相場格言

2016年02月05日

引き続き「円高」の行方を見守る展開、決算発表一巡でテーマ株に物色の矛先が向かいそう=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 来週(8〜12日)の相場は、アメリカの企業業績頭打ちが鮮明となるなかでドル安・円高の推移を見守る展開だろう。NYダウベースのPERは1月20日頃には14倍台前半だったが、足元では17倍台半ばへ上昇している。株価がほとんど同水準の中ででPERが上昇していることはEPSの低下、すなわち企業業績が悪化しているものとみられる。

 経済再生で成功したオバマ政策の副作用で発生したドル高の影響が現れているのではないかとみられる。もちろん、中国の影響もあるだろう。このため、利上げを決定した米景気の頭打ち懸念に対してはドル安政策ということになるのだろう。今夕発表の1月分の雇用統計が好調なら、ドル安はひとまず止まる可能性はありそうだが、もしも芳しくない数字ならNYダウ安とドル安が進む可能性がありそうだ。

 日本の企業業績にも先行き見通しが厳しくなっている。幸い、5日に決算を発表したトヨタ自動車(7203)は売上、営業利益について今期見通しを据え置き、純利益については増額してEPSを従来予想の713.7円を723.6円とした。加えて、自社株取得も発表した。

 このトヨタの決算発表で短期的には業績の材料は相場に織込んだものとみられる。ただ、今度の第3四半期決算では、中国経済の減速、円高の影響が色濃く現れた。中国経済は減速局面から停滞局面入りの心配があり、今後も日本の企業業績にはマイナスが予想され、さらに、円高も続くようなら次期(2017年3月期)の減益可能性が浮上する心配がある。

 ただ、今の時点で次期業績を材料視するのは早すぎるように思われる。むしろ、円高が進むようなら、マイナス金利政策に続いて日銀の第3次量的金融緩和が見込めることとなりそうだ。来週の日経平均は今週の下げを受け継いで去る1月21日の安値1万6017円に接近する場面は予想されそうだが、下回ることはなさそうだ。

 物色銘柄は、アベノミクス第1章で活躍した輸出関連銘柄から、徐々にアベノミクス第2章の中心になるとみられるバイオ医薬、ロボット、農業、地方創生などに関連した銘柄に移っていくものとみられる。マイナス金利で預金金利の引き下げなどから個人マネーが株式市場へ動き始めているようである。来週の日経平均は1万6500〜1万7500円ていどを想定。もちろん、量的緩和が出れば予想水準は上回るとみている。
posted by 犬丸正寛 at 16:38 | 株で見る世の中

2016年01月29日

2月は業績相場より「金融相場」の展開か、マーケットは次の量的緩和に照準=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 日経平均は、週末に日銀のマイナス金利政策決定を受けて急伸、注目された1月の月足チャートにおいて24カ月線を辛うじてキープ、月足での大崩れを回避できた。しかし、2月相場でも引き続き日経平均は24カ月線との攻防がついて回ることになる。

 今回のマイナス金利政策で、今後、(1)円安がどのていど進むのか、(2)設備投資や住宅建設にどのていど資金が向かい、景気を押し上げるのかは分からない。ただ、日銀が初となるマイナス金利を決めたことは景気対策に対する強い意志の表れとしてみておくことは必要だろう。2月15日頃に発表となる日本のGDP(10〜12月)数値が芳しくないということや企業業績の伸び悩みが鮮明となれば、2013年4月と2014年10月の量的緩和に続いて追加の量的緩和が実施されるものとみられる。この含みがあれば実施までは日経平均は下値を切り上げる展開とみられる。

 ただ、日経平均が2万円へ一気に乗せてくるかどうかは不透明である。昨年夏の急落後の反騰相場局面と違って、中国経済減速が一段と進み、新興国経済も減速も目立ち始め、しかも、大きく違う点は米国が利上げに進んだことで機関車役の米国景気自体にも黄色信号が点りはじめている。日本の主力銘柄の業績にも陰りがみられる。

 とくに、これから、日本の主力企業の第3四半期決算が発表となることから、ファナックの下方修正にみられるように上値を押さえそうだ。もっとも、円安が一段と進めば、先き行きの業績に明るい展望となるため業績にはむしろ買い材料となってくる。

 2月相場は、業績に対する懸念を抱えることから、「業績相場」ではなく、日銀のマイナス金利政策により、行き場のないマネー中心の、「金融相場」の展開となる可能性がありそうだ。金融相場の色彩が強まれば、金融関連、不動産関連などのセクター、あるいは中低位の材料系銘柄が人気となりそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 16:39 | 株で見る世の中

2016年01月22日

戻り探る展開、NYダウ・円高・内閣の3つの行方見守る=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 日経平均は、週末に900円を超える急反発を見せた。これまでの連続大幅安に対するリバウンドといえる。外部環境が大きく好転したという状況ではないだけに戻りには限界があるとみられるが、今後は、(1)NYダウの行方、(2)円高の行方、(3)安倍政権の行方〜という3つの行方が注目点となりそうだ。

 悪材料視された原油相場は一時26ドル台まで下げた。今後も軟調が予想され、各種の報道では15〜17ドルという見方がされている。しかし、株式マーケットではかなり織込まれてきたのではなかろうか。なぜなら、「極論」すれば、原油が、仮に「0」となったとしてもここから20ドル余であり、100ドル前後から26ドルまで急落したことと比べると変化率としては大きいものではない。ましてや、伝えられる15ドルまで下げるとしてもここから10ドル余りである。

 ただ、原油安に伴う産油国の収入減と資金不足から先進国の金融商品を換金売りすることは考えられる。実際、日本株急落の背景にはオイルマネーの売りがあったと言われる。22日に日経平均が急反発したことはオイルマネーの第1弾の売り注文は一巡した可能性はありそうだ。今後も売りが出るのかどうかには引き続き注意が必要だ。

 NYダウは、昨年8月25日の安値(終値)1万5666円に対し100ドルのところまで下げたが、なんとか踏み止まっている。このまま底打ちとなるかどうかは今の時点では分からない。ただ、29日の米10〜12月のGDP発表、さらに、2月5日発表の雇用統計において共に良好な数字ということなら足元の景気堅調を評価して反発に転じる可能性はありそうだ。

