。

 日本もこれから4〜6月期決算発表が本格化する。4,5月頃に比べると円安に振れ、原油安も加わっていることなどから決算は悪くないと思われるが、来年3月期を上方修正するまでにはならないだろう。従って、個別的には好決算を買う動きは予想されるものの、マーケット全体を押し上げるエネルギーにはならないだろう。

 現実の日米の景気・企業々績は堅調で相場基調が下げに転換するということではないからNYダウは去る7月1日の下値のフシ1万7465ドルを下回ることはないだろう。とくに、日経平均についてはこれから決算発表を控えていることが下支えするため26週線(2万0409円)を下回ることはないとみていいだろう。

 ただ、7月中旬以降、東証1部の出来高は20億株前後、同売買代金2兆円前後と少ない状態が目立つ。4〜6月決算発表が終われば、いっそう出来高・売買代金は少なくなり、夏枯れ相場の様相が強まる可能性はありそうだ。

 中期狙いなら秋相場に備え優良銘柄の26週線を目処に押し目買いがよいだろう。短期なら好業績材料株を狙うのがよさそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 15:41 | 株で見る世の中

2015年07月17日

外部要因に代わって内部要因急浮上、「内閣支持率」と「景気」に最大の注視を=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 これからの相場は、ギリシャ問題一巡から国内の内閣支持率低下を意識した展開が予想されそうだ。

 日経平均は、(1)ギリシャ問題の不透明感が強まったことと、(2)中国株急落を嫌気して去る9日には下値のフシとみられていた2万円前後を切って1万9115円まで急落した。

 そのギリシャ問題は、ギリシャがEUの最後通告を受け入れたことでギリシャへの第3次支援が決まる見通しとなり、中国株も下げ止まったことで、日経平均は急反発に転じ、17日には2万0658円まで値を上げた。年初来高値2万0952円に手の届くところまで来ているが、高値を更新して上値を伸ばすのは容易ではなさそうだ。なぜなら、次のような点が上値を押さえそうだからだ。

(1)日経平均が9日安値から6営業日で約1543円(約8.0%)上昇、ピッチの速さに警戒感がある
(2)中国株の先行き及び中国経済の先行きは依然、不透明である
(3)安倍内閣の支持率低下が気になる
(4)新国立競技場の計画下方修正ならオリンピック関連株に水を差すことになりそうだ
(5)日銀総裁が2015年度の実質GDPを下方修正した
(6)外国人投資家が売りを継続している
といったことである。

■立派なビルは企業なら経営悪化に、ましてや借金抱えての大判振る舞いは問題

 安倍内閣が最重要課題としていた安全関連法案の衆議院通過で大きい目標は達した。しかし、そのツケで国民の内閣支持率は大きく低下している。さらに、支持率低下が続くようだと安倍内閣の存立問題に波及する心配がある。日本を巡る軍事面の脅威の高まりは理解されていても現実の生活の厳しさに対する不満が国民の間に根強い。新国立競技場に多額の建設資金を投じるのなら庶民生活に回して欲しいという声である。むろん、「ギリシャ以上の多額の国の借金を抱えているのだからいい格好するときではない。企業でも立派なビルを建てると経営は悪化する」との声まで聞かれる。

■中国不振が日本のGDPに悪影響も、外国人の日本株売りはあなどれない

 中国株は下げ止ったが先行きは不透明だ。とくに、経済の減速が目立っており、このことが日銀総裁の2015年度GDPの下方修正(2.0%を1.7%)の背景にもなっているといえる。10〜12月期、1〜3月期とGDPは2期連続プラスで景気の本格上昇が期待されているが、8月に発表される4〜6月GDPがもしもマイナスに転じるようなら株価は下げる心配がある。

 仮に、外国人投資家が内閣支持率低下、GDPの減速を嫌気して売り越しているとしたら外国人投資家売りを国内投資家が肩代わりしていることになる。もしも、政権交代、景気下降ということにでもなれば、相場はこの水準で踏みとどまることは難しくなるだろう。

 強気相場の中にも慎重さが求めらる局面のようである。アベノミクスの取組みを見極めるところに差し掛かっているようだ。
posted by 犬丸正寛 at 15:19 | 株で見る世の中

2015年07月10日

ギリシャ問題は峠越しと予想、来週は戻り試す、好決算銘柄に人気集中か=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 今週はギリシャ問題と中国の株安による中国経済先行き不安から為替が1ドル・120円台に円高となり日経平均は9日(木)には1万9115円と今年4月1日の1万9034円以来の水準まで大きく下げた。

 先ず、ギリシャ問題は今週末のEU会議で一応の決着をみるものと推測される。ギリシャがEUへ提出した財政削減案は、レストラン等での課税引上、軍事費削減、年金支給年齢引上など。見返りに3年間で約4兆7000億円の融資をギリシャは要求している。

 EU側としては、ギリシャのユーロ離脱による足並みの乱れは望むところではないだろう。また、ユーロ加盟のギリシャに続く経済の苦しい国に対する、見せしめ的な采配は行われたものとみられる。恐らく、直ちにギリシャに続くような金融不安は起こらないだろう。休日中にギリシャ問題は一応、峠は越すものとみられる。

 次に、中国問題は株安による実体経済への影響がどう出てくるかは現段階では見極め難い。ただ、中国政府の株安対策により短期的には株価下げには一定の歯止めがかかったものとみていいだろう。ギリシャ問題が払拭されれば中国にとっては貿易取引の多い欧州不安が薄れるだけに好感される。
posted by 犬丸正寛 at 17:00 | 株で見る世の中

