相場格言

2010年03月06日

『4月新年度相場をにらんだ選別買い』が見所=犬丸正寛の相場展望

■消費関連、沖縄・九州関連銘柄に期待

『4月新年度相場をにらんだ選別買い』が見所=犬丸正寛の相場展望 来週(3月8〜12日)以降の動きは、『4月新年度相場をにらんだ選別買い』が見所となるだろう。3月相場は無理な動きがないため、4月新年度に期待できる動きとみていいだろう。材料的にも、(1)日本の予算が衆議院を通過し年度内に参議院も通って成立する、(2)中国も引き続き高成長が見込める、ことがある。
 予算の成立、執行で景気の二番底は避けられる見通しが強い。中国も引き続き8%の経済成長を目指すことから、対中国輸出が牽引して日本経済にはプラス効果。このため、4月からの新年度相場のシナリオは悪くない。4〜6月中には日経平均で1万2500円の可能性も強まっている。出遅れているTOPIXでもこの期間に1250ポイント程度が見込めるだろう。
 このため、3月は無理をするより、4月以降に備えて、活躍が期待できる銘柄の仕込みが中心となるだろう。
 物色の流れとしては、(1)中国関連,、(2)子供手当て支給で消費関連、(3)普天間基地のめどから、沖縄、九州関連、などが予想される。
 とくに、中国関連では不動産関連売りの消費関連買いの動きが鮮明となる可能性がある。バブル懸念から、土地開発関連は敬遠されるだろう。5月に上海万博が開催されることで、「建設投資一巡」、「消費盛り上がり」の流れが予想される。中国関連では、日本からの化粧品、ファッション、食品などが注目されるだろう。
 こうした銘柄は、同時に日本国内での消費関連株を刺激することが予想される。子供手当て支給も加わって、子供関連商品、外食、春のレジャー関連銘柄が期待される。また、普天間基地の沖縄、あるいは九州での移設ということになれば、経済支援期待で「沖縄・九州銘柄」が動くだろう。消費関連、沖縄・九州関連など内需関連はTOPIXへの寄与度が大きい。このため、4〜6月は日経平均型よりTOPIX型銘柄が優位とみられる。
 こうした4〜6月に活躍できる銘柄で、かつ、3月期決算で高利回り銘柄の下値を仕込む動きが来週から活発になるものとみられる。個人投資家にとっても、3月は絶好の仕込みのチャンスである。ただ、6月までに勝負する気持ちを忘れてはいけない。例年、『3月買い、6月売り』のパフォーマンスがもっともよい。逃す手はない。
posted by 犬丸正寛 at 14:08 | 株で見る世の中

2010年02月27日

消費関連の独特経営で好業績を挙げている銘柄を個別物色=犬丸正寛の相場展望

消費関連の独特経営で好業績を挙げている銘柄を個別物色=犬丸正寛の相場展望 来週(3月1〜5日)は、注目の3月相場だ。特に、前半は『証券会社の営業努力がどこまで続くか』が、見所となるだろう。今3月期の第3四半期(4〜12月)までは、各社ともまずまずの営業成績だった。しかし、今年1月以降は、「株価は堅調だが、商いは極端に薄い状況」が続いている。各社とも決算を控え、最後の営業努力をかけたいところだろう。

 しかし、外部材料は厳しい。中国の金融引き締め、アメリカの利上げに金融規制、ギリシャの財政問題などなど。うっかり、輸出関連の主力銘柄を買い上がると、売り物がドサリと出てくる心配がある。しかし、ブラジル、ベトナム関連を買い上がるには、まだ時期が早すぎる。ブラジルの一大イベントのオリンピックもまだ先のこと。
 しかも、今度のトヨタ自動車のリコール問題で、急ピッチのグローバル展開に対する精査も必要となっている。
 こうして見て行くと「輸出関連銘柄」は手がけにくい。消去法で、「内需関連銘柄」ということになるだろう。とは言っても、内需株も中心をなす消費関連セクターはおしなべて厳しい。前週、急騰した寿スピリッツ<2222>(JQ)のような、消費関連でも独特の経営で好業績を挙げている銘柄を個別的に物色する動きが予想される。
 そのほかでは、内需関連では配当狙いも含めての電力株あたりが注目されるだろう。特に、頭に入れておきたいことは、相場の実体を現す「TOPIX」が、いまだに昨年9月の高値を抜くことができないでいる点である。来週、TOPIXが2月22日の914ポイントを上抜くことができるかどうか。抜けないようだと、3月中旬以降、下値のフシである876ポイントを切って、新たな下値調べに移る可能性がある。一般個人は深追いを避けて例年、好買い場となる「彼岸底」にマトを絞りたい。
posted by 犬丸正寛 at 07:56 | 株で見る世の中

2010年02月19日

今後の相場は『利上げをどこまで許容できるか』=犬丸正寛の相場展望

今後の相場は『利上げをどこまで許容できるか』=犬丸正寛の相場展望 今後の相場は、『利上げをどこまで許容できるか』。この点が一番の見所となるだろう。この程度の金利引き上げは意に介さず強い動きとなるかどうか、である。

 2008年秋のリーマンショックなど、世界を襲った、「100年に一度」といわれる大金融パニック。世界各国は一斉に低金利政策と政府支出の増加で景気刺激で足並みを揃えた。結果、中国、アメリカを中心に景気は急速に回復。

 しかし、一方で中国のようにバブル発生の懸念が高まり、アメリカでは金融分野だけが良い思いをして、という不満が台頭した。しかも、ギリシャの財政赤字問題が、「明日はわが身」と、各国を身構えさせることとなった。各国とも大盤振る舞いのツケで財政は重荷となっている。

 当然、政策当局は、次に予想される景気調整局面に備えて、今の間に、金利を上げておかないと、悪くなった時に打つ手がなくなる。これ以上の政府支出の大盤振る舞いはできない。このため、中国は本格的な金融引き締めに動き、アメリカは3年6ヶ月ぶりに公定歩合を引き上げるに至った。

 昔から、『公定歩合の1、2度の上げは買い』、といわれてきた。一般的には、金利を引き上げることは、景気が良いことを意味するからだ。「車は急に止まれない」のと同じように、上昇の勢いのついた景気が1,2度の利上げでは止まることはない。

