2007年08月29日

東京茅場町 経済・株の専門「千代田書店」

   売れ行き良好書 ベスト3〜第10位
(1)「世界一やさしい問題解決の授業 ダイヤモンド社 1260円
(2)「ドル覇権の崩壊」      徳間書店     1575円
(3)「改正証券・金融商品取引法のポイント」     2310円
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(10)「株券電子化の仕組みと対応策」 日本実業出  1470円
posted by 犬丸正寛 at 12:05 | 株で見る世の中

2007年08月28日

安倍改造内閣スタート、海千山千の顔ぶれで、国会始まれば日経平均1万7200円も

 安倍改造内閣がスタートした。日経平均は朝方は安く推移していたが、次第に高くなり評価がジワリと上向いている。派閥対応型の昔と変わらないとの見方はあるが、この状況では、海千山千のつわものでないと乗り切れない。
 バブル崩壊後の経済立て直しを、勝ち組をつくることで今日の景気回復に導いてきたのだから「格差」や「ひずみ」、「不満」がでるのは当然である。揺り戻しがあるのは当たり前である。
 しかし、今度は格差を是正しようとするあまり、ヤル気を削いでしまって、日本の競争力を奪ってはいけない。その点、今度の顔ぶれなら大丈夫ではないだろうか。野党にやり込められてしまうような顔つきではない。とくに、舛添先生には大いに期待したい。テレビで国会中継を観るのが今から楽しみである。大胆予想。日経平均は国会が始まれば1万7200円ていどまでは簡単にいくだろう。
posted by 犬丸正寛 at 11:28 | 株で見る世の中

2007年08月21日

株式相場は中期の視点で見る、「構造論」から「循環論」へ移行段階、資産を殖やしたいなら「大型株」を避けて好業績「小型株」の研究を

 株式相場を、「中長期の視点」で見詰めるところに来ているのではないか。筆者は経済指標などの数値を大切にはするが、それ以上に、古いタイプの人間だから、相場格言などによる「投資家心理」をより大切にした見通しを立てるようにしている。
 人の世には、病でいうなら、症状を和らげる「対症療法」と、病気に罹り難くする「体質改善」がある。経済なら、「循環論」と「構造改革」だろう。
 相場格言の『大回り3年』の循環論でいえば、2003年からの上げ相場が終わったとみている。そこのところを「小型株指数」(発行株数6000万株以下)と、「大型株指数」(同2億株以上)で紹介したい。
 「小型株指数」=ボトムは2002年12月、高値は2006年2月で期間はほぼ3年。
 「大型株指数」=ボトムは2003年4月、高値は1番天井が2006年4月で3年。2番天井が07年3月で期間4年。

 バブル崩壊後の不況脱出のため、「政府部門」、「企業部門」、「個人家計部門」の中で、小泉政権が採った政策が、「企業部門活性化」だった。1円でも株式会社が創れ、新興市場への株式上場をやりやすくする政策だった。この結果、新興銘柄など小型株が活躍し、大型株に先行して上昇した。
 そして、小型株の後を受けて上昇したのが新日鉄などの大型株である。リストラが進み、利益が出る「体質」へ改善されたことで株価が急伸した。大型株指数の1番天井は、小型株指数と同じ「3年」サイクル。しかし、大型のダンプカーや大型の戦艦が急に止まることができないのと同じように、大型株の天井打ちは小型株より1年程度時間が余計にかかった。
 これを、少し理屈っぽく言えば、たとえば、大型株の代表である新日鉄(発行株式数68億株)は、89年当時にはグループ全体で6万人を超える従業員を抱えていたが、現在は2万人を切るところまで人が減少した。それだけ利益の出る体質へ「構造的」な改善が進んだわけだ。しかし、現在の人員をこれ以上、減らすことができるかといえば、それは無理である。よって、03年当時からのようなリストラ増益はこれから先、大きくは期待できない。今後は、世界景気や日本の景気の変化、つまり「景気循環」の影響を受けることになる。
 東西冷戦の終結という地球儀的な「構造改革」は、来年の中国のオリンピックで、ひとつの仕上げの段階を迎える。つまり、鉄鋼需要は大きな盛り上がりのヤマ場を過ぎることになる。この点からも、鉄鋼の業績がこれからもハイスピードで伸びることは期待し難い。
 ところで、小型株でも、大型株でも、ピークをつける時は象徴的な出来事が起きるものだ。小型株の時は、ホリエモン、ムラカミファンド問題が引き金だった。大型株の鉄鋼がピークをつけたのも、公園からスベリ台が消えるという異常事態があった。社会悪となるような出来事はだめだ。株だけが社会で存在しているわけではないからだ。
 これから相場を見るうえで、日経平均の動きは大切だが、同時に小型と大型株指数の動きを個々にチェックすることが大切である。『先に散った花から先に咲く』の格言があるように、先に天井をつけた小型株が先に底をいれるはずだ。小型株指数は既に、月足チャートで2段下げに入っているが、大型株はやっと1段下げが始まったばかりである。
 中国は国土が広い、インド、ブラジルなども将来性がある。オリンピックが終わったあとも元気が期待できる。しかし、今からそれを期待するのは早すぎる。今、それを期待して買いに出れば、上値での売り物がたくさん控えているから、力尽きてしまう。
 06年に小型株が天井を打った後の下げが強烈だったように、これから大型株も厳しい状況が予想される。中期投資を考えるなら「小型好業績株」の底値水準を狙うことだ。
posted by 犬丸正寛 at 15:14 | 株で見る世の中