 一方、日本国内では、安倍内閣が重要閣僚の資金問題でガタついている。内閣支持率が回復に向かっているときであり、かつ、参議院選挙を控えているタイミングだけに問題が長引くとマーケットにもマイナス材料である。

 円高傾向も続いている。円高というより、「ドル安」というほうが正解と思われる。利上げ後アメリカとしては、今、採れる景気対策はドル安くらいと思われるだけに、この先もドル安(円高)は続く可能性はありそうだ。円高は当然、日本の主力(輸出関連)銘柄にはマイナス材料だけに、この先、発表の控えている3Q決算で利益下方修正の心配がある。

 仮に、下方修正でも小幅なら株価には、あるていど織込んでいるとみられるが、大きいものとなれば影響は避けられないだろう。

 来週は、NYダウの動向を睨みながら上値を探る展開が予想される。
posted by 犬丸正寛 at 15:32 | 株で見る世の中

2016年01月15日

昨年夏安値までNYダウ700ドルに対し日経平均43円、この違いが今後の相場を分ける=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

■決算発表接近で業績見極めの展開

 NYダウ、日経平均とも昨年夏の安値に接近している。NYダウは昨年8月24日の安値1万5370ドル(場中値)に対し14日(木)には1万6075ドルと安値まで705ドルのところまで接近、日経平均も昨年9月29日の1万6901円(場中)に対し14日には1万6944円とわずか43円のところまで下げている。

 NYダウは安値まで700ドルとまだ余裕があるのに対し日経平均は僅か43円。この違いはどこにあるのか。昨年夏の下げ、そして、現在の下げにおいて、日米とも、「中国経済問題」が共に大きいウエート占めているが、特に、日本のマーケットにとって大きい違いは、昨年夏にはなかった。「円高」が圧し掛かっていることである。さらに、昨年夏にはなかった米国利上げが決まったということもある。

 中国問題は、日米とも経験済みの材料ではあるが、日本にとっては、「円高」は、降ってわいた悪材料である。円高は、アベノミクス第1章の主力銘柄であるトヨタ自動車などの業績を下振れさせる可能性がある。むろん、アメリカにとっては金利引上げによる景気押し下げの懸念はあるが、現状は景気好調で直ちに影響が出るということではない。

 結局、日本の景気対策がなく、このまま円高が進めば、日経平均のNYダウに対する弱点が露呈され日経平均は昨年9月の1万6901円を下回る可能性がある。ただし、むしろ、安値を更新した時点で量的緩和が発動となる可能性はあるだろうが。

 マーケットでは、物色銘柄に変化の兆しが顕著となってきている。(1)世界経済情勢が厳しさを増し主力銘柄は手掛け難くなっている、(2)アベノミクス第2章入りで、第1章の主役輸出型銘柄から第2章の主役である内需型銘柄がクローズアップ、という背景がある。

 とくに、15日の川崎重工業のブラジル事業失敗ともいえる多額の特損発生は、今後、新興国を含む海外事業比率の高い銘柄に対し警戒感を高めるところとなっている。

 これから、12月期決算、3月期・第3四半期決算の発表を控え、業績の良し悪しが株価に大きく反応するとみられることから業績面からの選別が鮮明となってくるだろう。
posted by 犬丸正寛 at 16:06 | 株で見る世の中

2016年01月08日

日米とも自律反発のタイミング、中期では米が政治空白の可能性で上値限定的=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

 来週(12〜15日)は、NYダウと日経平均でみれば自律反発の見込めるタイミングといえるが、しかし、NYダウは政権の空白で多くは期待できないだろうし、日本も金融の量的緩和支援がないとNYダウ同様、せいぜい25日線まで戻すのが精一杯だろう。

 日米とも海外材料が株価を圧迫している。とくに、北朝鮮が年初に核実験を行ったことは、今年でオバマ政権が任期を終えることと無関係でもないだろう。任期期間中、経済では成功したものの、外交では必ずしも100点満点とはいえなかったオバマ政権である。北朝鮮とすれば、トランプ氏のような強硬な人が次期大統領となる前に自らの存在を強めておきたいという狙いではなかろうか。外交面だけでなく、経済面においても、もはやマーケットが期待する好材料は出尽くしている、という見方でNYダウの下げに歯止めが掛からない状況になっているとみることができるだろう。

 これから、11月の選挙までアメリカは政治空白となる可能性がありそうだ。とくに、昨年8月の中国経済の先行き不安で大きく下げたNYダウが、短期間にショック前水準を奪回したことは、アメリカの中国に対する威信の現れだったのかもしれない。軍事面だけでなく、経済面においても、力の大きさを見せ付けようとする中国に対し、オバマ政権のせめてもの抵抗だったのかもしれない。とすれば、NYダウは、昨年8月の水準(8月24日安値=場中1万5370ドル)まで、「往って来い」となる可能性はありそうだ。

 もちろん、短期的には、短期急落で相場自体の持っているリバウンド力で日米とも反発はありそうだ。とくに、今夕発表の12月分・米雇用統計が良ければ、米国景気堅調と解して反発となることが予想されそうだ。

 そうなれば、日経平均も反発が予想されるだろう。昨年12月1日の20012円から8日の場中安値1万7509円まで、わずか1カ月で2503円も急落したことから当然のリバウンドは予想される。そこへ量的緩和が加われば、再び2万円を目指す展開が予想さるだろうが、何もなければ、引き続き海外材料の影に怯える相場が予想されそうだ。

 とくに、これまで、相場の柱だったトヨタ自動車が大きく崩れたことでマーケットの主役が不在となっている。もちろん、トヨタも自律反発は見込めそうだが、これまでと違って、「円高」と、「アメリカ景気」に対する不透明感が重なって戻りは限定的だろう。とくに、1月末に月足・終値が24カ月線を維持できるかどうか微妙な局面にある。仮に、24カ月線を割り込むと2012年11月以来となってチャート上では下げ基調に転換することになってしまう。主役トヨタの行方が相場全般の行方を握っているといえる。

 投資スタンスとしては、短期はリバンド狙い、中期では業績がよく、下値不安が小さく、2、3月の配当利回りのよい銘柄の下値を拾うのがよいだろう。
posted by 犬丸正寛 at 18:00 | 株で見る世の中