 しかし、今度の景気が、そこまで余裕を持つことができるほど、力強いものかかどうか。失業率は高止まりしたままである。それでも金利上げに手をつけた。その背景には、やはり、世界景気の二番底懸念が完全には消えていないことがあるようだ。仮に、景気が失速したら低金利のままだと打つ手がなくなってしまう。財政赤字は膨張し、もはや大盤振る舞いはできない。ならば、「マーケットが景気回復は本物と声高らかに叫んでいる間に金利を上げておきたい」とい、と思っても不思議ではないだろう。

 本当に、マーケットが景気回復は強いと思うのなら、この程度の利上げは乗り越えて相場は高くなるはず。さらに、言い方を変えれば、相場は一段高して、第2、第3弾の利上げを可能とするような寛容性を示すことができるかどうか。今後、マーケットが利上げをどこまで許容するか。これからの最大の見所である。
posted by 犬丸正寛 at 23:16 | 株で見る世の中

2010年02月12日

底値脱出の決め手!日経平均で「週足・包み足大陽線」が出るか?=犬丸正寛

底値脱出の決め手!日経平均で「週足・包み足大陽線」が出るか?=犬丸正寛 来週(15〜19日)は、日経平均で『週足・包み足大陽線が出るかどうか』が一番の見所だろう。週足での、「包み足大陽線」は、過去数週間分の足を1本の陽線で、ざっくりと包むような力強い週足。底値脱出の決め手になるチャートとして注目される。

 最近では、昨年11月27日に9076円の安値をつけた直後の12月第1週に幅941円の大陽線で底値を脱出。今年1月の高値1万982円への上昇につながった。来週が週末終値で1万900円となるような週足陽線となるかどうか注目だ。

 そうした足が出れば、もろもろの内外の懸念材料を全て吸収できることとなる。その場合は、日経平均は1万2000円も可能となるだろう。反対に、1万400円程度までの戻りで、精一杯となるようなら展開は厳しくなる。相場は「戻り売り」の基調を確認することになってしまう。

 どちらの可能性が強いか。7対3の比率で後者の可能性が強そうだ。国内では、「政治資金問題の嵐」は、ひとまず通り過ぎた。しかし、これで民主党政権が安泰ということではない。国民の民主党への支持率が今後、どのように展開するか。見極めは難しい。有力紙の世論調査が待たれる。

 一方、ギリシャ、イタリアの財政悪化問題は、EUの協調宣言で目先は被い隠された。しかし、これも基本的に問題が解消されたわけではない。ユーロ通貨の動向は目が離せない。アメリカは金利高への誘導政策を口にし始めた。金利を引き上げることは景気の好調なことと表裏の関係にある。金利高を克服して企業業績が向上するなら結構なことだ。果たして、「金融相場」から「業績相場」への移行がうまくスイッチできるかどうか。この点も注目。中国もバブルの懸念で金融は引き締め気味。しかも、上海万博の建設の遅れを取り返そうと、エンジンをかけると、後に来る反動も怖い。

 もともと、日本の2月、3月相場は企業等の持合解消の売りが出やすい時期。うっかり、上値を買うと、売り物を肩代わりすることにもなりかねない。

 物色テーマも難しい。トヨタ自動車はアメリカでの公聴会が控えている。悪材料出尽くしとは言えない。物色の主役にはなり得ない。内需関連も今回のキリン、サントリーの破談にみられるように難しさがある。

 こうしてみて行くと、上値を買って行くには、かなりの勇気がいる。無理をするより、オリンピックでも観て、相場の落ち着きどころを眺めるのがよいだろう。個人は高配当利回り銘柄の下値買いに徹したい。
posted by 犬丸正寛 at 18:45 | 株で見る世の中

2010年02月05日

『外国人投資家の動き』と『日経平均の下値模索』が見所=犬丸正寛の相場展望

『外国人投資家の動き』と『日経平均の下値模索』が見所=犬丸正寛の相場展望 来週以降は、『外国人投資家の動き』と共に、『日経平均の下値模索』が見所となるだろう。昨年秋以降、日本株に対し強気だった外国人投資家がどのように動いてくるか。09年10月の月間買い超し額が約7300億円、11月同270億円、12月同1兆3000億円だった外国人投資家。その買いの理由は、(1)日本でもアメリカと同じ民主党政権の誕生で株高が期待できる、(2)日本株の出遅れ、(3)企業業績の回復、だった。

 特に、民主党政権誕生で、日経平均は2倍になると、日本の大手証券あたりは海外向けに強気だったといわれる。実際、途中までは良かった。10年3月期・第2四半期業績は好調組が多かったこともある。日経平均は11月27日の9076円をボトムにほぼ一本調子に上昇。昨年8月31日の衆議院選挙開票直後、民主党勝利でつけた1万767円を、今年1月5日に更新。その勢いで、1月15日に1万982円の高値まで買われた。

 しかし、アメリカ・マサチューセッツ州補欠選挙で民主党がまさかの敗退。ここから、おかしくなった。強さを持つ地盤での負けで、オバマ政権は早くも政策の変更を余儀なくされた。「新金融規制案」の検討が浮上。ヘッジファンド等への資金供給を規制するもの。当然、商品相場、NY相場は一気に下落に転じる反応を示した。

 高失業率というアメリカと共通の難題を抱える日本にも民主党の支持率低下となって現れた。しかも、日本の政権には首脳陣の政治資金問題がくすぶり、普天間基地問題でアメリカとの間で不協和音も重なった。このことと関連してかどうか、トヨタ自動車にリコール問題が浮上。トヨタ株は一気に24.5%もの急落に沈んだ。仮に、一部でささやかれるようなアメリカの報復だとすれば、やはりアメリカの力は凄い。

 こうしたことで、「主力トヨタ株で5000円、日経平均1万5000円」と想定されていたといわれるシナリオは消えた。日経平均は一気に8.5%も急落。さすがの外国人投資家も急いで処分売りに回ったはず。

 特に、日本株の支えとなっていた、「日本株出遅れ・割安感」は、中国株安、NY株安で消えてしまった。今後、外国人投資家がどのように動いてくるか。これまでのような強気買いということにはならないだろう。なぜなら、中国には金融引き締め、通貨・元切り上げの観測があり景気が不透明。欧州もギリシャの財政赤字問題がまた頭をもたげてきた。しかも、財政赤字は、アメリカ、日本も抱える問題。今後、日米とも景気回復の速度が鈍ると、財政圧迫が強烈な上値圧迫材料となる。