2007年08月17日

暴落した相場、「需給悪」が原因

 日経平均が大暴落となった。最大の理由は、材料より、「需給悪」である。買いたいという人より、売りたい人が一気に増えたからだ。
 「売り」には、保有株を売りたい人と、株券を借りて売る「カラ売り」がある。今の局面は、保有株の処分売りである。なぜ、急に、処分売りが増えたのか。現実の景気、企業業績が良かったため、「期待」が大きかったから、今の今まで処分できなかったからだ。 良い例が新日本製鉄だ。08年3月期の予想1株利益が57円。つい数年前までは、10円にも満たない数字だったことを思えば、様変わりであり、大相場を期待するのもやむを得なかった。高値964円をつけた時点のPERは16.9倍と1部平均の19倍を下回っていた。平均並みのPER19倍で1100円前後の相場は当然と思われた。
 ところが、新日鉄の株価は伸び切れなかった。『株価が期待の割りに、動きが鈍くなったら要注意』の格言から、慎重を唱えるチャート派も多かった。数字という「デジタル」ではよくても、チャートいう「アナログ」では動きが悪かった。理屈通り行かないところに相場の難しさがある。「デジタル」と「アナログ」の両方で患者を診察するドクターのように、株を診る場合も、両方の目でみることが大切である。
 需給にも短期と中長期がある。目先の需給は投げが、ほぼ一巡で改善される。腕に自信のある向きには、戻りを取りに行く、またとないチャンスである。
 一方、中長期投資を考える向きには買い出動はまだ早い。民主党の勝利したことによる日米関係の行方、オリンピック終了後の中国経済の行方、国内の景気、企業業績の見直しなどが必要となってくる。
posted by 犬丸正寛 at 15:18 | 株で見る世の中

2007年08月16日

15日付けの日本経済新聞を読んで

 去る15日の日本経済新聞の会社記事面を見て、「あらら」と思われた投資家の方は多いのではないでしょうか。「減益」、あるいは「予想下回る」の見出しがついた企業が多かったことです。
 一般的には、企業業績好調と受け止められているが、これだけ、マイナス的な見出しが増えてくると楽観はできない。「内需が思ったほど伸びない」、「原油、金属などの原料高を製品価格に転嫁できない」、「人手不足で人件費が増加」などが主な理由だが、仮に、これに中国需要の頭打ち、円高などが加わると、一気に企業の業績は悪化する。
 日経新聞を見て、株価がこの点を織り込み始めたとすれば、単なる調整ではすまない可能性がある。 
posted by 犬丸正寛 at 16:07 | 株で見る世の中