2015年12月25日

整理整頓売り一巡し「棹尾の一振相場」の展開か=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望

■16年は物色銘柄に主役交代の可能性も

 来週(28〜30日)の日経平均は、「棹尾の一振」の展開となりそうだ。日経平均が6月に2万0952円の年初来高値をつけたあと9月に中国ショックで1万6901円(いずれも場中値)まで4045円の急落となり、この時のシコリが主力株中心にかなり残っているものとみられ、損金計上の税務対策の売りで師走相場は冴えない展開だった。28日(月)から来年受渡しとなることから整理整頓を終え、新しい相場となることは明るい点である。

 ただ、新年相場入りとはなるものの相場の先行きには、依然、不透明感は漂っている。『円安から円高傾向』、『米国の金融政策一大転換』、『テロの脅威』、『中国及び新興国の経済減速』、『原油の歴史的な安値』、『アベノミクス第2章』、『売買単価の低下傾向』といったキーワードを挿入して眺めれば、相場の先行きに手放しの楽観はできない状況である。

 とくに、最大の注目は世界景気の行方だろう。中国経済の減速が欧州や新興国経済に影を落とし、さらに、金融政策の大転換でアメリカ経済がこれまでのような機関車役を果たすことができるのかどうかである。原油相場が2008年水準の33ドル台へ下落していることは、世界景気がリーマンショック並みに元気のない姿を映していると見ることもできる。

 一方、国内では3年が経過したアベノミクス効果が今後、どう現れてくるか。第1ステージの時のような、金利安=円安=主力株高といった、即効性と期待性は薄れている。3年という日柄自体が、アベノミクスという言葉そのものに新鮮味がなくなっている。かなり、思い切った政策が出ないと日経平均の上値を伸ばすことは難しそうである。

 とくに、円高に振れてきただけにこれまでのように主力株が全般相場をリードする展開は期待し難くなっている。そこへ、アベノミクスの最終目的である、「大企業だけでなく中小企業及び地方も景況感を満喫する」ということが重なると、2016年相場は2015年の主力株一辺倒の展開から内需型の中低位株に目が向く可能性がありそうだ。この点において、2015年は売り越し基調だった個人投資家が売買を活発化させる可能性はありそうだ。久々に個人投資家活躍の年となる可能性がありそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 18:00 | 株で見る世の中

2015年12月18日

年内は「モヤモヤ解消相場」、年明けは日米とも景気注視の展開へ=犬丸正寛の相場展望

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 1年もの長きにわたって、「ヤル・ヤラナイ」と、やきもきさせてきたアメリカの利上げ問題がはっきりした。7年におよぶゼロ金利政策が終了、来年は利上げの展開を迎える。気になるのは株価への影響であることは言うまでもない。

 当面、少なくとも年内は、はっきりしなかった金利引上げ問題の霧が晴れたことで、「モヤモヤ解消相場」が続くものとみられる。しかし、年明けからは1本調子の上昇ということにはならないように思える。

 アメリカは景気に配慮して、今後の利上げは小幅となることは予想されるが、しかし、今回の利上げ方針決定は、今の景気がこれ以上、好調となる必要はないというメッセージでもある。住宅、自動車の販売はバブルともいえる状況でこれ以上の拡大が続くとバブルが破裂したときの反動が大きいものとなる。

 今後のアメリカ景気が小幅の利上げを吸収して緩やかな上昇を継続できるか、いわゆる、ソフトランディングができるかが注目されることになろう。このため、年明け以降のNYダウは景気に対する小さな変化に敏感となる展開が予想される。

 2009年3月のボトムから約7年で、ゼロ金利と量的金融緩和によって約3倍に上昇してきたNYダウが、一大転機を迎えていると捉えておきたい。大きく下がることはないとしても、言えることは、これまでと同じような短期間で3倍上昇は難しいということだ。

 一方、日経平均も2009年から約3倍に値上がりしているが、この間、アメリカが3度の量的金融緩和を実施したのに対し日本は2度の実施で、アメリカに習えばもう1度の金融緩和が見込めることになり、この点は日経平均はプラスである。1年強に迫った消費税10%を考えると最後の切り札の量的緩和は実施されるものとみられる。金融の支援が終わったNYダウと、金融支援の見込める日経平均ではこの点に大きい違いがあり、今後は徐々に日経平均はNYダウとは違った展開となる可能性がありそうだ。

 物色の中心は引き続きトヨタ自動車など主力株ではあるが、政府の方針である、「東京から全国隅々まで景気の実感を」、「大手企業の好調が中小企業へも波及効果を」ということからもそろそろマーケットでは主力株だけでなく中低位銘柄にも物色の矛先が向いてくるものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 12:17 | 株で見る世の中

2015年12月04日

日米の景気政策に180度の違い、日経平均は徐々にNYダウ離れも、「新」と名のつくテーマ株浮上も=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 師走相場入りである。見所は、日経平均がどこまでNYダウ離れをするかだろう。そのNYダウは、イエレンFRB議長の2日の講演会に続いて3日にも議会証言で、12月のゼロ金利解除を強く打ち出した。議長が明確に利上げを表明したことで今回ばかりは利上げを取り下げるわけにはいかないだろう。

 NYダウは8月ボトムから3カ月上昇、上げ幅も約2600ドルに達したことから、利上げに敬意を表して調整するところだろう。今後のNYダウの見所は、利上げ後のアメリカ景気と企業業績がどうなるかということである。直ちに見通しが明確となることは難しく、しばらくは高値圏でのモミ合いだろう。

 一方、日経平均は去る1日に2万円台に乗せたことで短期的な達成感がある。しばらくは調整だろう。しかし、アメリカがゼロ金利解除から金利引上げの方向に向かうのに対し、日本は低金利の継続に加え第3次量的緩和が見込めるという大きい違いがある。

 なぜなら、日本は来年の参議院選挙、17年の消費税引上げ、アベノミクス第2章、などを考えると、日本がアメリカのように金利引上げや金融量的緩和を止めることは考え難い。ポイントは、どの時点で第3次量的緩和を実施してくるかである。また、やるからには思い切ってやらないと、今回の欧州中央銀行の量的緩和が物足りないとされているように失望される心配がある。