 こうしてみると、短期的には日経平均は1万円を割ったあたりで、目先の底を打ち、自律反発に転じるだろう。その場合、戻りが大きいものなら、1万円前後が1番底となろう。しかし、戻りが鈍いようだと1番底は先送りとなるだろう。

 ただ、もうひとつの可能性も残っている。今回、秋以降の相場では、個人投資家が本格的に参加していなかった特長があるためだ。この点は過去の日経平均の高値更新場面とは違うところである。このため、個人の「狼狽的な売り」は少ないとみていい。プロである外国人投資家が、自らの首を絞めるような売りを仕掛けることはしないことも予想される。この結果、大きな下値はなく1万前後でのモミ合いとなる可能性も残っている。

 一方、マーケットには核となる銘柄が見当たらなくなった。トヨタ自動車株の崩壊で自動車株、及び自動車部品株には手が出し難くなった。中国関連株にも何が出てくるか分からない怖さがある。本腰を入れては買えない。ギリシャ問題でユーロ安(円高)、ドル安も気になる。昨年は、今頃からGSユアサが人気化し始めたが、今年は人気銘柄も見当たらない。新型インフルエンザも下火となってテーマから消えた。

 結局、物色対象は「内需関連株」ということに落ち着きそうだ。といっても、ユニクロのFリテイリング、任天堂、自転車関連、シューズ関連などもひところの勢いはない。内需の本命の薬品株にも今年は薬価引き下げが控えている。消去法で、LED(発光ダイオード)関連、円高関連の電力、エコ住宅で住宅関連といったところに物色の目が向くことになりそうだ。個人は、こうした関連株で高配当利回り銘柄の下値を拾う戦法がよいだろう。全体としては、「2月相場特有の閑散型」に徐々に移って行くものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 22:53 | 株で見る世の中

2010年01月29日

岐路に立つ日本!トヨタリコールは『品質の日本』に対する警戒信号=犬丸正寛

岐路に立つ日本!トヨタリコールは『品質の日本』に対する警戒信号=犬丸正寛 来週(2月1〜5日)以降の相場は、『政治から経済が注視される』動きとなるだろう。とくに、『景気二番底の可能性』の有無が見所となるだろう。
 もちろん、まったく政治問題が霧消したということではない。相変わらず、政治資金問題の霧が立ち込めている。霧が晴れたら崖っぷち、ということもないとはいえない。国民の、内閣と民主党に対する支持率が目立って低下していることは間違いない。政治問題が株式マーケットを揺らす可能性は、依然、残っている。

 たとえば、今回のトヨタ自動車のアメリカでのリコール(回収・修理)問題もこうした動きのひとつかもしれない。基地問題で、約束を守ろうとしない日本政府に対するアメリカ側からの報復の一つという見方もある。こじれると、今後も何が出てくるか分からない怖さがある。実際、いとも簡単に日本の株式市場は急落した。さらに、株式市場だけにとどまらない怖さがある。

 もちろん、日本政府の言う、「対米対等」は決して悪いことではない。しかし、対等のためには十分な準備と総合的な力を備えることが必要だろう。子供のケンカではないのだから、1つだけで勝ってもだめなのだ。成熟した大人の付き合いには総合力が必要である。とくに、中国へ大視察団を送り込み、中国へなびく姿を見せながら、アメリカとの対等関係を引き出そうとするような稚拙な手法は、かえって、『二兎追うもの1兎も得ず』となってしまう恐れがある。

 また、今度のトヨタ自動車リコール問題を、純粋に経済問題として捉えれば、『品質の日本』に対する警戒信号ともいえるだろう。「メイドインジャパン恐そるに足らず」。それだけではすまない心配もある。日本製品の買い控えの心配も否定できない。
 効率性追求で安いコストを求めて海外展開することの危なさも教えている。緻密な物作りを放棄すると、かえって高くつく。少なくとも、物作りの「心臓部」は日本で作る、という動きが強まる可能性もある。
 リコール問題はヨーロッパ、中国にも拡がる様相でトヨタ株は完全に崩れた。主役を失ったマーケットが調整するのは当然である。トヨタも日経平均も下値は確認できていない。これから、戻りを交えながら下値を模索する動きがつづくだろう。

 その場合、昨年11月27日の9076円から今年1月15日の1万982円までの上げ幅に対する「半値押し」は1万29円。恐らく、この水準で底打ちすることは無理だろう。「3分の2押し」の9712円ていどは覚悟しておく必要がある。さらに、政局不透明で予算審議等の遅れが出れば景気の二番底の可能性が強まる。その場合は11月安値の9076円近辺まで下げ、「往って来い」となることも考えられる。
 日米安保50年の節目。仮に、アメリカと離婚して、中国と再婚しようとするなら国民もそうとうの苦労を覚悟する必要があるのではないか。日本の安全も、物作りも、そして株式マーケットも大事なところに来ている。
posted by 犬丸正寛 at 18:53 | 株で見る世の中

2010年01月22日

「民主党政権へのアゲインストの風」を見極める展開=犬丸正寛の相場展望

「民主党政権へのアゲインストの風」を見極める展開=犬丸正寛の相場展望 来週は、名護市長選挙の結果はあるものの、『日米とも、吹き始めた民主党へのアゲインストの風』を見極める展開だろう。

 オバマ民主党政権が発足して丸1年。このほど投票が行われたマサチューセッツ州で、民主党の圧倒的地盤で負けることはないとみられていたのに、保守・共和党に敗れた。10%程度と、高水準を続け、改善のみられない失業率への国民の苛立ちがある。

 リーマンショックなど、非常事態の時には、許容した国民は、「NYダウだけにしか効果のない経済政策」に対し、疑問さえ感じ始めているようだ。金融、ウォール街だけが潤い、金融バブル当時のマネーゲーム批判が台頭し始めていることへの不満だ。これを受けてか、オバマ大統領は金融規制案を打ち出した。「NYダウだけが上がっても意味がない。飾りより、実りが欲しい」。国民の声は、そう聞こえる。株式市場、商品市場などのマーケットをリード役とした経済テコ入れ政策に限界が見えてきた。NYダウは、これまでのような一本調子の上げは難しくなったとみるべきだろう。