2007年08月15日

東証が9月3日に種類株市場創設、応える第1号は伊藤園優先株市場は今や世界の常識、個人投資家に高利回り運用の道を開く

 9月3日に、東京証券取引所に「種類株市場」が誕生する。われわれに馴染の深いのが通常に売買されている「普通株」。これに対し、種類株の代表的なものに「優先株」がある。これが、9月3日から売買される。優先株の第1号は、あの「おーいお茶」で知られる伊藤園(証券コード番号2593)。
 優先株をひと言でいえば、株主総会において議決権はないが配当が普通株より25%多いことだ。個人をメインユーザーとする同社が、株式の面でも個人投資家に多くの配当金を出すことで喜んでもらおうという、つまり、「個人に温かい会社である」、ということだ。
 この優先株、外国ではポピュラーな存在だ。海外では日本のような株式持合いがなく、伝統的に個人投資家を大切にする考えがあるからだ。優先株市場の時価総額は、マーケット全体の時価総額に対しアメリカで9.3%、ドイツ14.7%、イタリア3.2%、スイス18.9%、スエーデン71.1%、デンマーク46.1%。
 今回の伊藤園の優先株は、普通株1株に対し0.3株が無償でもらえる。8月27日が権利が発効できる最終日だから、それまでに伊藤園の株(いうまでもなく普通株)を買っておけば配当の良い優先株をもらえる。ちなみに15日前場の株価は3580円、売買単位は100株だから投資金額は35万8000円。もちろん、無償権利が落ちる(なくなる)28日には、現在の株価のままとして計算すれば0.3株分の権利落理論株価は2754円。
 優先株の08年4月期配当は年48円(普通株は年38円)で、優先株利回りは1.74%(48円÷2754円、%)となる。さらに、100株当り2000円相当の株主優待品もある。これをカウントすれば、国債利回り10年物1.70%(14日)を上回り、個人にとっては、嬉しい高利回り金融商品ということになる。
 種類株市場を創設した東証、その第1号として応える伊藤園。日本も個人投資家中心のマーケット定着を目指して9月3日に優先株の売買が始まる。
posted by 犬丸正寛 at 11:33 | 株で見る世の中

2007年08月13日

筆者にも辛い思いの、8月12日

 8月12日は筆者にも辛い思い出の日である。22年前、羽田発午後7時30分、JALの伊丹行最終便。多くの方が犠牲になられた。
 家族と食事から帰ると、電話のベルが鳴り続けている。あわただしくドアを開け、受話器を取ると、友達が、「お前、生きとったんか」と、大阪弁で大きな声をあげる。「そんな、言い方ないだろう」と言うと、「とにかく、早くテレビを観ろ。お前が乗るといっていた飛行機が落ちた」という。驚いてテレビをつけると大騒ぎになっていた。
 当時、筆者は大阪から単身赴任していた。あの頃は、「のぞみ」号はまだなかった。伊丹空港から自宅まで近いため飛行機が便利だった。茅場町で仕事を終え、最終便はちょうどいい時間である。電話で夫婦喧嘩したのが原因だったように思うが、予定を変えて1日早く帰った。人生の先はまったく分からない。
 犠牲になられた方のご家族には気の毒である。いつも、この日は、心よりご冥福をお祈りしている。また、私自身、一生懸命生きなくてはと思っている。
posted by 犬丸正寛 at 09:55 | 株で見る世の中

2007年08月10日

「アメリカ発の株安」は怖くない、本当に怖いのは来年以降に来る「中国発株安」

 9日のニューヨークダウは387ドル安の1万3270ドルーーーー。去る、7月19日の史上最高値1万4000ドルから5.2%の下げ。しかし、驚くことはない。ニューヨークは、上げピッチが速かったので、「スピード調整の範囲内」と受け取っていい。日本株には、よい買い場提供とみていい。まだ、基調は強い。
 筆者が、心配していない最大の理由は、今度の下げが、「中国発」でははなく、「アメリカ発」、ということだ。アメリカのヘッジファンドがサブプライム問題で破綻。この問題は日本などにも、野村ホールディングスの300億円を超える損失に続いて、今度はヨーロッパでも出てきた。この分だと、オイルマネー、中国あたりにも影響が出ることも予想される。サブプライム問題が世界一周という形となりそうだ。
 1989年8月にヘッジファンドのロング・ターム・キャピタルが破綻した時は、NYダウは9000ドル程度から7500ドル程度まで15%前後の下げとなった。あの時と比べると、今度の下げは小さい。あの頃は、ヘッジファンドの存在自体が未知のものだったが、今は知られている。格言に、『幽霊と仕手は正体のわからないのがいい』ということでいえば、正体の見えるものは怖くないのである。
 ヘッジファンドの世界は、極論すればマージャンのようなもの。買った負けたのゲームの世界で、負けた奴が金を払ってくれない、というのに似ている。所詮、カネのやり取りのババ抜きである。アメリカの実物経済が悪ければ問題だが、堅調が続いている。7月の非農業部門の雇用者数が10万人を切ったが、この状態が3ヶ月も続くようだと問題だが、今は心配ない。
 その一番の理由は中国が北京オリンピックに向けて活発な投資を継続しているためだ。「世界デビューの場」としてオリンピックを成功させたい中国。オリンピックが終わるまでは世界景気は大丈夫だ。
 逆に言えば、オリンピック後の「中国発景気頭打ち」が怖い。
posted by 犬丸正寛 at 09:32 | 株で見る世の中