2015年06月26日

第1四半期の好調を先取りの展開、動きの軽い銘柄に資金集中=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 27日のユーロ圏財務省会合でギリシャ支援が決まればNYダウは反発、連れて週明けの日経平均も上昇に転じるものとみられる。支援が不発ならギリシャは6月末に15億ユーロの返済期限を迎えていることから返済不履行(デフォルト)、そしてユーロからの離脱が想定され、世界のマーケットはあるていど織込んでいるとはいえ波乱が予想される。

 ただ、仮に、今回、支援継続になったとしても来月からまた返済に迫られるはずである。ギリシャは日本円で約33兆円もの債務を抱えているというから簡単ではない。観光以外は、これといった産業がなく収入獲得は難しく、欧州の景気が上向いて観光客が増えることが期待されるところだろうが直ちに好転する状況でもなさそうだ。1月の選挙で登場した現政権は緊縮・ガマン政策反対の支持を受けているだけに、賃金、年金カットなどは取り難いようでもある。

 企業なら清算の道もあるが、国家となると難しいだろう。社会不安が起こり北アフリカのようにテロが蔓延しては欧州全体にとっても困ることである。このあたりを見越してか、ギリシャはロシアや中国に近づく姿勢をみせ牽制している。これから先もギリシャ問題は世界のマーケットの頭を押さえそうだ。

 日本のマーケットは、ギリシャ不安からドル高(円安)もあって出来高は多くないが日経平均は2万1000円に接近、1993年6月の2万2750円以来の水準に値を上げている。「5月の3月期決算発表頃に比べ、円は一時125円台をつけるなど円安が進んでいるので第1四半期(4〜6月)の決算は悪くないはず。第1四半期で通期の会社側上方修正はないとしてもアナリストサイドでは上方修正を織込むレポートになるだろう」(中堅証券)との見方。7月に発表される第1四半期決算を先取りといえる相場だろう。

 ただ、TOPIXは2007年の1823ポイントに届いていないことが示すようにマーケット全体が活気づいている状況ではない。引き続き売買代金2兆円強という限られた資金での回転の速い相場で値動きの軽い銘柄を狙う展開が引き続き予想される。
posted by 犬丸正寛 at 16:03 | 株で見る世の中

2015年06月19日

波乗り型投資家が小さな波に戯れる展開か=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週の相場は日経平均でみれば、NYダウを横目でみながらの戻りを試す展開だろう。まず、25日線(2万0318円)を奪回し、さらに、その上に位置する2万0437円のフシを抜けば年初来高値2万0655円が見えてくる。一方、15日から連続で20億株前後の低空飛行状況が続いている東証1部出来高については30億株となるような盛り上がりは難しいだろう。

 日経平均反発の理由としては、(1)去る、6月10日の2万0016円に対し18日の1万9990円が変則型の二番底となった、(2)NYダウは6月利上げの可能性が残っていたが、「年内ゆるやかに」という方向が示されたことで足元の景気の堅調を見直す展開となっている、(3)日本の景気、企業々績が堅調である、など。特に、株価上昇につながる決め手の材料があるわけではない。

 とくに、足元で気になるのは、6月第2週において外国人投資家が約6週間ぶりにまとまって日本株を売り越したことである。ポートフォリオ組み換えによるものなのか、あるいは夏休みを前に一部を手仕舞っているのか定かではない。金融機関が下げたところは買っているが、これからも外国人投資家の売りが続くようなら上値は重いものとなりそうだ。

 このため、マーケットでは「業績がよくて、しかも外国人投資家の売りが出ないような銘柄が狙われるだろう」(中堅証券)との見方もある。主力株にとって頼みの円安も足元では膠着状態となっている。

 もう一方の頼みのNYダウが最高値を更新してくれば日本のマーケットには押し上げ効果が期待されるが、利上げ後の米国景気の行方という観点からは中期的には強気になり難いところである。NYダウに多くを望めないということになれば日経平均でみれば高値圏のモミ合いで、短期波乗り型投資家が小さな波を捉えての展開ということになるのではなかろうか。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
posted by 犬丸正寛 at 15:32 | 株で見る世の中

2015年06月12日

日米とも短期では戻り試す、中期では景気の自力走行見極める展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 アメリカは5月の雇用統計が好調だったことから『9月利上観測』が強まり、日本では、今年1〜3月のGDPが上方修正されたことで日銀の第3次量的金融緩和後退の観測が強まっている。日米とも金融から実体経済への注目度が高まっている。

 日米とも景気が強いとの認識は強まっていが、もち日米の景気に温度差はある。2009年をボトムに3度の量的金融緩和で6年に及ぶ景気上昇のアメリカ。民主党政権下のデフレ経済から2度の量的金融緩和によって消費税引き上げを吸収しつつなんとか景気が上向いている日本という姿である。

 とくに、日米共に金融の支援を離れて景気が自力走行が可能かどうかが試される局面に入っているといえる。NYダウは6月4日からの4日連続の大幅安で短期的には「9月利上観測」を織込んだといえる。