 日本では、世界のマーケットに対する出遅れを手がかりに昨年11月27日の9076円から上昇が続いている。「民主党政権へのご祝儀相場の継続」とみることもできる。1月15日(金)には1万982円まで2ヶ月弱で21%上昇した。この間、菅大臣の「円安歓迎発言」もあった。
 しかし、思ったほど円安には進まなかった。アメリカ側に、ドル高・円安を容認する余裕がなくなっているのかもしれない。しかも、日経平均は確実と見られた1万1000円をつける寸前のところで目先の頭を打った。「大台に乗せていれば押し目買いとなりやすいが、未達のため、しばらくは戻り売り基調」(中堅証券)ということだ。

 週明けには、24日(日)投票の沖縄・名護市長選挙の結果が判明している。恐らく、「民主党に吹く風」が止まっているとは思えない。しかし、圧倒的な勝利にはならない可能性も含んでいる。アメリカと同じように、日本の民主党にも徐々にアゲインストの風が吹き始めている。旧政権時代となんら変わらない政治資金問題という国民の思いがある。それが、内閣支持率の急低下に顕著に現れている。
 23日(土)には小沢幹事長への東京地検の聴取がある。新聞の休刊日ということで大きくは報道されない。しかし、この問題の成り行きにも目が離せないことは言うまでもない。

 22日(金)の日経平均は安値1万528円まで下げたものの30日線でピタリ下げとまった。しかし、これで下値を確認したということではない。「政権へのアゲインストの風」の強さを睨みながらの下値調べとなるのではないか。今のマーケットは機関投資家、外国人投資家などプロ仕様の相場である。一般個人は、「彼らも人の子」の観点で、彼らが見切り売りして来た時に買い、彼らが買ってきたら利食う、という逆の動きをすることが大切である。
posted by 犬丸正寛 at 19:01 | 株で見る世の中

2010年01月15日

寅年にふさわしい『波乱の芽を含んだ中での強い動き』へ=犬丸正寛の相場展望

寅年にふさわしい『波乱の芽を含んだ中での強い動き』へ=犬丸正寛の相場展望 来週は、『波乱の芽を含んだ中での強い動き』が続きそうだ。寅年相場は、年初1万609円で始まって、9営業日で3.5%上昇した。寅年にふさわしい強い相場だ。

 強い背景には、(1)米中を中心に景気が回復している、(2)大商いだった昨年6月の信用買い期日が一巡した、(3)日経平均の1万2000円程度まで、比較的に売り物の出難い真空地帯、(4)急騰場面がなく、ジリ高で循環買いが展開されている。
 特に、一斉買い付き型の個人投資家の本格参加がみられないため、機関投資家、外国人投資家中心に、短期急伸を避けながら、ジリ高相場に持ち込んでいる。30日線乖離など警戒シグナルは出ているものの、危険とみれば、日経平均からTOPIX型銘柄へ物色のホコ先を変えて、天井形成を抑制している。循環相場がうまく展開されている。今後、個人投資家がガマン堪らず、本格買い参入しない限り、ジリ高相場が続く可能性がある。

 一方、波乱の芽としては、18日から始まる通常国会。内閣の長である首相、党を預かる幹事長が、そろって選挙資金疑惑に揺れている。野党側がどの程度追求できるか。それによって、その後の国民の支持率は変わってくる可能性がある。仮に、支持率が大きく低下するようだと、政局は波乱の様相を呈してくることが予想される。成り行きは、じっくり見守りたい。
 中国の動きも波乱の芽だろう。最近、政策金利を引き上げると発表した。経済がかなりバブル状態となってきているため、さらに一段の引き締めとなれば中国株の下げも予想される。
 また、グーグルが中国からの撤退の可能性をちらつかせている。自由主義のアメリカ、統制の中国。相容れない。この対立図式は、もっと先に来るものとみられていたが、早くも出始めている。しかも、中国は空母を建造、軍事力をさらに強化し挑発的だ。米国も台湾へミサイル売却の方針を表明。ここでも、波乱の芽が膨らんでいる。こうした中で、日本は普天間問題を解決しなくてはいけない。
 さらに、クリスマス・テロは難を逃れたアメリカ。しかし、いつまた、テロが発生するかわからない。この点にも波乱を含んでいる。

 こうした中で個人投資家は、当面は短期の回転売買に割り切るべきである。信用取引を交えて、本格的に中期買いするのは2011年3月期の業績見通しが明確となってからでいい。今、個人が本格的に買いに出れば、売り浴びせられてしまう心配がある。むしろここは、「マーケットの主役は機関投資家、外国人投資家さんですよ」、と敬意を表して、彼ら好みの銘柄にチョウチンをつける形で、飛び乗り飛び降り戦法が無難である。決して、今の局面では、個人が主役になろうとしないことである。小口で着実に稼ぐところである。
posted by 犬丸正寛 at 18:13 | 株で見る世の中

2010年01月09日

「普天間問題」と「為替」は一体?円安が想定通り進むかどうか注目=犬丸正寛

■「寅年」を象徴する強い相場

「普天間問題」と「為替」は一体?円安が想定通り進むかどうか注目=犬丸正寛 滑り出し好調の2010年相場。当面は、この勢いで強い展開が予想される。特に、見所としては、「円安が想定通り進むかどうか」が一番だろう。次いで、「対アメリカとの外交問題」が注目されるだろう。
 新政権発足当時の政府は「円高」容認の姿勢だった。円高効果で輸入物価が下がり、庶民の生活に役立つということだった。今や、円高がなくても物価は下がるデフレ下にある。今や、政府にとっては、物価安歓迎だなんて呑気なことは言っておれない。デフレから脱却し失業を改善することが急務。それをやらないと、低下が目立つ内閣支持率に歯止めがかからなくなる。

 新政権が打ち出した、『環境・健康・観光』の新3Kでは、名前はきれいでも失業を改善する効果には乏しい。やはり、稼ぎ頭の輸出企業に頑張ってもらわなくてはいけない。「きれい美しい」はその後でよい。菅・新財務大臣の「円安容認」発言は現実の経済を考えればマトを得たものである。
 ただ、菅財務大臣のいう1ドル・90円台半ばまで円安になるかどうか。オバマ大統領がアジアを訪問した時のコメントは、「ドル安は国益にマッチする」だった。果たして、円安・ドル高をアメリカが容認するかどうか。
 仮に、アメリカがドル安を容認するとすれば、どういう時か。恐らくそれは、普天間問題で日本側の了解を取り付けた場合の見返りとなるのではないか。12日にはハワイで日米の外務大臣が会談する。そのあたりで、なんらかの感触が出る可能性もある。両国大臣のコメントを何度も読んで、行間を汲み取ることが大切だ。相手のある通貨問題では、外交懸案事項を抜きにして考えることはできない。「普天間問題」と「為替」は一体になっているとみるべきだろう。