2007年08月06日

同じ1500円を上げるときは6ヶ月、下げるときはわずか14日間「カラ売り」の研究も必要に

 日経平均は、6日前場で1万6675円まで下げた。これで、7月半ばまでは1万8200円台を維持していた相場が、立会い日数14日間で1500円超も下げだ。
 同じ1500円の幅を上げるのに半年もかかった。しかし、下げるときはわずか2週間。
「株は、どうして下げるときは速いのか」、といった声が聞こえてきそうだ。
 そこで、わが社の記者の皆さんに、突然の質問をさせてもらった。「相場は、なぜ下げる時は、速いのだろう」と。一瞬、皆さん、「ウーン」。分かっているようで意外と難しい。結局は「需給関係」によるところで、人の心理として、下げると「カイものが引っ込んでしまう」ということだった。
 株が上がるときは、「バスに乗り遅れまいとする心理が働いて、カイが入る」が、下げ始めると、「デパートの夕方のバーゲンみたいに閉店間際まで待ったほうが安く買える心理が働く」ということのようだ。
 「下げるときは速い」ということなら、皆さん、買いばかりでなく、やはりカラ売りの研究も必要だろうと思う。
posted by 犬丸正寛 at 14:11 | 株で見る世の中

2007年08月03日

福田貴子さんが、「証券アナリスト検定会員」に合格されました

 わが社の専属インタビュア・司会者の福田貴子さんが、このほど、日本アナリスト協会の「検定会員」の試験に合格され資格を取得されました。
 昨年秋には、検定会員一歩手前の、「検定会員補」の資格は取得されていました。大変、難しい勉強だったと思います。
 これで、本業の生活・経済ジャーナリストに証券アナリストの肩書きが加わります。アナリストの厳しい「分析の目」と、ジャーナリストとしての「生活者の目」で、新しいジャンルを開拓されることでしょう。
新しい肩書きは、「生活・経済ジャーナリスト&証券アナリスト検定会員」―。健闘を祈ります。
posted by 犬丸正寛 at 17:22 | 株で見る世の中

うまくやれば商店街が立ち直るかも?!

 コンビニ大手のローソンが、「24時間営業」を見直すという。コンビニ業界はセブンイレブンを展開する「セブン&アイ・ホールディングス」、「ローソン」、「ファミリーマート」がビッグ3である。全国展開するこの大手3社の店舗数合計は約2万7000店舗と、郵便局の2万4000ヶ所を上回る。ほかに地域特化型のコンビニもあるから、われわれに非常に身近な買い物の場所である。
 第一号店を調べてみると、ファミリーマートが1973年に埼玉県狭山市(但し、実験店)、セブンイレブンが1974年に東京都豊洲、ローソンが1975年に大阪府豊中市にそれぞれオープン。いずれも、中心地から外れたところでスタートさせている。
 日本では買い物といえば、身近な所は、「商店街」であり「市場」、少し気取って「百貨店」と決まっていた。この定番に割って入ろうということだったから、当時は恐る恐るだったのだろう。
 その後は語るまでもなく、『アメリカで起きることは日本で必ず起きる』の格言通り、コンビニは生活の身近な場となった。その煽りで、商店街が、「シャッター通り」といわれるまでに衰退してしまった。
 そして今、コンビニが変わろうとしている。少子高齢化の影響で売り上げが伸び悩んでいる。そこをチャンスとばかり、商店街の中には、高齢者宅へ商品を届けるサービスで息を吹き返しているところもあるという。
 似たところでは、日本の農業にも明るさが見えてきた。商店街、農業、日本の良き古きものを回復させるチャンスかもしれない。
posted by 犬丸正寛 at 15:22 | 株で見る世の中