 一方の日経平均も6月5日からの4日連続安で5月半ばからの12日連騰に対する調整をほぼ終えたものとみられる。

 短期的には、NYダウ、日経平均とも戻りを試す展開とみていいだろう。

 中期的な視点では、NYダウは利上後のアメリカ景気が自力走行できるのか、また利上は1度だけか、あるいは2度、3度と続くのかといった点の見極めが焦点となるだろう。日経平均についても、1〜3月に続いて4〜6月のGDPが3期連続のプラスとなるのか、また、中小企業や地方まで景気回復の輪が広がるのかを見極める展開が予想される。

 去る8日に125円台後半まで進んだ為替相場も引き続き注目される。国会期間中は、株式マーケット支援のため円安は継続されるとの見方もある一方、日銀総裁の円安牽制ともいえる発言もあって足元ではやや気迷い気分といえる。日本の景気回復が本物なら円高に振れる可能性を含んでいるだけに為替も景気の先行きを見極める展開といえそうだ。

 6月第1週は外国人投資家の日本株買いがやや縮小している。今後、主力の外国人投資家がどう動くかは大きいポイントである。仮に、買いが細るようならマーケットは主力銘柄から出遅れ銘柄や材料銘柄への物色が強まることになりそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 16:04 | 株で見る世の中

2015年06月05日

日経平均12日連騰で短期的には買い疲れ感台頭=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 日経平均は2万円台乗せが2度目となった去る5月19日以降、2万円台の滞留期間がほぼ1カ月近くとなる。過去のケースでは、長い滞留期間の後は調整入りしているケースが多く、ここからの上値は重いのではないかとみられる。

 とくに、短期的にみれば、日経平均が6月1日まで12日間の連騰となったことが買い疲れ感と警戒感につながっている。この間、かなりの円安に振れのだが、日経平均が12日間連騰とは言うものの、期待したほど上値を伸ばせなかった。

 個別銘柄でみても空売りの多い日産自動車は年初来高値を更新しているが、信用買残の多いトヨタ自動車は3月24日につけた年初来高値8783円を抜くことができないでいる。全体相場でも個別銘柄でも上値に対する警戒感は根強いといえる。

 NYダウも底堅いものの高値圏でモミ合っている。今夕発表の雇用統計は悪くなさそうだから、今夕のNYダウは反発に転じるだろう。しかし、利上げの時期と利上後の米国景気と企業々績を見極めようとする雰囲気は引き続き強い。NYダウが一気に上値を追うことも難しいのではなかろうか。

 需給面では、個人の売り、外国人投資家の買いという流れが続いている。ただ、買い一貫だった外国人投資家に買い疲れ感があるとの報道もされており、外国人買いが縮小するようだと日経平均はストンと下げる可能性はありそうだ。下げれば年金等の買いや下げを待っている個人投資家の買いも予想されるため大きい下げもなさそである。

 仮に、外国人買いが一服になるとすれば、物色銘柄に変化が出そうだ。これまでの高ROE優良銘柄から徐々に出遅れ優良銘柄や内需系の材料含み銘柄に物色の矛先が向かう可能性は高まりそうだ。実際、ひと頃に比べるとマザーズ、ジャスダックなどの新興系銘柄に新高値が増えるなど元気の好い動きがみられる。

 ここからは、夏枯れを控えていることからも輸出関連から出遅れの内需関連に芽を向けるところだろう。
posted by 犬丸正寛 at 15:52 | 株で見る世の中

2015年05月29日

外国人主導で強調相場の可能性強いが、個人の中長期はもうしばらく様子見が賢明=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 相場には、「常識破り」は起こりうることである。『もうはまだなり』という格言は、まさに今のような日経平均11日連騰のような時のことを指していうのだろう。常識で考えれば、もう押すだろうと思うのが普通だが、なかなか押さない。ガマンたまらず買いついたら天井ということもしばしば起こりうることである。

 同時に昔から、『記録破りは天井と心得よ』とも教えている。今回の連騰記録は1988年2月の13連騰以来ということらしい。この記録更新の可能性もあるだろう。

 ただ、1988年頃とは違う点も多々ある。当時は1989年のバブル相場で日経平均が3万8915円をつけた頃である。今回の日経平均は連騰とはなっているものの

 バブル最高値に比べ現在はまだ47%も下にある。とくに、当時は中低位の数量銘柄も買われ出来高も活発で投資参加者の多くが熱狂的だった。

 今回は中低位銘柄がほとんど放置されたままで、とくに、今回はJPX日経400に代表される選ばれし銘柄が中心の相場である。さらに、今回は個人投資家は冷静で、むしろ、利食い売りを優先させている点が大きい違いといえる。

 今回の主役は外国人投資家である。日本企業がROE重視経営に転じたことでROEが10%を超える銘柄を中心に買い進んでいる。こうした優良銘柄は個人投資家がそうとう利食っていることから需給関係がよく、機関投資家の思うがままに近い相場展開になっているといえるだろう。この点からは、まだ優良株相場は継続する可能性があり、日経平均の上値も記録破りとなる可能性はありそうだ。

 ただ、いつまでも上がり続ける相場はない。今のドル高についても、売り立てた筋の買い戻しが中心とみられ買い戻しが一巡すればドル安(円高)に振れる可能性はあるだろう。ドル高の背景をアメリカ景気の強いこと、年内利上げに求めるには弱い材料と思われる。この数カ月のアメリカ景気はさほど変化はなさそうだし、年内利上げも今、急に言われ出したことではないからだ。