 想定通り円安が進めば日経平均は、「輸出株」中心に上昇。1月中にも1万2000円程度の可能性はある。8月31日に衆議院選挙で勝利した時の1万767円。そこから11月に9076円まで下げた。その下げ幅の倍返しなら1万2458円となる。まさに、「寅年」を象徴する強い相場である。しばらく強気でよいだろう。
posted by 犬丸正寛 at 12:49 | 株で見る世の中

2010年01月01日

2010年は資源株活躍の気配が濃厚(新聞・雑誌から投資ヒント)

コラム(株式投資情報ブログ) 【新聞・雑誌から投資ヒント】 早々と、週刊東洋経済1月9日号が届いた。アフリカ特集が55ページにもなる一大特集が目に飛び込んでくる。『地球上最後の新興市場アフリカの衝撃』と題している。膨大な資源埋蔵量と人口10億人のマーケットと紹介する。かつて、50年前の1960年が、「アフリカの年」と呼ばれ、多くのアフリカの国々が独立。2010年は、それから50年目の節目の年ということだ。添付されている地図は、国ごとの人口、天然ガス・石油、金、マンガン、ニッケル、プラチナ、銅、コバルト、パナジウムなどの資源状況がひと目でわかる。紛争地帯も多い。西には広大な砂漠も広がる。

 さて、このアフリカから何が出てくるか。既に、中国は資源獲得外交に乗り出している。先ずは、日本では、三菱商事などの商社を中心とした「資源関連銘柄」だろう。農業支援で農業機械、農業資材関連、雨量の少ないことから吸水性高機能樹脂も考えられる。「ジャトロファ」と呼ばれる、通称、油の成る木を大量栽培することで「バイオ燃料立国」を目指すことも考えられる。

 6月には、アフリカのGDPの2割強を占める「南アフリカ」でサッカーWカップが開催される。2月はカナダで冬季オリンピック、夏場はアフリカでW杯サッカー。どちらの国も資源が豊富という共通項目がある。資源株の代表格三菱商事<8058>が上場来高値3950円をつけたのが2008年4月。それから2年が経つ。今年は資源株活躍の気配が濃厚である。(株式評論家・犬丸正寛)

■株式投資関連キーワードランキング:エネルギー、資源、政治関連が上位占める
posted by 犬丸正寛 at 09:29 | 株で見る世の中

2009年12月31日

「沖縄支援関連」は2010年のテーマ!(新聞・雑誌から投資ヒント)

コラム(株式投資情報ブログ) 【新聞・雑誌から投資ヒント】 今朝の朝日新聞に、『普天間基地の訓練は離島』があった。普天間基地は残して、訓練は「伊江島」、「下地島」に移すという。ナルホドである。民主党さんも、なかなかやるもんだ。年末ギリギリで出してくるとは憎い。
 鳩山総理のオバマ大統領に語った、『私を信じてください』とも合致する。特に、このところ、東シナ海に勢力拡大を図る中国への有力な牽制になる。小沢幹事長が口にした、「辺野古沖を埋め立てて、きれいな海をよごしてよいのか」も一致する。
 どうやら、普天間基地問題は、めどがついてきたようだ。残るのは、やはり、沖縄県に対する、「これまで、ご苦労様でした。これからもよろしく」という、何らかの支援策だろう。「沖縄支援関連」は2010年のテーマだろう。(株式評論家・犬丸正寛)

■特集:急速にクローズアップされる『沖縄関連銘柄特集』
posted by 犬丸正寛 at 16:21 | 株で見る世の中

2010年のマーケットは政策を読む動き!『きれい3K』は危険=犬丸正寛

2010年相場展望

■『環境・健康・観光のきれい3K』政策だけでは力不足

2010年のマーケットは政策を読む動き!『きれい3K』は危険=犬丸正寛 30日の日経平均は1万546円44銭で2009年の取引を終えた。2008年末の8859円56銭を19%上回った。しかし、今年の高値8月31日につけた1万767円00銭には届かなかった。
 8月31日は言うまでもなく、8月30日衆議院選挙投票日、翌日、民主党が政権を取った日である。昨年末の水準を上回って引けたことは、民主党政権に対する期待が高いことを意味する。一方、8月31日の高値を抜けなかったことは、同時に、民主党政権に対し素直に喜べない一面も内包していることである。
 政権への期待は、自民党に欠けていた透明感だろう。企業なら会長室で決まっていたことが、「事業仕分け」に代表されるようにステイクホルダー全員に情報が公開された。結構なことだ。
 しかし、『船頭多くして・・・』となっている心配がある。物事の進行が、かえって難しくなっているきらいがある。本来、判断を決めるべき人が躊躇するために判断ができず、「国民を代表して、私が物申す」式の人の登場を許す結果となっている。この点が一番心配な点である。旧政権と変わらない印象になってしまう。
 もちろん、国民は自民党時代に直ちに戻りたいと思っているわけではない。しかし、内閣支持率が徐々に落ちていることは心配だ。民主党の得票率42%程度に対し、議席獲得数が70%程度にも達する。20ポイント程度が民主党人気のバブルだったとの指摘もある。この人気の剥がれてきたときは怖い。

■内閣支持率が40%程度まで下げたらどうなるか?