2007年08月02日

今度の下げ相場は「北京オリンピック特需」の頭打ちを読んだもの「外需株」は戻り売りに基調転換、「内需株」にスイッチできるかが見所

 日経平均が続落、今年3月5日のザラバ(終値ではなく当日の高値安値)での安値1万6532円に接近した。振り返ってみると、この3月安値をボトムに、「3ヶ月間かけて」、ジグザクと鋸の歯のような動きで6月20日の1万8297円まで10.6%上昇した。こうした「3ヶ月間で10.6%の上昇」を、今回の下げは、わずか立会い日数1週間で帳消しにした。
 今後を見る上で、今回の、3月からの上げ相場について、現象面から注目点をピックアップすると,@日経平均は終値ベースでは高値を更新したが、ザラバでは2月26日の高値(1万8300円)を抜くことができなかった、A相場実態を反映するTOPIX(東証株価指数)が、終値でもザラバでも2月の高値に遠く及ばなかったことがある。
 「ザラバ値段」は、玄人が重要視する指標であることを考えれば、彼らには日経平均の1万8200円台が上値の壁と見なされていたわけだ。また、TOPIXの不振については、TOPIXが内需株の動きを反映する性質のあることを考えれば、内需株の不振=国内景気の不振、とくにGDPの60%を占める個人消費が不振だったことを物語っている。
 にもかかわらず日経平均が3ヶ月かけて11%弱上昇したのは、「中国の北京オリンピック特需」による輸出セクターの好調があったからだ。中国は経済成長が続いているところへ、来年のオリンピックで施設整備などの建設ラッシュに沸いた。これが、鉄鋼などの金属素材の数量増と価格アップとなり、原油価格上昇につながった。鉄鋼、非鉄金属、エネルギー関連、海運、商社、機械、商社株などが上昇した相場だった。
 マーケットはオリンピック後を読み始めた。東京オリンピック、ソウルオリンピックのあとは、宴が終わって不況に陥った。中国の場合は国土が広いから、オリンピック後も成長は期待できるだろうが、オリンピックが節目になることは避けられないだろう。今の世界景気から「中国」というキーワードを取り去ると、何も残らない。とくに、アメリカの景気は中国の好調に支えられている。
 今度の日本の春からの株高は、「外需に支えられたもの」だった。その外需がオリンピック特需のピークでひと山つけようとしている。外需関連株はこれまでの「押し目買い」から、「戻り売り」に基調は変わった。それを、「内需株」でスイッチできるかどうかがこれからの相場の見所である。
posted by 犬丸正寛 at 15:53 | 株で見る世の中

2007年07月30日

自民大敗。『急騰は急落、急落は急騰に通ず』の格言からも次は大勝を願う

 政治のことは、できるだけ触れないようにしているが、参院選で自民党が大敗した。これだけ大きく負けると、かえってすっきりする。いうまでもないが、戦後日本の復興と繁栄は自民党によってもたらされた。が、長い間、権力の座に就くと、よどみも出てくる。 今度の負けは、自民党にとって、良い薬となるだろう。他党に票を入れた人も、恐らく自民にお灸をすえる気持ちだったのだろう。
 株価の関係で極論的にいえば、「勝組」で進んできた経済が、「出遅れ組」にも配慮した政策が求められていたことが背景にあった。
 バブル崩壊の2003年、日経平均がザラバ安値7603円をつけ当時は、「みんなそろって、ハツピーになる」、ということには無理があった。「強い者に頑張ってもらう」時だった。小泉さんの政策は大正解だった。結果、日経平均はボトムからザラバ高値1万8300円(2007年2月)まで2.4倍となり、東証1部の株式時価総額も320兆円程度から570兆円程度まで250兆円も増加した。金持ちが多いに儲かったのだが、持たざるものとの差、いわゆる「格差」も開いた。
 もともと日本には、貧富の格差を善しとしない風潮があるため、ホリエモン、ムラカミファンドなどのやり方を快く思わず、不満が底流にあったところへ、閣僚の相次ぐ不祥事、年金記入漏れなどで政府への不満が噴出した。
 今回の選挙結果で、勝組の象徴である株式マーケットだけが活況に沸くことはできないことがはっきりした。本来、株式時価総額とGDP(500兆円程度)は等しいはずである。株式時価総額がGDPを大きく上回って、今、これ以上の株式市場の独走は許されない。地方、中小企業、年配者、フリーターなどに配慮して全体の裾野を拡大することで、GDP全体を押し上げる政策がより必要である。フリーターを減少させ、若い人の正社員化を高めた安部政権のやり方は間違っていない。
 株式格言に、『急騰は急落、急落は急騰に通ず』がある。2005年の選挙で自民大勝が今度の大敗につながったともいえる。次は、大勝につなげてほしい。
posted by 犬丸正寛 at 11:26 | 株で見る世の中