 短期狙いの個人投資家は主流銘柄に飛び乗り飛び降りでついて行くのがよいだろう。しかし、乗り遅れ気味の中長期投資家はもうしばらく新規買いは様子を見るところだろう。外国人投資家がバカンスを迎える夏場の動きを見てからでも間に合うものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 15:08 | 株で見る世の中

2015年05月22日

日米とも新高値だが勢いに欠ける、材料株の動きやすい地合いで個人投資家向きの展開か=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 NYダウ、日経平均とも長いモミ合いを放れ新高値に進んでいるものの、勢いに乗りきれない展開といえる。とくに、東証1部の出来高は23〜25億株とひと頃に比べると増えているが、市場参加者が揃い踏みといった状況にないことが勢いに欠ける理由として挙げられるのではなかろうか。

 金融機関が3月第1週以降売り越し、個人も売り越し基調となっている。一方、外国人投資家が買い越しを継続、足元の2週間で投信が買い越しに転じているという状況である。とくに、個人投資家は5月第2週で1726億円と規模の大きい売り越しでこれが相場の上値を押さえている可能性はある。

 外国人投資家、投信も上値を勢いよく買い上がるスタンスのようにもみられない。やや、斜め読みすれば、外国人投資家、投信等はこれまでに買った株の値下がりによる損失を避けるために値をキープする狙いから買っているようにもみえる。

 日米とも景気、企業々績に対する見通しがもうひとつすっきりしないことがあるようだ。年初、アメリカは6月利上が濃厚とみられていたが、足元でのFOMC議事録では6月利上反対が多数だったという。裏を返せば今は利上げできる景気の状況ではないということになる。実際、NYダウの1株利益は昨年夏から高水準ながら横ばい状態が続いている。

 日本の今年1〜3月の実質GDPは年率2.4%と2四半期連続でプラスとなった。景気は着実に上向いているが、タクシーに乗っても運転手は、景況感の良さは全くないという答えで、指標だけが上向くという手応えの感じられないところがある。日経平均の動きと非常によく似ている。

 3月期決算発表がほぼ一巡した。日本経済新聞の報道では製造業好調に対し非製造業は横ばいていどで全体としては経常利益は15年3月期で6%程度の増益、16年3月期は8%台後半の増益という。16年3月期はマーケットが期待した2ケタ増益には手が届かない。このあたりも相場に対しモヤモヤした雰囲気となっているようだ。

 外国人投資家が売りに回らない限り相場反落はないとみていいが、この先、外国人投資家がどこまで日本株を買い続けてくれるかは未知数だ。このあたりが、今後の相場のポイントだろう。

 3月期決算一巡で材料的には空白となってくる。これから夏場には材料株の動きやすい地合いとなってくることから材料株好みの個人投資家にはおもしろい相場となることも予想される。
posted by 犬丸正寛 at 17:00 | 株で見る世の中

2015年05月15日

相場の流れに変化の兆し、夏枯れ相場控え出遅れ銘柄に照準=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 マーケットでは相場の流れに変化の兆しが見られるが、3月期決算発表一巡と共に変化が際立つ展開となることが予想される。変化の兆しとは次のようなものである。

(1)売買代金が横ばいとなる中で出来高が増加傾向にある。
(2)売買単価が低下傾向にある。
(3)外国人投資家が売り姿勢の傾向にある。
(4)日経平均のNYダウに対する優位性が薄れる傾向にある、といった点である。

 5月連休以降、東証1部の売買代金は2.6兆円前後で、横ばいだが、出来高は1日平均26.5億株と4月末頃の20億株前後に比べ約3割ていど増えている。これは、同じマーケットへの流入資金で物色されている銘柄が数量銘柄へ移行していることを物語っている。裏付けるように売買単価は去る11日には一時983円と3カぶりに1000円を割り、ピークの1346円(3月13日)から約27%下落している。

 この背景には外国人投資家が5月第1週で5週間ぶりに売り越していることがある。決算対策で一部利益確定に動いているものと思われる。言うまでもなく外国人投資家は日本企業がROE経営に目覚めたことで高ROEの値ガサ優良株中心買っていた。彼らが売り越しに転じてきたことは値ガサ優良株の上値は重くなることを意味している。

 外国人買いをバックに日経平均はNYダウに対し優位に展開、4月23日には日経平均のNYダウに対する上ザヤは2129円に達していたが足元では1310円までサヤが大幅に縮小している。

 こうした点と3月期決算発表の一巡、さらに、これから向かえることになる夏枯れ相場を想定すれば、先行した値ガサ優良株に代わって、やや値の低い銘柄で業績がよく材料含みの出遅れ銘柄が物色の中心に置き換わってくるものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 14:34 | 株で見る世の中

2015年05月08日

アベノミクス満喫の優良銘柄に買い一巡感、出遅れ銘柄への物色が活発に=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 連休が明けた。NYダウは連休前5月1日の1万8024ドルに対し連休明け後の7日は1万7924ドルと連休前に比べ若干安いていどだった。一方の日経平均は1日の1万9531円が7日には1万9231円と約300円下げた。

 もっとも、日経平均は連休入り前の4月30日に538円の大幅下げとなっていたから連休明け後も大幅下げの流れを引き継いだ展開といえる。

 背景には、日米とも景気の方向感が定まらないことがあるだろう。実際、NYダウは今年3月2日の最高値1万8288ドル以降、2カ月強にわたって高値圏でモミ合っている。日経平均もNYダウの後を追うように高値圏でのモミ合いに移行している。