 日経平均は日米の景気対策の違いを背景に、日本の景気刺激策を見極める展開だろう。そして、徐々にNYダウ離れを強める展開とみられる。

 日経平均は、2万円を挟み上値が2万0500円、下値が1万9500円のモミ合いのように思われる。日経平均採用型の主力銘柄だけでなく師走相場で材料株や新年相場で、「新」と名のつく、「新素材」、「新エネルギー」、「新薬」、「新装置(ロボットなど)、夢のあるテーマ銘柄が物色の前面に浮上しそうである。
posted by 犬丸正寛 at 13:20 | 株で見る世の中

2015年11月06日

年末の日経平均2万円を目指した展開、順主力株や新興系が出番も=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 年末の日経平均2万円台を目指した展開が予想されそうだ。背景としては、(1)NYダウに対する比較感、(2)日本郵政(3銘柄)上場で循環買い、(3)9月期決算の好調、(3)補正予算などアベノミクス第2章に期待〜などがあるだろう。

 NYダウは8月の中国ショック安を埋め、5月につけた最高値1万8351ドル(場中)まで400ドルを切るところまで上昇している。一方の日経平均は中国ショック直前の2万0500円前後まで約1200円も残しているし年初来高値2万0952円(6月)まではさらに遠い。NYダウに対し出遅れているといえる。

 9月の決算発表がほぼ一巡した。中国関連の主力どころは業績の伸び悩みは見られるものの、順・主力どころは好調である。こうした、順・主力銘柄に対する株価評価は十分行われていないため、これから12月にかけて見直されるものとみられる。とくに、今回の日本郵政他2銘柄の上場で短期マネーが潤い、利食った資金で業績のよい銘柄に目を向けている。

 安倍内閣がスタートして1カ月が経過した。この1カ月は中央アジア訪問など引き続き外交が中心だったが、日中韓の首脳会談が実現したことで、いよいよ国内の経済対策が本番だろう。来年の参議院選挙、さらに17年春の消費税10%を考えると補正予算などの景気対策が急務といえる。とくに、日本郵政上場で盛り上がったマーケットの好人気をここで消すことはないだろう。

 年末に向け日経平均の上昇と、それ以上にTOPIX型銘柄や新興系銘柄が注目されるものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 15:51 | 株で見る世の中

2015年10月16日

日経平均は引き続きNYダウに対する出遅れ修正の展開だが、決算発表で波乱の可能性も=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 日経平均は引き続きNYダウに対する出遅れを埋める展開が予想されそうだ。NYダウはチャイナショック直前水準の1万7500ドル前後まで約320ドルに迫っているが、一方の日経平均は直前水準の2万円前後まで約1600円も開きがあるからだ。

 景気好調のアメリカ、景気下降気味の日本という、「景気」の良し悪しに対する大きい違いのあることがNYダウと日経平均の差となっているとみられる。ただ、先行きの景気見通しということになれば、利上げの影響が予想されるアメリカに対し安倍新政権の経済最優先政策により上向きが期待される日本という大きい違いがある。とくに、アメリカは利上げが行われれば、これまでのようなハイピッチの景気上昇は期待しにくいことから足元では利上げが延期となりそうだということでNYダウが急伸する展開となっている。裏を返せば、マーケットがそれだけ利上げの影響は大きいとみているわけだ。

 一方、日本はアベノミクス3本の矢政策に期待はできるものの、「GDP600兆円目標を達成するための実行策が見えてこないから景気に対し即効性は期待し難い」(中堅証券)ということがある。

 それでも足元では日本の企業業績最高益という高水準がマーケットを支えている。しかし、好調なのはトヨタ自動車などアベノミクス第1ステージで恩恵を受けた大手優良銘柄であり、中小あるいは地方はそれほど効果は現れていない、しかも、第1ステージの主力銘柄にはアべノミクス効果一巡感があり、加えて中国、新興国の減速から業績に息切れ感がみられる。

 NYダウは10月27〜28日のFOMCが近づくと上値に対する警戒感が台頭するのではなかろうか。足元では、9月に続いて10月の利上げは見送り、という見方が定着しているが100%ということはない。逆に、利上げの匂いが強まればNYダウの急反落につながる可能性は避けられないだろう。

 見込み通り10月利上げがなかった場合は、次のFOMCが12月ということから利上げ問題から開放されNYダウは高値波乱はあっても基調としては堅調が予想されるだろう。

 日本は、これから株価に影響の大きい9月の本決算と中間決算発表を迎える。輸出環境の悪化、円安の頭打ちなどから伸び悩みの心配がある。とくに、主力優良銘柄の業績に対する息切れ感が確かめられることになるだろう。いずれにしても、5,5月頃に期待されていたような16年3月期に対する上方修正は後退するのではなかろうか。

 NYダウに連れられて日経平均の上伸が予想されるものの決算を巡って波乱となる可能性を含んでいることは頭に入れておきたい。
posted by 犬丸正寛 at 13:21 | 株で見る世の中

2015年10月09日

日経平均はNYダウに比べ出遅れ感強い、10月中は強い展開を予想=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 日米とも連騰に対し高値警戒感はあるものの、中国・上海総合指数が落ち着いていることもあって、引き続き、「利上げ延期濃厚観測」を手掛かりに戻りが見込めそうだ。

 NYダウは8日まで5営業日連続高で計約780ドル上昇、日経平均も去る9月29日のボトムから6連騰を交えて9日(金)の高値まで約1530円の上昇となっている。牽引しているのはNYダウで、NYダウはチャイナショック直前の水準(約1万7450ドル)へ手を伸ばせば届くところまで来ている。今回の世界株価急落の原因となった中国経済先行き懸念が足元では上海総合指数が3100ポイント台(8月26日に2977ポイントの安値)に戻すなど小康状態となっている。9月の雇用統計が予想を下回ったことで、「利上げ延期観測」が強まりNYダウを反発に導いている。

 日米とも景気の行方が最大の焦点といえるが、アメリカの次の金融決定会合(FOMC)は10月27日までしばらく時間の余裕があるし、10月の雇用統計発表の11月6日(金)までにはさらに時間的余裕がある。しばらくは、「鬼のいぬまのなんとやら」で、材料空白から強い展開が続くとみてよいだろう。もちろん、中国経済に大きい悪材料が出ないことや、一部夕刊紙が、米国が南シナ海に艦隊派遣と報道していることなど米中の軍事緊張といったことがなければという条件はつく。