2007年07月27日

 グローバル展開のトヨタ株の動きを見ていれば世界景気の先行きが見える

 NY株が大きく下げた。サブプライム(低所得者層)向けの住宅ローンの問題で景気の先行きに懸念が高まったためだ。サブプライムで破綻したヘッジファンドもあるという。日本では、この絡みで野村ホールディングスが312億円の損失を公表した。日本の銀行にもあるといわれる。日本において、野村のような大きい数字だから、本家のアメリカではもっと大きい数字が隠れている可能性はある。
 18年前の1989年8月の夏にも、有力ヘッジファンドの経営破綻でNYダウが9000ドル前後から7500ドル前後まで急落したデータがあるので、「真夏の悪夢が再来」といった不安心理ではないだろうか。
 日本のマーケットも、NY安で急落した。アメリカ売りで、これまでの「ドル高・円安」が「ドル安・円高」に動き始めたが、今回の「円安」では、日経平均が終値ベースで、年初来の新高値に進むことができた。
 しかし、よく見ると問題はあった。(1)日経平均はザラバ値段(その日の高値)では年初来の高値を更新できていなかった、(2)内需株の動きを色濃く反映するTOPIX(東証株価指数)は終値、ザラバとも年初の高値から大きく下に置かれていた、(3)円安効果の大きいはずのトヨタ自動車の動きが冴えなかったことなどがある。
 とくに、筆者は、この中でトヨタ自動車の動きに注意を払って相場を見詰めていた。7月4日に7880円まで戻したものの、2月27日につけた高値8350円にはまったく届かなかった。日経平均が2月27日の水準にまで戻したというのに、円安効果の大きいトヨタがなぜだろうと。
 そこで、こんな仮説を立ててみた。「トヨタは円安効果より、もっと嫌な材料を気にしているのではないだろうか」と。それは何か。アメリカなど、世界景気の先行きを懸念しているのではないか。今度のサブプライム問題などで世界景気が下降となれば、円安どころではない打撃となることを株価は恐れていたのではないか。グローバル企業であるトヨタには、当てはまる仮説だろうと思う。
 今後、『世界景気の先行きを予測するにはトヨタの株価をウォッチしていれば、あるていどの予想はつく』、ことになると思われる。
posted by 犬丸正寛 at 12:38 | 株で見る世の中

2007年07月25日

プライドの「三越」か、成績の「伊勢丹」か、両社の行方はいかに?!

 伊勢丹と三越が経営統合の方向にあるという。前日紹介の任天堂とソニーのように比較してみよう。

・証券コード=伊勢丹8238、三越2779.デパートは本来商業ポストの8000番台だが、三越は食品業種の2000番台にある。
・会社設立=伊勢丹1930年9月、三越2003年9月。三越は東京日本橋三越、名古屋三越など5社の新設合併で新「三越」として2003年に誕生した。
・予想売上高=伊勢丹08年3月期7820億円(3年前は約6290億円)、三越08年2月期7900億円(3年前は約8878億円)
・予想経常利益=伊勢丹300億円(3年前約219億円)、三越163億円(3年前約169億円)
・予想配当=伊勢丹14円(3年前12円)、三越3円(3年前3円)
・実績営業利益率=伊勢丹4.12%(07年3月期)、三越1.56%(07年2月期)
・発行株数=伊勢丹2億2518万株、三越5億1502万株。
・期末株価=伊勢丹2055円(07年3月期末)、三越549円(07年2月期末)
・株式時価総額(期末)=伊勢丹4627億円、三越2827億円
・従業員(連結)=伊勢丹8834名、三越9610名
・単位株主数=伊勢丹5万2065名、三越7万0655名