 今後も大筋では米国は金利引き上げのタイミングとその前提となる景気の行方を見守るモミ合いの展開が予想される。金利上げの条件としては原油相場の上昇とドル高是正があると思われる。どちらも現段階では米国製造業に対し重石となっているからである。重石が外れれば利上げに進みやすくなる。
posted by 犬丸正寛 at 17:00 | 株で見る世の中

2015年04月24日

プロの揺さぶりにまどわされず好業績株の押し目買い=犬丸正寛の相場展望

■機関投資家などプロ主導の相場が続く

犬丸正寛の相場展望 来週も、機関投資家中心のプロ主導による加熱感なき強い相場が続きそうだ。

 先の金融改革では、機関投資家をプロ、個人投資家をアマチュアと区分けしており、投資経験の豊富な個人投資家であってもプロとは呼ばない。

 その個人投資家は信用取引を多用しない小口短期売買が中心となっている。下値に年金等の買いが入っているような銘柄を中心に1日間、あるいは数日での超短期投資を行っているものとみられる。

 一方、信用買いを使った個人買いは低調で、たとえば、信用買残株数でみればピークの52億株程度に対し10億株も少ない40億株ていどで推移し盛り上がりはまったくみられない。その分、相場に対し上値圧迫感がなく、加熱感もない状況となっている。機関投資家がマイペースで上昇相場を形成している展開といえるだろう。

 日経平均は2万200円台へ高値更新となっているが、出来高の盛り上がりはなく、静かな中での2万円突破という雰囲気である。かつてなかった展開といえるだろう。

 今後も個人の信用買残が膨張しない限り際立った天井形成はなさそうでプロ主導の上昇相場が予想される。

 これからも、外国人投資家や機関投資家は個人が強気になれば慎重となって利食いを先行させるだろうし、個人が弱気になれば買ってくることが予想される。こうした展開に個人が勝負するには、(1)短期売買なら、機関投資家の買いそうな銘柄を押し目で買い、高くなったら利食うという逆張り投資、(2)中期投資なら業績のよい銘柄を26週線近くまで押したところで仕込む、(3)全体相場にはあまり意識せず業績中心に個別銘柄ウオッチに力を入れる、ことだろう。

 とくに、個人にとって大切なことは、プロの好むマクロがどうだとか、金融政策がどうだとか、ギリシャがどうだとかといった材料に過大な関心を持たないことだ。企業々績がしっかりしている間は、少々の悪材料では相場が大崩れすることは考え難い。マクロ研究に神経を使うより今は個別銘柄ウオッチに時間使うのがを有利である。

 プロというもの、勝負の世界ではいろいろな手を使って揺さぶりをかけてくるものである。景気、企業々績が天井を打っていない今の局面では個人投資家は、マクロはプロに任せて個別銘柄のミクロ重視で望むところである。ただ、5月下旬頃には、恐らく、プロは冷やりとするような下げを演出してくるものと思われるが、それまでは強気で臨むところだろう。

 3月期決算が本格化する。2016年3月期業績の良さそうな銘柄を四季報等で見つけて押し目を丹念に狙っていくのがよいと思われる。アマがプロに勝つには、図体の大きいプロに比べ小回りのきく点を大いに発揮することだろう。
posted by 犬丸正寛 at 15:27 | 株で見る世の中

2015年04月17日

森より木を見る相場=犬丸正寛の相場展望

■3月期決算の好調銘柄に集中

犬丸正寛の相場展望 しばらくは、『森を見るより木を見る相場』の展開だろう。ギリシャ問題を内包していることから日米ともマーケット全体は、上値を追い難い状況にある。

 実際、NYダウは高値圏で一進一退の展開で、日本のマーケットも日経平均は高値圏で堅調だが、出来高、売買代金とも少なく、「NT倍率」、「売買単価」などの指標も方向感の定まらない展開となっている。

 とくに、出来高は3月13日(SQ日)の31.9億株以降、20億株前後の薄商いが続いている。原因は、値ガサ優良株が中心に買われ、物色の裾野が中低位株へ拡がらないためである。今の景気が地方まで広がらないのと同じように、中核的銘柄だけが買われる相場となっている。

 こうした中で、足元では、「2月期決算銘柄」の中から好決算を発表した銘柄に買い物が集まる展開となっている。出来高が少ないマーケットでは、出遅れ銘柄を買い上げる力に欠けることから好決算銘柄に一斉に注目が集まる人気となっている。次は、まもなく発表が本格化する、「3月期決算銘柄」に同様の動きが出るものとみられる。

 仮に、全般相場が盛り上がるとすれば5月中旬に発表予定の今年1−3月の国内GDP速報値だろう。予想を上回るような好調な数字となれば出来高増加に結びつく可能性はある。

 反対に、GDPが芳しくない数字なら、個別買い相場がいっそう鮮明となるだろう。

 まもなく、5月連休が始まるが、4月30日(木)と5月1日(金)が連休の谷間に当り、今年も連休の谷間は高いという展開となりそう。ただ、出来高が増えるかどうかは疑問である。

 一方、NYダウは1万7500ドル台〜1万8200ドルの保合いが2カ月近く続いている。引き続き利上げの時期と回数を見極める相場のようである。過去最高値1万8288ドル(今年3月2日)に手の届く位置にあるため一時的には高値更新の可能性はあるが、6月が債務延長の期限となっているギリシャ問題を控えており、ギリシャのデフォルト説やユーロ脱退説も伝えられるなど、ユーロ不安を抱えているため高値を更新したとしても高値持続力は乏しいとみられる。