 日本は足元の景況感悪化が伝えられるなど景気に対する慎重な見方が強まっている。日銀は先の金融政策決定会議では量的緩和に対してはそっけない姿勢だった。もっとも、7〜9月のGDP発表が11月中旬ということから数字に対するマーケットの反応を見てからでよいということだろう。

 マーケットでは、景気に対しては、慎重な見方とアベノミクス新3本の矢への期待が綱引きといえる状況だろう。足元では新3本の矢に対する期待が強いが、GDP発表が近づけば徐々に景気に対する警戒感が強まることになるだろう。とくに、10月中旬から9月中間期決算発表が始まる。6〜7月の第1四半期決算発表時点に比べると為替、輸出環境、国内の景況感など芳しくはないだけに楽観はできない。日経新聞で決算に対する事前報道が活発となってくるだけに個々の銘柄では波乱も予想されそうだ。

 NYダウは戻り高値を大きく更新、チャイナショック直前水準に近づいているのに比べ、日経平均はショック直前水準2万0660円には2200円も下にあり出遅れている。日本の景気がアメリカの景気に比べ力強さに欠けているとはいってもアベノミクスによる景気押し上げを期待すれば日経平均の上値は期待していいだろう。少なくと10月中は強気でよさそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 15:23 | 株で見る世の中

2015年10月02日

中国関連の業績悪化に最大の注意必要=犬丸正寛の相場展望

■アベノミクスが下支えだが、9月中間期の下振リスクが上値を押さえる

犬丸正寛の相場展望 日経平均でみれば26週線に対するマイナス乖離が10%前後と引き続き大きいことから来週も26週線に対しマイナス5%乖離に当る1万8720円前後を目安とした戻り相場が見込めそうである。

 ただ、中国経済、欧州経済問題などでNYダウが波乱となれば、日経平均が独力で上昇する力はないだけに、再び去る9月29日の安値1万6901円に接近する可能性は含んでいる。

 10月相場では明るい材料では、10月7日に発足する安倍改造内閣のアベノミクス成長戦略を評価する、「国策」ともいえる買い材料がある。政策が経済、景気に目を向けたということでは今年前半までと大きく違うところである。まだ、外国人投資家が日本株を売り基調だが、売りが一巡すれば、日経平均が今年5〜6月のようにNYダウ離れをして自力高となる可能性はあるだろう。

 一方、10月において最大に警戒すべきは、「9月中間決算」である。中国経済減速の影響が企業業績に現実となって現れているからだ。第一中央汽船が中国経済中心に世界経済の停滞の影響で経営破たんした。中国向け建設機械の落ち込みや非鉄金属価格の下落で神戸製鋼所が16年3月期の業績を下方修正した。人気銘柄の京写も中国不況で16年3月期を下方修正した。減額銘柄の株価は共に大きく下落している。

 今後、9月中間期決算の接近と共に減額修正が飛び出してくる心配はあるだろう。世界経済規模第2位の中国不振だけに新興国への影響は大きく、新興国へ展開している日本企業の業績に影響を与える可能性のあることは十分、頭に入れておく必要がある。主力銘柄のトヨタ自動車などといえど影響ナシとは言い切れないところがある。

 9月期本決算、3月期の中間期決算銘柄は上場企業数の7割ていどを占めているため業績動向は相場に与える影響は大きい。こうした3・9月期決算銘柄の業績は、これまでのアベノミクス効果が薄れ始めているだけに、中国経済の影響が鮮明となれば相場にとって大きい波乱要因となる。

 このため、昨年は9月中間決算に対し強気で臨むことができたが、今年は昨年のようなわけにはいかないだろう。結果、この秋相場では、よほどアベノミクス第2ステージで具体的な強力な材料が出ない限り日経平均の上値は期待し難いところだろう。全体相場より個別で業績の心配のない銘柄が中心の個別物色の展開とみられる。
posted by 犬丸正寛 at 13:45 | 株で見る世の中

2015年09月25日

アベノミクス第ステージ評価と欧州経済不安の綱引きか、物色の主役は政策関連に交代=犬丸正寛の相場展望

 日経平均は週末に一時、1万7483円まで下げ、去る9月8日の安値1万7415円(場中値)にわずか68円のところまで接近した。来週はこれで二番底形成となるかどうかが最大の注目点といえる。

 可能性としては8割ていどの確率で二番底を形成するものとみられる。その最大の理由は、安倍政権が経済最優先で取り組む方針を明確としたことである。アベノミクス第2ステージでGDPを現在の520兆円程度から600兆円とすることを明言した。GDP−株式時価総額―日経平均の関係からは、GDP600兆円に匹敵する日経平均の水準は2万円〜2万1000円が想定され、国策で株高が打ち出されたことから現在の株価水準は底値とみてよい。

 仮に、二番底とならず、日経平均が安値を更新するとすれば、それは難民問題とフォルクスワーゲンの問題から欧州経済が下振れする懸念が強まるときだろう。その時はNYダウが8月24日につけた安値1万5370ドル(直近は1万6201ドル)前後まで下げることになるだろう。ただ、アメリカ自体の経済は強いことと、海外不透明は米国の利上げ延期につながることからNYダウが底抜けとなる可能性は小さいだろう。

 一方、日経平均が二番底をつけたとしても一気に上値を追うことも期待し難い。一つには、外国人投資家の日本株売りが継続していることがある。もうひとつは、「GDP600兆円」、「50年後の人口1億人キープ」といった目標に対し、今の時点では具体策に欠けていることがある。

 当然、今後は具体的なGDP増加策が次々と表面化してくるものとみられ、相場の基調は間違いなく、「戻り売り」から、「押し目買い」に転換してきたとみるべきである。

 ただ、相場の基調転換を明確に裏付けるには、日経平均が26週線(1万9775円)を上回ってくることが必要である。このため、アベノミクス第2ステージの具体策が出るまでは引き続き安値圏での一進一退の展開が続くものとみられる。

 相場の物色対象としては、今年6月頃までは優良株中心だったが、これら優良銘柄にはシコリが多いこともあって、堅調は予想されるものの物色の柱(主役の座)から外れる可能性を含んでいる。この日、子育て関連でJPホールディングスが急伸した動きにみられるようにアベノミクス新3本の矢に関連した需給関係のよい新鮮な銘柄が人気となって、値動きの重い優良株を横目に軽い値動きとなるのではなかろうか。
posted by 犬丸正寛 at 17:00 | 株で見る世の中