 今後、内閣支持率が40%程度まで下がってきたらどうなるか。仮に、今の300を越える議席は出来すぎで、ある程度、落ちることを覚悟するとすれば、「7月に衆参ダブル選挙の可能性もある」との見方もある。
 政府は30日、「輝きのある日本へ」を掲げた成長戦略を発表した。『環境・健康・観光』の3分野で100兆円の需要を創造し400万人以上の雇用を創出するという。しかし、立会い時間中の発表であったにもかかわらず、日経平均は反応しなかった。残念ながら、「掲げた目標がころころと変わりすぎる。『私を信じてください』と言われても、はいそうですかというわけにはいかない」(中堅証券)。
 しかも、環境・健康・観光は悪くはないが力強さにかけている。日本には風光明媚な自然は多い。しかし、先立つものがなくては自然を愛でることは難しい。自然が綺麗だけでは成り立っていかないのが地方である。
 東南アジアを巻き込んだアジア経済圏構想もある。しかし、これも銀座のショーウインドウを東南アジアに持ち込むだけの発想のように思えて仕方ない。今や凛冽しただけで売れる時代ではない。特に、世界で「メイドインジャパン」の神通力は通用しなくなっている。並べたって売れない。やはり、技術、産業の強化を忘れては、単に販売経費が嵩むだけで終ってしまうだろう。

■きれいを維持するには多大な努力とエネルギーが必要

 小泉政権時代の競争主義政策で格差が生じたことはある。そこに光を当てることは大切だ。しかし、政権を取るための戦術として、いつまでも使えない。「甘え」と「依存心」が強くなる。結果、「ヤル気」「国際競争力」が失われ、『ドバイショック』は他人事でなくなり、『ジャパンショック』も起こりうる。個人の金融資産で、かなりの国債を買いささえてきた。それも限界に近づきつつあるからだ。
 稼ぐことを忘れ、生活支援ばかりを重視した国は危険である。お金は天空から降ってくるものではない。親がいつまでも出してくれるものではない。
 今回の『環境・健康・観光のきれい3K』政策は、言葉はきれいだ。美しく、きれいなことを決して否定するものではない。しかし、『きれい3K』を維持しようとすれば、それを凌ぐだけの、さらに大きい努力とエネルギーが必要である。
 幸い、上場企業は、「リストラ」で体質が強くなっている。その反動が、中小企業の経営悪化、失業者の増加につながっていることも事実である。しかし、体質を強化し次の飛躍に備えようとしている優良企業にチャンスを与えないと日本は埋没する心配を孕んでいる。2010年のマーケットは、このあたりの政策を読む動きとなるだろう。『きれい3K』には危険性も含んでいる。
posted by 犬丸正寛 at 13:48 | 株で見る世の中

2009年12月23日

普天間基地問題から見えてくる鳩山政権とアメリカとの意外な関係=犬丸正寛

■内閣誕生100日が過ぎ、いよいよ外交問題へ

普天間基地問題で見えてくる鳩山政権とアメリカとの意外な関係=犬丸正寛 鳩山内閣の誕生100日が過ぎた。来年度の予算の概要は固まった。なんだかんだと言われながらも形になった。次は、いよいよ外交問題。特に、アメリカとの普天間基地移設問題に移る。これも、遠くない時期に形になるのではないか。
 その背景のひとつに、特に、予算のめどが立った頃合いを見計らうように、アメリカ側からのアクションが起きたことがある。米クリントン国務長官が、藤崎駐米大使を呼んで、「日米合意に基づいて実行するように迫った」。僅か、十数分と聞く。注文は、短時間であるほど効果がある。
 日米間に大きいミゾ、といった受け取り方となっている。しかし、必ずしもそうとばかりは言えないのではないか。仮に、「オバマ大統領からの鳩山総理への後押し」、とみることはできないか。オバマ大統領は、鳩山政権が誕生して日が浅いことや、連立を組む難しさは百も承知のはず。
 特に、連立相手の反対は厳しい。しかし、「春の鶯のように、声はするが姿は見えず」。反対側からは、具体的に、どこに移転するのかが、国民に、なかなか聞こえて来ない。そろそろ姿を見せて欲しい、というアメリカの意志の現れが今回の大使呼びつけではなかったのか。

■鳩山総理とオバマ大統領の暗黙の約束?

 22日には、鳩山総理も記者団に囲まれ、「連立の皆さんにも移転先を出してほしい」という主旨のことを発言されている。予算枠決定−−クリントン国務長官の動き−−総理の発言、という流れでみれば、見えてくるものがある。いよいよ連立政権内部での移転問題仕上げ時期が近い。
 アメリカ人の友人に聞くと、鳩山総理がオバマ大統領に言った、『私を信じてください』、といった言葉は極めて重いという。軽々しく使うものではないという。アメリカ生活経験のある鳩山総理は、そのことは十分に理解しているはずということだ。
 ということは、裏を返せば、総理の頭の中には、最初から普天間基地移転は辺野古沖で固まっていたということにまなる。もし、そうならば、なんとも、民主主義は手続き、順序が面倒なものである。しかし、国民は慣れなくてはいけない。
 確かに、普天間基地問題はタバコ値上げのようなわけにはいかない。恐らく、総理はこの問題にクビを賭けて処理しようとされるのではないか。なぜなら、もしも連立内閣分裂なら来年に控えている参議院選挙に影響が出てくるからだ。果たして、マーケットは、どのように反応するか。固唾を飲んで見守ることだけは間違いないだろう。
posted by 犬丸正寛 at 14:52 | 株で見る世の中