 当面はNYダウ、日経平均などの指数を見るより個別銘柄の好決算銘柄を攻撃するのがよいとみられる。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)
posted by 犬丸正寛 at 15:49 | 株で見る世の中

2015年04月10日

熱狂感なき2万円乗せ、NYダウ支援なく自力相場は高評価=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 日経平均は4月10日(金)、前場の場中において2万0006円と2000年4月以来15年ぶりに2万円台に乗せた。静かな中での大台乗せという印象である。

 2000年の時は、ITバブル相場で1996年6月に日経平均が2万2750円の高値をつけた後の下げ局面だったが、今回は上昇局面での2万円台で、「日経平均の方向感」に大きい違いがある。

 特に、今は長期不況を経ての景気、企業々績の回復過程にあり相場の腰は2000年当時に比べ強いといえる。たとえば、日経平均の予想1株利益では当時を上回り、
企業の配当金総額では2000年には2兆円ていどだったが、2015年3月期には日本経済新聞によれば9.5兆円ていどに大きく向上としている。投資価値が大きく向上している。

 出来高の少ない背景には、売り物が薄れているという需給関係の良さがある。2013年春と2014年秋に外国人投資家が数兆円規模で買い越し、最近は年金が買いに加わり、しかも企業の自社株買いが活発で市場から株が吸い上げられている。

 従来なら、個人投資家が信用取引買いを絡ませて熱狂相場となるところだが、今回はこの点に大きい違いがある。学習効果で投資姿勢が堅実になっているとみることができるだろう。また、今年2月以降、NYダウに対し日経平均が上ザヤとなっていることにみられるようにNYダウの支援を受けなくても日本市場が強い展開となっていることも特徴だろう。

 2万円台に乗せたことで短期的には心理的な達成感はあるだろう。今後の日経平均の上値目標とそれに対する理由付が求められるところである。とくに、3期ぶりにプラスに転じたGDPの10〜12月期に続いて今年1〜3月期のGDP(5月に速報発表)がどうなるかが最大のポイントだろう。足元の日銀短観などでは景気に力強さが欠けているようだが、それならそれで3回目の量的金融緩和が早まるとマーケットでは見ている。

 ただ、「株価が強いのは嬉しいが、肝心の出来高が少なくては手数料に結びつかない。いつまでも、花見でなく、おいしい団子も口にしたい」(中堅証券)とボヤキの声も聞かれ、一旦、大きく下げて欲しいという本音もあるようだ。

 賃金アップや配当金増加による効果で所得が企業から家計に移っており景気の足腰は表面以上に強くなっているものとみられる。このため、日経平均は熱狂的な盛り上がりのないまま上値を追う展開だろう。

 日経平均のPERは17.72倍と大きい上値のカベである18倍に近づいている。この点から2016年3月期の業績を見極める動きが強まり、日経平均は2万円前後を固める展開が予想されそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 15:00 | 株で見る世の中

2015年04月03日

需給関係よく全般相場堅調、足の軽い好チャート銘柄に矛先=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週(6〜10日)は統一地方選挙を控え、下値には公的資金とおぼしき買いも入っているようで下値不安はなさそうだ。しかし、株価は底堅くても3月期決算が発表となる4月下旬までは材料が空白期間ということもあって出来高30億株、売買代金3兆円といった力の入った相場は難しいだろう。

 12日投票で統一地方選挙の前半戦、26日投票で後半戦が行われる。自民・公明の勝利はゆるがないだろうが、景況感に実感の持てない地方は選挙に気乗り薄のようで低投票率が予想される。勝敗によって直ちに政権運営に影響が出るものではないが、仮に苦戦だったりすると中期的には政権に冷酒のように効いてくることは予想される。

 発表となった大手企業の景況感指数でも芳しくなかった。昨年10〜12月に3期ぶりに回復した日本のGDPは、今年1〜3月(5月速報発表)は低調ではないかとの見方も浮上している。「景気は決して悪くはないのだが、楽観してカネを使う雰囲気でもない。先行きに対し重苦しい空気がある」(中堅証券)という見方に代表されているのではないだろうか。

 アベノミクス初期の政策では、円安効果は短期間に現れたが、成長戦略を軸としたアベノミクス後半は効果が直ちに現れない時間的な開きがある。といって、2017年4月の消費税10%が控えているためいつまでも手をこまねいていることはできないから第3次量的金融緩和宣言は近いのではないかとの観測も出始めている。このあたりの相場の底堅さにつながっているようだ。

 アメリカが利上げに踏み切ればドル高・円安が予想され、日本が自ら円安政策を採らなくてもすむが、足元ではアメリカの利上げは6月実施はほぼ消え年後半の見通しとなっている。今夕の米雇用統計が発表となっても年後半利上げを覆すものとはならないだろう。

 一方、6月にはギリシャの金融支援延長の期限が来るため、今後のNYダウの頭を押さえる要因となりそうだ。アメリカの有力投資家ウオーレン・バフェット氏からはギリシャのユーロ脱退もありうるとの声も聞かれる。4月中はNYダウは堅調が予想されるが、5月にはユーロ問題で調整入りする可能性もありそうだ。

 一方、日本は今年に入って熱狂的に買いついた相場ではないため上値でのシコリはない。下値には公的資金の買いも入っているようで、需給関係は好い。景気も勢いはないとはいっても底堅さはあるし、企業々績も好いだけに売方は空売り攻勢を書け難い状況といえる。