2015年09月18日

利上げ延期がNYダウの頭を押さえる、連休明けの日本相場は「成長戦略」関連銘柄が主役へ=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 日本のマーケットが大型連休のあと、次に開くのはほぼ1週間先の9月24日(木)である。再開の時にどう動くかは、「NYダウ次第」である。

 そのNYダウは、8月24日のチャイナショック安値1万5370ドル(場中値)から9月17日に同じく場中値で1万6933ドルまで約1560ドル(10.1%)上昇した。足元の雇用統計好調など景気堅調から「9月利上げ」は確実とみて材料出尽くし感を狙って見切り発車の相場だったといえる。

 ところが、17日のFOMCでは9月の利上げを見送った。次は、10月か12月に利上げの可能性ということになるが、「この点を相場はまだ織込んでいない。また、上値を押さえられるジメジメした展開となるだろう」(市場関係者)との見方である。

 9月利上げを見送った背景には中国など世界景気の先行き不透明感が大きい要因とみられるが、厳しい見方をすれば、アメリカ景気が中国問題などを吸収するだけの力が十分に備わっていないということにもなるだろう。自信のなさということだろう。

 このため、今後のNYダウは、中国問題の動向にこれまで以上に神経質となることが予想されるし米国自体の景気指標にも敏感となることが予想される。

 とくに、NYダウが1カ月弱で10%上昇したことはこれまでの相場リズムからみても大きいフシに来ているといえる。しかも、チャイナショック直前水準の1万7500ドルに近づいていることを考え合わせるとNYダウは小さな悪材料に反応して急反落する可能性を含んでいるとみておいたほうがよいだろう。

 日本では、連休明けには安全保障関連法案は成立しているだろうから、次のステップとしては安倍改造新内閣によるアベノミクス総仕上げを買う相場展開となるものとみられる。

 これまでのアベノミクス効果では、大手企業中心に企業業績は大きく向上、例えば2013年4月頃の日経平均1株利益900円前後は現在1250円台の最高水準にある。これを好感して今年6月にかけて「高ROE相場」を発現、日経平均は6月に2万0952円(場中値)まで上昇、2000年4月以来ほぼ15年ぶりに2万円の大台に乗せた。

 しかし、その後は消費税引き上げの影響、中国経済減速の影響などから日本のGDPが今年4〜6月でマイナスとなるなど景気に黄色信号が点滅。日経平均は9月に1万7415円まで高値から約3500円(約17%)と大きく下げた。

 こうした流れから導き出される一つの答えは、「企業業績が堅調な間にGDP回復の策を打つ」ということだろう。先の自民党総裁選挙で総裁に再選された安倍総裁が引き続き総理として日本経済の再生に取り組む考えを示していることから10月の新内閣では、とくにアベノミクス成長戦略に力が入るものとみられる。

 足元のマーケットでは再生医療関連銘柄が動意となるなど日本の成長を支え、牽引するであろう医療、ロボット、新素材、新燃料などの関連銘柄が前面に出てくるものと思われる。とくに、これらの銘柄は今年前半の相場ではほとんど買われていなかったためジコリは少なく需給関係はとい。

 足元では、下げの大きかった銘柄のお迎え相場も予想されるが、相場における主役の座は徐々に材料系テーマ株に移って行くものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 15:38 | 株で見る世の中

2015年09月11日

NYダウは三角保合い、日経平均は逆三尊の底入れ足=犬丸正寛の相場展望

■10月の新内閣発足と共に上昇相場

 日経平均でみれば、これから10月初旬の安倍新政権スタートまでは下値を固める展開だろう。中国経済問題が小康状態となっていることからNYダウは下値水準での、「三角保合い」、日経平均は同じく下値水準で「逆三尊」をそれぞれ形成する展開とみられる。

 NYダウは、上値は重いものの、8月24日の直近安値1万5370ドルを下回ることなく下値を切り上げ、三角保合いといえる足取りだ。一方、日経平均は8月26日の安値1万7714円を9月8日に17415円と下回ったところがNYダウと大きい違いがある。日本マーケットが、GDPがマイナスにもかかわらず6月に大ハシャギし過ぎた反動が出たためといえる。

 とくに、このまま日経平均が10月の新内閣発足まで下値を固め、とくに、チャート上でダブル底以上に強力とされる、「逆三尊」の底入れとなれば10月以降の日経平均はかなり有望となってくる。

 幸い、GDPはダウンだが、上場企業の業績は堅調が継続している。業績好調にもかかわらず日経平均の予想PERは去る8日に13.98倍と歴史的な水準に低下し、足元でも14倍台と明らかに株価は売られ過ぎといえる状況だ。

 当然、今後、『政策のよろしき』を得れば日経平均中心に相場は急反発する地合いが整いつつあるといえる。『国策に売りなし』。10月の安倍新内閣では、アベノミクス完遂を総理が明言されているだけにここからは好業績株でアベノミクスの成長戦略に乗る銘柄の仕込み場とみていいだろう。

 日本の国土強靭化計画もアベノミクスの主要テーマの一つであるが、特に、今回の大洪水被害は、もっとも国民の生命と財産を護る政治政策に直結してだけに急いで国土全体を見直すことが求めらる。オリンピックでハシャグのもいいが国民の生命を護ることが先決だから国土再構築が大きいテーマとして浮上することが予想される。

 新内閣発足までの足元相場では、2部銘柄や新興系など今年前半相場で見向きされなかった銘柄に注目が集まるだろう。こうした銘柄を狙うのもよし、中期で優良系のテーマ銘柄を仕込むのもよい。短期的には波乱はあっても着実に相場は下値の固まっていることを見落としてはいけない。
posted by 犬丸正寛 at 17:00 | 株で見る世の中

2015年09月04日

季節の変化と共に相場の転機近づく、アベノミクス総仕上げ相場へ=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 早い秋の訪れと共に株式相場も大きい変化を迎えようとしている。もっとも大きい流れは、『安全保障関連法案』から、『アベノミクス総仕上げ』へ、という政策の方向性だろう。一時、心配された安倍総理の健康問題による退陣の見方は、昨今の総理のアベノミクス貫徹という発言や国民の支持率回復から後退し安倍政権は10月の内閣改造後、再び、経済に軸足を移すことが期待できる雰囲気となっている。