 三越は1673年に越後屋として創業、今年334年の歴史を持つ老舗だが、市場
主義のプレーヤーとしてみるなら、2003年に登録された選手である。発行株数は伊勢丹の2倍と多いが、経常利益や営業利益率では伊勢丹より成績が劣り、かつての名声でグランウンドに立っているプロ野球選手のような感じである。
 伊勢丹は若い層を中心としたフアッションに強さを発揮する。一方の三越は中高年に対し包装紙ブランドを展開。が、これからの少子高齢化で消費形態が変わってきている。
 都会の中心地に店舗を構えて客が来るのを待つ、「蜘蛛の巣」営業では、年配者が外出しなくなっているため売上げを増やすのは難しい。かといって、蜜を求めて飛び回る蝶のような「バタフライ(蝶)」営業もコストがかかる。しかも、昔のようにお中元、お歳暮といった贈り物も少なくなってきたし、若い人は、格式がある包装紙だからといって有り難く思わなくなってきた。要は百貨店は構造的に厳しいのである。
 プライドの高い三越に対して、果たして、成績で上回る伊勢丹の従業員が納得できるかどうかがポイントだろう。もちろん、持株会社となるのだろうから、個々の企業は、それぞれに頑張ればいいのだが・・・・。
posted by 犬丸正寛 at 13:20 | 株で見る世の中

2007年07月24日

ソニーは、電機ポストではなく商業ポストが似合う

 わが国を代表するゲーム機のソニー(6758)と任天堂(7974)。株価チャートを眺めていると、いろいろな想像ができて楽しい。株式の分割を行っているので、株価だけを比較するのは正しくないが、趨勢だけをみれば、2000年の高値3万3250円から右肩下がりのソニー、現在も5万3300円と高値を更新し続ける任天堂。完全に両社の勢いは違っている。少し、比較してみよう。

・会社設立=ソニーは1946年5月、任天堂は昭和22年11月。あえて、任天堂を「昭和」で書いたのは、同社の資料には西暦表示がない。花札で出発した同社が、あくまで「日本」にこだわっている姿がみれる。
・ 社長=ソニーは外国人、任天堂は日本人。
・ 本社=ソニーは東京、任天堂は京都。
・ 予想売上高=ソニー8兆7800億円、任天堂1兆2300億円。
・ 予想営業利益=ソニー4400億円、任天堂3200億円
・ 有利子負債=ソニー1兆964億円、任天堂ゼロ。
・ 予想営業利益率=ソニー5.0%、任天堂26.0%。
・ 発行株数=ソニー10億298万株、任天堂1億4166万株。
・ 予想1株利益=ソニー319円、任天堂1642円。
・ 外国人持株比率=ソニー52.6%、任天堂43.8%。
・ 株式時価総額(23日)=ソニー6兆1984億円、任天堂7兆5509億円。

とくに、顕著な差は営業利益率である。利益率は、「100円売っていくらの儲けがあるか」を見るもので、ソニーが100円あたり5円の利益に対し、任天堂は25円の利益を上げている。
 経営には、「回転率型」と「利益率型」の2つがあるが、ソニーは売上げの回転を高めていく商社型であり、任天堂は利益を重視したメーカー型である。
 つまり、ソニーはメーカーとして出発した会社だが、「SONY」ブランド力が高まったことから、ブランドを売り物とした(ブランドを切り売りした)商法へ転換した経営といえる。ソニーは電機のポストにあるが、本当は商社などと一緒の商業ポストに配置されると、投資家にも分かりやすくなる。
posted by 犬丸正寛 at 11:56 | 株で見る世の中

2007年07月19日

横綱・新日鉄の登場で「オリンピック先取り相場の打ち止め」も

 新日鉄の株価がいよいよ1000円に向けて始動した。少し、動きを振り返ると、400〜500円のモミ合いを上放れたのが、昨年12月第1週だった。その後、今年2月の高値900円まで一直線の急伸。6月には901円とわずか1円だけ高値を更新したものの伸びきれず、6ヶ月間にわたって800〜900円のモミ合いだった。
 それが、19日には一気に910円台へ値を飛ばし、モミ合い放れとなった。つい4年前の2003年頃の株価は、わずか119円だっただけに様変わりだが、この背景にはリストラと中国の鉄鋼需要という2つの効果がある。
 リストラでは1989年頃には、グループ全体で従業員は6万人を超えていたが、現在では2万人を切るまでとなっている。そこへ、中国のオリンピックに伴なう建設関連需要が加わった。投資指標の1株利益でみれば、1株利益は2004年3月期には6.2円だったが、08年3月期では57.0円の予想と様変わりだ。配当も当時の年1円50銭から年10円としているから、これらの指標でみれば株価1000円の実力は十分である。
 にもかかわらず、800〜900円でモミ合ったのは、今春、日本の公園からスベリ台が盗まれ、マンホールの鉄の蓋もなくなるなど、鉄不足が異常なところまできたためだ。社会において、「異常」と位置付けられると株だけがはしゃぐわけには行かない。
 その異常さは収まった。さらに、商社、海運など中国に関連した銘柄が大きく買われたことで、比較感からいよいよ横綱の新日鉄登場となった。
 もっとも、別の見方をすれば相撲では横綱登場は「本日の打ち止め」となるわけで、新日鉄が1000円へ乗せることで、今回の中国オリンピック先取り相場は一応、幕引きになる可能性が強い。
posted by 犬丸正寛 at 15:32 | 株で見る世の中

2007年07月18日

地震安全度トップは「山口県」!?