2009年12月19日

外資系証券が来年の勢いづけを狙う「棹尾の一振」か?=犬丸正寛の相場展望

外資系証券が来年の勢いづけを狙う「棹尾の一振」か?=犬丸正寛の相場展望 来週、来々週の相場は、外資系証券中心に来年に向けての勢いづけを狙った、『棹尾の一振』となるだろう。同時に一方で、『現在の相場の位置を確認』し、来年を見通す動きも予想される。
 12月18日(金)現在の位置は、日経平均で1万142円。年初来高値1万767円(8月)に対し5.8%下。一方、安値7021円(3月)に対しては44.4%上の位置にある。
 同じように、相場実体をより正確に表すTOPIXでは次のようになる。18日の終値893ポイントは、高値987ポイント(8月)から9.5%下にある。安値からは27.9%上の水準にある。
 かつてのソニー、現在のファーストリテイリングのように、一部の銘柄の影響を受けやすい日経平均は高値圏にあり強く見える。しかし、全銘柄が対象のTOPIXでは、高値からの下落率が約10%と日経平均の5.8%下げよりかなり大きい。
 さらに、18日の出来高は19億1823万株。今年、6月12日の最高39億9746万株に対しては、半分にとどまっている。もちろん、6月以降、一度も出来高30億株台はない。売買代金もほぼ同様である。薄商いの相場だった。
 このことから、日経平均は高値圏にあるものの、内容的には力強さのない相場といえる。良く解釈すれば、昨年のリーマンショックを経て、処分売りする人は売ったことである。このため、今の位置は、比較的売り物の出ない水準と位置づけることができる。つまり、「鬼のいぬまの・・・」なんとやら、ということである。
 今年は、外資系証券が5〜6000億円程度の買い越しとなる見通し。このため、できれば年末に少しでも高くしておきたい気持ちは働くものとみられる。TOPIX型ではなく、日経平均に影響の大きい銘柄で、「棹尾の一振」となる可能性はある。
 しかし、それは、あくまで指数のお化粧であり、そのまま来年に続くということではない。特に個人投資家は、飛びつき買いしないように気をつけたい。個人が、外資系の薄化粧(厚化粧の時間はない)に、お付き合いする必要はない。
 相場の基本は、本来は景気―企業業績―株価である。しかし、来年は、景気の前に「政治」を忘れることはできない。政治のスタンスによって、景気はガラリと変わる可能性がある。産業・企業寄りの旧政権と違い、反・企業的な庶民寄りの政党だからだ。いつなんどき、証券税制の強化が飛び出すか分からない。なにしろ、デフレや円高は庶民にプラスになる、と思い込んでいる政党である。
 しかも、年末年始に国際金融でも、何が出てくるか分からない。油の出ないドバイが借金で街づくりに精を出したが、産業のない国の悲しさ。どう返済して行くのか。ギリシャも債務返済が苦しくなっている。似たような国は多い。他人事ではない。日本も多額の財政赤字を抱える。幸い、日本は個人金融資産でカバーして、よその国に負債があるわけではない。
 しかし、油断はできない。まもなく、個人金融資産ではカバーできなくなる。ましてや、アメリカの財政赤字もひどい。今は、景気テコ入れの回復を手がかりに株価堅調でも、その景気の回復度合いが鈍った時に、財政赤字問題が出てくる。ドルはいらない、円もいらない、という時代が来ないとも言い切れない。来年は景気回復と財政赤字問題の綱引きが予想される年。個人は、常に、「逆張り投資」のスタンスで臨みたい。
posted by 犬丸正寛 at 07:00 | 株で見る世の中

2009年12月11日

株式市場は「モチつきから年末大掃除」へ=犬丸正寛の相場展望

株式市場は「モチつきから年末大掃除」へ=犬丸正寛の相場展望 来週(14〜18日)の相場は、『モチつきから年末大掃除』に移るものとみられる。11月27日の直近安値9076円から始まったモチつき相場は、12月7日の1万204円まで1128円上昇したことで、ほぼつき上がった。鳩山総理から国民への年末のプレゼントだった。

 本当は、「もっと欲しい」と言いたいところでも、米蔵にモチ米がない。国債を発行しないと無理なのだ。いくら庶民派政権でも、無い袖は振れない。

 今年はこれくらいでモチつきを終えて、モチつき臼(うす)の掃除をして、次は、部屋の大掃除に移る順番だろう。ただ、日経平均に比べてTOPIXの出遅れは目立つ。言うまでもなく、TOPIXは内需型の指数。消費関連など内需関連が物色される可能性はある。

 来週は、週半ばあたりを目安に、まず、日経平均型の輸出関連銘柄は高いところは、すかさず手放すところだ。日経平均のめどとして1万390円程度だろう。一方、YOPIXについては905〜910ポイントが上値の目安となるだろう。くれぐれも、深追いは避けたい。景気、外交問題など激変する環境だけに、来年のことは年末から正月休みの間にじっくり勉強したい。ひとまず、年内は手仕舞いを優先したい。
posted by 犬丸正寛 at 20:27 | 株で見る世の中

2009年12月04日

短期資金中心の売り買い交錯!師走モチ付相場へ=犬丸正寛の相場展望

短期資金中心の売り買い交錯!師走モチ付相場へ=犬丸正寛の相場展望 来週(7〜11日)以降、21日頃までの相場は、『短期資金中心の売り買い交錯の相場』が予想される。特に、『株を枕に越年の買い』は期待しないのがよいだろう。下値不安が薄れた中での、『師走モチ付相場』と割り切りたい。
 政府、日銀の緊急デフレ対策宣言で、相場は、ひとまず下値不安は薄らいだ。仮に、日経平均が9000円を割るようなことになれば、処分売りが本格化し、売り方(空売り)の攻勢も予想された。この意味では、前週末27日に9076円まで下げた時点で、緊急対策が出されたことは好タイミングだった。
 今後は、信用期日の到来している買い方は、もう少し様子をみたい気持ちだろう。できるだけ、戻ったところで信用期日の決済を実行したいはず。短期資金中心の買い方は、急落の心配が薄れたことで、買い意欲が出てきている。年内勝負ということから、値の軽い銘柄を狙いたい気持ちだろう。
 一方、売り方(空売り)は、あわてて、第一弾の買い戻しを入れたはず。今後、日経平均が1万円を大きく突破して、さらに、上に行くような雰囲気が強まれば、一気に買い戻しを入れてくるだろう。こちらも様子をみながらの動きだろう。
 一つの動きとして、これまで、新政権スタート後は8月31日の1万767円を頭に、上値の重かった相場である。このため、デフレ対策宣言だけで、上値を追うことは難しい。ましてや、沖縄米軍基地問題が年明けに持ち越しとなっていることもある。仮に、アメリカが最大限に譲歩をして、鳩山総理の言う、グアム移転で決着するようなら、年明けは急騰するだろう。しかし、今の時点で決め付けることはできない。
 景気の行方も依然として不透明で油断はできない。『株を枕に越年』の豪快な人はいないだろう。例年、12月半ば頃で、師走相場は動かなくなることが多い。今年も、12月半ば頃まで、『モチ付き相場』が展開されるものとみられる。年内は12月半ばまでの勝負と割り切って、できるだけ、手持ちはすかせておきたい。
posted by 犬丸正寛 at 17:07 | 株で見る世の中