 当然、その際はGDPがマイナスに転じ景気実感が悪化していることから景気浮揚策が予想される。アベノミクス全体としては、アベノミクス総仕上げとなる、「日本成長戦略」の磨き上げということになるが、足元の景気停滞をみれば第3次金融量的緩和も組み込まれるものとみられる。

 過去、2度の量的緩和では日経平均の上昇だけでなく出来高が1日当り50億株前後に盛り上がるなどマーケットは活況となり資産効果で消費に対し効果をもたらした。とくに、足元では消費が冷え込んでいるだけに金融面の刺激による株高が図られるなら景気面への効果は多いい。

 日本、中国、韓国の首脳会談開催が決まったことは、安倍政権のブレない外交政策の効果であり国民の評価も高まっているはず。緊張緩和の道筋のついたことからも安倍政権は外交から国内経済に全力で取り組むことができる。この点を相場的に軽視してはいけない。『国策に逆らうな』という局面を迎えつつある。

 今年4〜6月のGDPマイナス、アベノミクス腰折れ説等から6月以降、信用売り(空売り)が積み上がり、空売り比率は40%前後と過去最高水準に達している。足元では、中国経済悪化をよりどころに売方が売り崩しを狙って攻勢をかけているが、思ったほど下げなくなっている。

 こうした、売方と買方の鬩ぎ合いからみれば、日経平均が去る8月26日の場中安値1万7714円をキープできるかどうかが一大ポイントとなるだろう。G20が開催され、中国経済が主要議題となっているようだが、中国は外交面で柔軟さを打ち出し、経済面では先進国とのバックアップ得て経済を軟着陸させる方向とみられる。大国の経済不振だけに油断はできないが、当面、中国発の大型台風は通過したとみていいだろう。

 一方、アメリカの「利上げ」が濃厚となっている。筆者はアメリカの利上げは売り材料ではないとみている。なぜなら、今のようなゼロ金利は異常事態であり、いつまでも異常事態を続けるべきではない。ましてや、ゼロ金利政策は、弱体国家の採る政策であり、強いアメリカを掲げるアメリカにとっては屈辱的なことであるからだ。利上げすれば、これまで6年間で急上昇した景気回復と株価上昇は難しくなるだろうが、ノーマルな経済の中で株価も着実な展開が予想される。

 過去2度の量的緩和を中心としたアベノミクス政策で、トヨタ自動車など主力企業はROEを高め増配にっ進んだ。このROE上昇を背景とした主力銘柄相場は今年6月まででひとまず終了したように思われる。今後、アベノミクス総仕上げで、ロボット、再生医療など日本の技術を背景とした全員が好況感を享受できる相場へ転換することが予想されそうだ。ここは、アベノミクス総仕上げに期待し、空売りは慎み、好業績のテーマ性を内包する銘柄の投資を考えるときだろう。
posted by 犬丸正寛 at 12:53 | 株で見る世の中

2015年08月28日

世界経済1〜3位国の株価が短期2ケタ急落はミクロよりマクロに最大の関心=犬丸正寛の相場展望

■足元好調の米国NYダウは暴落前水準奪回は見込めそう

犬丸正寛の相場展望 大荒れの相場である。震源地の中国の上海総合指数は直近高値の8月17日の3393ポイントから8月26日の2927ポイントまで短期間に466ポイント下落(13.7%)した。

 連れて、NYダウは7月20日のチャート上の山となっていた1万8137ドルから8月24日の1万5370ドルまで2767ドル下落(15.2%)、日経平均も8月11日のダブルトップとなった2万0946円から26日の1万7714円(いずれも場中値)まで3232円下落(15.4%)した。

 世界経済規模1位、2位、3位の主要国の株価指数がそろって2ケタの急落という姿である。

 背景は、企業業績などの、「ミクロ要因」ではなく、大手3カ国の経済・景気がどうなるかという、「マクロ」の問題である。「企業業績が好いのになぜ下げるんだ」という声も聞かれるが、リーマンショック後の景気回復で、アメリカ、日本とも企業業績が好いのは、既に、「当たり前」のことであり、今更、驚くことではなく、それ以上に景気がどうなるかが最重要問題となっているかだ。
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posted by 犬丸正寛 at 16:04 | 株で見る世の中

2015年08月21日

日経平均の7月9日場中安値攻防がポイント、キープできれば二番底=犬丸正寛の相場展望

■景気に対するリップサービスは期待できそうだ

犬丸正寛の相場展望 来週(24〜28日)は、日経平均がギリシャのデフォルト危機で下げた、去る、7月9日の場中安値1万9115円をキープできるかどうかが最大の注目点である。終値ベースでは、7月8日の安値1万9737円を下回ってきただけにプロがウオッチする場中値でも安値を下回ることになれば先行き厳しい相場展開が予想されることになる。もちろん、7月9日安値を維持できれば、二番底となって反発が見込まれる。

 7月9日当時との違いは、日経平均週足チャートが当時は26週線をキープしていたのに対し今回はかなり大きく割り込んできたことだ。それでも、2,3週で26週線を奪回できれば問題ないが、それ以上になるとアベノミクスに対する信頼がグラつくことにもなり日経平均はNYダウのように上値切り下げ型に転換する心配がある。来週は大事な週である。

 原油相場が40ドルぎりぎりまで下げるなど中国経済の下降を懸念して商品相場が軒並み下落している。中国発世界景気下降から物(商品)の需要が落ち込むという見通しである。中国は世界第2位の経済大国でありギリシャとは比較とならぬ影響がある。当然、アメリカ経済も影響を受けることから利上げは遠のきドル売りにつながり、円高となって日本のマーケットに激震となっている。しかも、朝鮮半島がキナ臭さを越えて軍事緊張が高まっていることも新たな懸念材料だ。

 日本でも4〜6月のGDPがマイナスに落ち込むなど景気に楽観できない状況となっている。ただ、アメリカが3度の金融量的緩和のカードを使い切ったのに対し日本はもう一回、緩和のカードが残っている。どこで使うかということはあるが、期待材料として日本株の下支えにはなる。