 この度の地震で被災された新潟、長野県の皆様には心よりお見舞い申し上げます。阪神大地震では、筆者の大阪北摂の自宅も被害をうけた経験があり、大変なことはよく分かる。
 これだけ地震が多いと、日本中どこにいても避けることはできないが、それでも、日本で地震の少ない県はどこだろうと思う。
 気象庁地震データによると、1926年4月から2005年3月までの期間において、震度1以上・面積当りの少ない順位では、1位が秋田県、2位山口県、3位富山県、以下、岐阜県、広島県の順となっている。確かに、これらの県は地震が少ないと思う。
 地震保険基準料の算定を行う地震保険料率算定機構が決定した保険料のランク付け等地別でも、1等地に北海道、福島県、島根県、岡山県、広島県、山口県、香川県、福岡県、佐賀県、鹿児島県、沖縄県の1道10県が選ばれている。
 気象庁と保険算定機構のデータを付き合わせると、地震安全度トップは山口県ということになるようだ。
 筆者が駆け出し記者の頃、理想科学の山口県宇部工場の見学会に参加した思い出がある。その席で、関東の会社がどうして西の山口に工場を建てたのですか、と質問したら、「山口は地震が少ないですから」、という答えだったのを思い出す。
 工場だけでなく、コンピューターのバックアップについても地震の少ないところを選ぶ時代のようである。
posted by 犬丸正寛 at 16:45 | 株で見る世の中

2007年07月13日

東京茅場町・千代田書店「売れ行き良好本」

−上位3&10位−

(1)「2007年新規上場の手引き」 東京証券取引所 2,000円
(2)「20007年マザーズ上場の手引き」 東京証券取引所 1,500円
(3)「不動産証券化ハンドブック07〜08」 不動産証券化協会 2,000円
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(4)「Q&A金融検査マニュアル改訂のポイント」 きんざい 2,520円(価格税込み)
posted by 犬丸正寛 at 11:10 | 株で見る世の中

2007年07月12日

ブルドックソースに学ぶ高PER株の買い方

 ブルドックソース株が下げている。2002年頃までは500円程度が地相場だったが、投資ファンドのスティールパートナーズの株式取得で今年5月には高値1776円まで3.5倍に値上りした。
 そのパートナーズが株式TOBで敗退した。期待して買っていた投資家、とくに、信用取引を使った買い(資金を借りて買う行為)が、高水準に膨張していたため、ハシゴを外された形になって、一気に処分売りが出て、下げに拍車をかけている。12日は100円ストップ安の625円売り気配だ。
 株投資には、常に、好悪材料がつきものだ。とくに、人気が高いほど、期待の裏目が出た時の反動は当然に予測しておかなくてはいけない。改めて、データを見ておきたい。予想1株利益24.1円、予想配当年25円、実績1株純資産954.7円―――。
 これを基に弾いた、株価・高値時点(1776円)での投資指標はPERが73.7倍(マーケット平均は約19.6倍)、配当利回り1.4%(同1.2%)、PBR1.86倍(同1.99倍)、予想配当性向103.7%となっていた。明らかに、PERと配当性向が高い。
 こうしたPERの高いケースでは、悪材料が出ると、株価は大きく下げることを意味している。結果論ではなく、常、日頃から高PER=高人気株に投資する場合は、リスクとして頭に入れておく必要がある。
 また、配当性向(利益にたいしどの程度配当しているか)の高いことも問題。通常は、利益を株主、従業員、会社内部留保の3等分、つまり配当性向33%程度が一般的だから、同社の100%を超える配当性向は大きすぎる。つまり、同社に配当性向33%を当てはめると8円配当程度が妥当ということになる。スティールの敗退で配当見直しが出る可能性はあるのではないか。
posted by 犬丸正寛 at 12:04 | 株で見る世の中