 3月期決算の発表があるまでは、値動きの軽るい好チャート銘柄が物色の中心となりそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 15:29 | 株で見る世の中

2015年03月27日

3月期配当取り終了で出遅れ銘柄に矛先、選挙と景気見守る展開か=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 今週(23日〜27日)の相場は日経平均でみれば場中高値が1万9775円、安値は1万9099円と高安の振幅が約680円と大きいものだった。2万円に突っかけたが、突き返され、逆に上値が重いとみた売方に売り攻勢をかけられ急落したといえる展開だった。週末値比較では前週末に比べ275円安と前の週の306円高から反落した。

 今週、場中で日経平均のNYダウに対する上ザヤが2026ポイントまで拡大するなど、日本のマーケットはハシャギすぎとの見方が台頭し売方の狙うところとなったといえる。また、日経平均の2万円は通過点だろうが、大台乗せには地方選挙の行方や1〜3月のGDPの内容を見守る必要があるとの声が聞かれる。

 26日には全国10の道県知事選挙がスタートした。アベノミクスは都会と大手企業には歓迎となっているが、地方では恩恵を享受できていないとの不満の声も強いだけに地方がどう判断するか、12日の投票までは大きくは動き難い状況といえる。とくに、選挙に強い関心を持つ外国人投資家は様子見となる可能性はありそうだ。

 また、国内の年金資金等も3月期決算銘柄の配当を取ったことで、これまでの積極的な上値買いから押し目買いにスタンスを変えてくるのではないかとみられる。

 一方、NYダウは利上げをめぐって、小さな音にあわてて飛び立つ水鳥のようなバタバタした動きとなっている。ただ、足元の景気・企業々績はしっかりしているし、PERは16倍台半ばまで低下し過熱感は薄れている。NYダウは1万7500ドル前後まで下げれば底打ちが予想される。

 日本のマーケットも足元の業績は好調なことから売方も深追いはできないところだろう。今週は安値1万9099円まで下げたが25日線(1万9077円)を割り込まなかった点にも売方の慎重さがうかがえる。来週は25日線攻防が内部要因的には見所となるだろう。

 物色銘柄は3月期決算銘柄が権利配当落ちとなったことで物色の矛先は4月期決算や5月期決算銘柄に向かいそうである。また、このところマザーズ、ジャスダックにも新高値銘柄が増え始めていることから新興系銘柄が人気となる可能性もありそうだ。

 次の本格相場は3月期決算が発表となる5月中旬から6月頃になるものとみられる。それまでは、4,5月期決算銘柄や出遅れ銘柄などが物色の中心となりそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 16:26 | 株で見る世の中

2015年03月20日

配当落ち境に物色株に一大変化=犬丸正寛の相場展望

■円高進めば内需関連、久々にテーマ株も浮上か

犬丸正寛の相場展望 日経平均の終値比較による上昇幅は今年1月の約2100円に対し2月は約1140円、3月はこれまでで約610円と上げ幅は徐々に縮小している。さらに、今週1週間でみれば約60円ていどと前週の上げ幅約280円から縮小が目立つ。

 3月期末接近で買方に手控え感が強まっているものとみられる。3月の配当取りの買いもほぼ一巡したとみられることもあるだろう。4月からの新年度に備えて相場シナリオの組み立てに取り組んでいるという状況だろう。

 NYダウは、アップルがダウ採用となったこともあり最高値1万8288ドル(今年3月2日)を目指すものとみられるが、気迷いの雰囲気も漂っているため強烈な上値追いということにはならないだろう。FOMCでは、6月利上げの含みを残しながらも全体としては利上げに慎重な印象を受ける。日本の昨年10〜12月のGDPが下方修正され、中国のGDPも7.0%へ目標が引き下げられた。欧州の景気回復には、まだ期待できそうにない。世界景気の見通しが危ういだけにアメリカは利上げに踏み切ることに躊躇しているのではなかろうか。

 6月利上の可能性が消えたわけではないが、足元の経済指標に住宅着工の伸び率低下など先行きを見極める景気状況になっていることもある。また、例年、NYダウは5月に急落する習性がある。こうした点を考えると利上げは今年秋まで延びる可能性がありそうだ。

 同時にFOMCにおいて、「ドル高」による企業々績への懸念が表明された。このため、為替は一気にドル安・円高に振れた。しかし、今後、日本、欧州、中国の景気が芳しくないようだと、またドルに資金が向かいドル高の続く可能性は残っている。

 今後のNYダウは、ドル相場の動きと、もう一方でアメリカの企業々績、特に1株利益の推移を注視する展開が予想されそうだ。仮に、これまでのドル高による影響でEPSが低下するようならNYダウのかなりの調整安もあり得るだろう。アメリカの企業々績から目が離せない局面に来ている。

 日本のマーケットは、来週27日(金)が3月期決算銘柄の配当権利落ち。このため、来週は配当利回りが好く、まだ買われていない銘柄が物色される展開だろう。

 とくに、配当落ちを境に物色銘柄が変わる可能性がありそうだ。為替がさらに円高に振れるようなら輸出関連の優良銘柄から内需関連の優良銘柄に物色の矛先が向きそうだ。

 また、新年度入りを控え、「テーマ」を模索する動きも予想され、久々にエネルギー、iPS、ロボット、新素材、観光、オリンピックなどに関連した材料性テーマ株が浮上する可能性もありそうだ。日本でも例年、4月からの相場では、「TOPIX」型銘柄中心の相場となっていることもヒントとなりそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 14:35 | 株で見る世の中