 順当に予想すれば9月の自民党総裁選挙、10月の内閣改造が終わったあとだろう。それまで、金融緩和等のリップサービスはあっても具体化には至らず、これから先、マーケットは引き続き中国問題に左右される安値圏での波乱相場が予想されそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 14:33 | 株で見る世の中

2015年08月14日

猛暑の中にも秋の風、秋相場に備え戦略を練るところ=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 来週は日経平均が「二番天井」を形成してしまったのかどうかを見詰める展開が予想される。一方、年初来高値を更新したTOPIX(東証株価指数)は引き続き強い動きが予想されそうだ。

 日経平均は8月11日に場中値で2万0946円まで値を上げ、6月24日の年初来高値2万0952円にわずか6円まで迫ったものの抜くことができなかった。足元では、チャート派が嫌がる、「二番天井」の形となっている。来週、切り返して高値更新に進むのか、あるいは二番天井確認となって諦めムードから調整色を強めることになるのか。注目される週である。

 去る、7月9日の場中安値1万9115円で下値に対する目処はついているため短期資金及び中期資金とも押し目買い姿勢とみられるが、上値を追うだけの手掛かり材料も見当たらず、筆者は高値圏での横ばい相場ではないかとみている。

 NYダウは、去る7月9日のギリシャ不安で下げたとき以上に8月12日の中国・元切り下げでは大きく下げた。場中で1万7125ドルと最高値である今年5月の1万8351ドルから約7%下げた。安値でのチャートが、長い下ヒゲとなったため下値は確認したとみられるが、NYダウが中国問題をギリシャ問題以上に懸念していることは一連の動きからみて明白であり今後も中国問題でNYダウは安値圏で揺れ動くものとみられる。

 国内では3月期決算銘柄の第1四半期決算や6月期決算銘柄の発表が一巡、これから、7月期、8月期決算銘柄が注目されるだろうが、全般相場に与える効果は限定的だろう。

 政局は安全保障関連法案の参議院成立が最優先の状況で総理の戦後談話、沖縄との話し合いなど柔軟姿勢。9月の自民党総裁改選でも無投票で安倍総裁が決まる見通し。10月の新内閣発足まで足元ではマーケットに対しインパクトとなる展開はなさそうで8月後半から9月にかけては、「無風相場」となる可能性がありそうだ。

 こうした中で気になるのはやはり中国の動向だろう。去る、7月8日の上海総合指数が3507ポイントまで下げたことで、1度目の株価の嵐は収まり、続いて中国・元の3日連続切り下げで通貨の嵐も、ひとまず一巡したとみられる。

 となると、もう一度、上海総合指数がどう動くかが注目される。戻りいっぱいから先の安値を切って3000ポイントまで下げることになるのかどうか。相場というところの「業績悪を売る」相場に移るのかどうか。中国の場合は共産主義体制だから中国の経済そのものがどうなるかに関心が移っていく。今回の天津の化学工場爆発事故が、単なる事故か、あるいは体制の綻びなのか、世界の眼は注意深く見守っていくことになるだろう。

 世界経済規模第2位の大国中国だけに先行きに目処がつくまで世界のマーケットの上値を押さえることになるだろう。

 猛暑の中にも秋を思わせる風が感じられる。ここは、猛暑で痛めつけられた体を休めるところだろう。相場に対してもひと休みして秋相場の戦略を練るところではなかろうか。
posted by 犬丸正寛 at 15:06 | 株で見る世の中

2015年08月07日

マーケットは明らかに主力株から出遅れ株買いの流れ、TOPIXが07年高値更新まで継続も=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 足元の相場では、これまでにない大きい変化がみられる。TOPIXが7日連続高となって8月6日に年初来高値を更新したのに対し日経平均は6月24日に年初来高値をつけたあともたついているのとは対照的な展開となっていることだ。

 視線を拡大してみると、日経平均が2007年高値を更新済みであるのに対し、TOPIXは2007年7月の1796ポイントに対し1688ポイント(8月6日)とTOPIXの出遅れていることが最大の理由である。

 もちろん、TOPIXの出遅れ指摘は今に始まったことではなく言われ続けてきたが、これまでは、あまりにもトヨタ自動車など主力銘柄への注目度が偏っていたため出番がなかったといえる。ここに来て、主力銘柄の動きが鈍くなり比較感から出遅れ感のある銘柄に物色のホコ先が向かい、結果としてTOPIXが上昇している姿といえる。

 「主力株は買っても儲け難くなった。すでに、主力株は外国人投資家、年金などがかなり腹一杯に近い状態になっているのではないか。仮に、主力株の上値があるとすれば日銀の第3次量的緩和くらいだろう」(元証券会社場立ち・個人の自宅ディーラー氏)との見方もされている。

 最近の主体別売買動向では、外国人投資家は見送り基調で、個人投資家も内閣支持率低下を嫌って売り越しに転じ、年金等が下支えしている状況ということだ。

 政策が安全保障関連法案に向いている現状では、景気対策等は期待できないだろう。その中で、17日に発表の国内4〜6月GDPが、想定されているマイナス成長となった場合、政策がどう動くかが当面の最大の注目点だろう。仮に、4〜6月がマイナスだった場合、一過性と判断して政策の動きがない場合は一気にマーケット人気は冷えることも予想される。

 4〜6月期決算の発表がほぼ一巡したが、主力銘柄のトヨタ自動車は通期見通しの増額がなかったことで大きく下げた。それでも、日経平均がしっかりしているのは日経平均寄与度の高い主力銘柄に代わって3,4番手銘柄が見直されていることがある。これは、TOPIX高に繋がることでもある。

 NYダウは6日まで6営業日連続で下げ、依然、利上げ時期と回数、利上後の景気・企業業績の行方を見守る展開となっている。今日発表の7月分雇用統計で9月利上げの可能性の目処がつくものとみられ、NYダウは一旦は反発に向かうだろう。

 ただ、中国経済の先行きは不透明でもしも下げ止まっている上海総合指数が3000ポイントを割るようなことになればNYダウ安、日経平均の下げは避けられないだろう。

 景気、企業業績、需給関係の面からマーケットの物色対象は、「主力株」から、「出遅れ材料株」に向かっているものとみられる。少なくとも、TOPIXが2007年の高値を更新するまでは「出遅れ株優位」の展開とみておくのがよさそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 13:03 | 株で見る世の中

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