2015年03月13日

18日のFOMCでドル安(円高)に転換の可能性、輸出関連から内需株の出番も=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 日経平均は快調に上値を追っている。昨年11月14日に1万7500円水準に乗せたあと今年2月9日まで1万7000〜1万8000円でもち合っていたのがウソのような上げっぷりである。

 この間、伝えられているように個人投資家と外国人投資家の売り越し基調に対し、年金資金のほぼ一手買いの姿である。しかも、年金資金は上値を追って買っているという。押し目は買うが、上値買いは慎重とみられていた年金がどうして上値買いなのだろうか。

 察するに、アメリカに代わって日本の景気牽引役の出番ということが背景にあるように思われる。アメリカは2008年11月から2014年10月までの期間に3回の量的金融緩和を行い、景気回復を軌道に乗せ、今度は景気過熱予防から利上げが接近している。

 これを嫌ってNYダウは波乱の状況にある。日本の相場まで下落したのでは世界同時株安の連鎖になりかねない心配がある。欧州は、去る9日から1日30億ユーロの量的金融緩和に踏み切ったところであり、なんとしても世界同時株安による世界不況突入は避けたいところだろう。

 そこで、日本の年金・GPIFの買い出動ということではなかろうか。アメリカのマーケットが予防的利上げを織込んで落ち着くまでは日本に機関車役を求めるということだろう。

 日経平均がNYダウに対し上ザヤの続いていることでも、こうした見方を裏付けることはできるだろう。日経平均の上ザヤは今年1月27日から始まり、1月中は4営業日、2月は12営業日、そして3月は10営業日すべてにおいて日経平均の上ザヤが続いている。まさに、日本の機関車役といえる動きである。

 一方、東証1部出来高は13日(金)のSQ日以外は1日20億株前後の薄商いとなっている。当然といえば当然だろう。年金資金が上値を追って買う以上、短期はともかくも中長期的に値上がりの期待できる銘柄で、しかも日経平均上昇に効果の見込める銘柄にマトを絞っているからとみられるからである。

 即ち、その銘柄とは日経平均及びJPX日経400に採用となっている好内容銘柄である。ROE及び1株利益が高く営業増益などの好内容銘柄である。これらの銘柄は現政権が安定さえしていれば先高が予想される上に増配銘柄も多いことから今3月期の配当も手にすることができる。とくに、新指数のJPX日経400は国策的ともいえる指数であり、年金の投資対象としては文句をつけられる心配のない銘柄といえる。

 しかし、これらの銘柄は個人投資家にとっては大きく下げる場面では買いに出ても積極的に上値を買うスタンスではない。もともと、個人投資家は中低位銘柄や新興系の人気銘柄を好むところがある。

 3月の配当落ちまでは、こうした高ROE等の値ガサ優良株の展開が続くものとみられる。売り物薄の中を日経平均はするすると値を上げ2万円へ近づく可能性はありそうだ。

 ただ、NYダウは、18日のFOMCで利上げ有無等の見通しがはっきりすれば材料出尽くし感から出直ることが予想されそうだ。同時にドル高(円安)からドル安に振れる可能性もあり日本株は輸出関連から内需関連に物色の矛先が移る可能性はありそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 21:45 | 株で見る世の中

2015年03月06日

慎重多い中で日経平均は2万円うかがう展開か、中小型優良株中心の展開=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 日経平均は2007年の高値1万8300円を抜いたことで弾みがつき1万9000円が目前となっている。売方の買い戻しと短期マネーの買いを中心に、今週の1日平均出来高21.7億株が示す通り薄商いの中を今週の日経平均は約0.77%上昇した。

 ただ、週足での陽線が今週で7本連続となり、株価面での過熱感がみられる。今週4日、一時300円を超す下げとなったように、位置が高いだけに今後も小さい懸念材料にも敏感となっていることは留意しておくところだろう。もちろん、ここで出来高が大きく増えるようなら、これまで買った向きの格好の利食い場面提供となり相場のピークとなるだろう。

 今夕、アメリカの雇用統計が発表となるが、一方でECB(欧州中央銀行)の量的緩和が始まることから、マーケットでは、「今は経済指標を気にしないほうがよい。ヨーロッパの量的緩和が加わることで世界的な金融相場の到来である。雇用統計がどのような数字になろうとNYダウには大きな影響はないだろう」(国内大手証券)との見方となっている。

 天井を掴むくらいの気持ちでないと今の相場には乗れないという見方はけっこう多い。過去の天井パターンと似てきたところは気になる。

 一方で、「日経平均2万円目標では残り1000円ちょっとしかない。その上を誰が買うのだろうかとという心配な点もある。日経平均2万3000円くらいの目標がないと、ここからは強気になり難い」(国内中堅証券)との見方もある。

 ただ、指標を横に置いてみれば、物色銘柄は輸出関連の優良銘柄から薬品、住宅などの内需系優良銘柄に買いの矛先が向かい好循環となっている。ただ、出来高の少ないことが示す通り、中低位の数量銘柄までは買い人気は本格化していない。

 来週もNYダウが大きく崩れなければ中小型の優良銘柄を中心に日経平均は2万円にチャレンジの展開が予想されそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 16:28 | 株で見る世の中

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