2009年11月27日

「円高の行方・政局波乱・12月師走相場の行方」に注目=犬丸正寛の相場展望

「円高の行方・政局波乱・12月師走相場の行方」に注目=犬丸正寛の相場展望 来週(11月30〜12月4日)を含む今後の相場展望は、『円高の行方』、『政局波乱』、『12月師走相場の行方』などが注目される。
 27日(金)に1ドル・84円台に進んだ「円高」。表面的には、米国の低金利政策が原因と受け止められている。しかし、真意は違うところにあるように思われる。特に、米国オバマ大統領がアジア訪問から帰国した途端に円高が始まった印象だ。
 APEC首脳会議出席を兼ねて来日したオバマ大統領。日程を延ばして日本に滞在し、日本との同盟関係を講演で強調した。しかし、オバマ大領を日本に残し、さっさと、シンガポールに向った鳩山総理。われわれ庶民感覚では、大切な来客は、玄関まで見送るのが、エチケットのように思うのだが。
 さらに、シンガポールでの総理の発言は東京での大統領との会談をくつがえすかのようなコメント。しかも、出てくる言葉は「対等」。

 アメリカは、かなり頭に血が上ったはずだ。その一撃がドル安容認による「円高」だろう。今の鳩山政権の泣き所は、「景気の悪化懸念」。円高で締め上げれば、輸出依存型の日本経済はひとたまりもない。企業は雇用を抑え、デフレはますます進行する。庶民に優しいはずの政権が、逆に、厳しい事態を招く。
 現在の「円高」は経済的な理由より、政治的な意味合いが強いように思われる。それでも、ひとまず、円高は止まることも予想される。しかし、対米政策の対応を誤ると、いっそうの円高、たとえば70円程度の円高に進む懸念はある。当然、強烈なデフレに落ち込んでしまう。民主党政権を選んだ国民が、そこまでは望んでいないはずだ。
 鳩山総理の政治資金の問題も控えている。野党の攻撃で政局が混迷すれば、景気対策は遅れ、沖縄問題も決着が遅れる。株だけではなく、庶民の生活が非常に苦しいものとなる。

 一方、来週は12月相場入り。1992〜98年の17年間で、月初に比べ月末の日経平均が高い「陽線」は9回、反対に月初より月末の安い「陰線」は8回と、ほぼ互角。直近では07年は440円の陰線、08年は395円の陽線だった。陽線、陰線の幅はどちらもそれほど大きくはない特徴がある。
 当面は、30日線との乖離がマイナス8%まで拡大したことで突込み警戒感が台頭している。特に、空売り筋も、新規売りより買い戻しを先行させるものとみられる。もちろん、戻りが鈍いとみれば、再度、売り攻勢が予想されるが、目先は売り方も深追いはし難い。
 こうしてみると、「政策不況」に対し、政権が、どのような手を打ってくるかが今後の相場を見る一番のポイントである。景気と対米政策に効果のある手が打たれるなら、相場は急反発に向うだろう。何も手が打たれないと、厳しい師走相場に追い込まれる心配がある。
posted by 犬丸正寛 at 18:56 | 株で見る世の中

現在の相場は細川内閣と酷似?鳩山内閣を日経平均で検証!=犬丸正寛

現在の相場は細川内閣と酷似?鳩山内閣を日経平均で検証!=犬丸正寛 現在の相場は、『1993年の細川護煕内閣と似ている』と話題になっている。日経平均チャートを当時とダブらせてみると、確かに似ているではないか。

 1993年7月18日投票の第40回衆議院選挙で自民党が敗れ、8月9日に非自民、非共産党の連立政権が誕生した。長く続いた自民党政権に対する癒着など政治腐敗に対する不満があった。規制改革、地方分権、ムダの洗い直しなどを打ち出した新政権の国民支持率は70%を超える高いものだった。現在と似ている。
 発足後、細川内閣は、内需拡大をめぐる日米交渉で所得減税を打ち出すも財源不足。国民福祉税構想7%導入を打ち出したものの、連立政権内で反対から撤回。結局、赤字国債による予算となった。さらに、政治献金問題もあって、行き詰まり94年4月28日に内閣は総辞職。短命内閣で終った。

■日経平均は7000円程度の懸念も?

 現在の鳩山内閣も支持率の高いことは当時と同じ。一方でアメリカとの交渉に苦しみ、財源難、さらに、総理自身の政治資金問題も当時と似ている。
 93年当時は高値でもち合っていた日経平均は、政権運営の難しさと共に大きく下落していった。現在の鳩山政権も衆議院選挙で勝利した翌日の8月31日の1万767円(場中)を高値にジリジリと下げに転じている。
 今後、鳩山内閣は、「景気・失業問題」、「国債大量発行問題」、「沖縄基地問題」、「総理の政治資金問題」など、政権にとって悩ましい問題が山積している。仮に、93〜94年型と同じように日経平均が下がるとすれば7000円程度の懸念も出てくる。そうならないことを願うばかりだが、民主党マニフェストを国民が選んだという事情もある。国民側が白旗をあげない間はマニフェスト政策が先行する。国民もハラを固めるところへ来つつある。

現在の相場は細川内閣と酷似?鳩山内閣を日経平均で検証!

posted by 犬丸正寛 at 10:15 | 株で見る世の中

2009年11月24日

日経平均は9400円割り、実質、民主党スタートの7月13日水準へ接近=犬丸正寛

■当面、景気対策見極める動きへ

日経平均は9400円割り、実質、民主党スタートの7月13日水準へ接近=犬丸正寛 日経平均が、24日(火)後場、一時99円89銭安の9397円79銭まであり、9400円を割った。9400円水準を割ったのは7月17日以来、4ヶ月強ぶり。
 次の日経平均の下値の目安は7月13日の9050円。これは、東京都議選で民主党が大勝し、実質的に、「民主党買い相場」が始まった時点。仮に、そこまで下げることになれば、8月31日の1万767円まで約19%高した、民主党政権への期待相場は完全に帳消しとなる。
 恐らく、9050円で下げ止まって、民主党政権が経済と景気に対し、どのような手を打つかを見極めると同時に、若干の時間を政権に与えるものとみられる。
 頑なに、マニフェストにこだわり、景気を無視するようなら、下抜けから、次は9000円の攻防に移る。既に、TOPIXは7月13日水準を切っているが、日経平均は上で止まって、政権への「優しさ」を贈っている。どう政権が応えるか、注目される。
posted by 犬丸正寛 at 15:44 | 株で見る世の中

2009年11月22日

相場の注目点:アメリカの内政と日経平均9050円の攻防=犬丸正寛

相場の注目点:アメリカの内政と日経平均9050円の攻防=犬丸正寛 来週(24〜27日)以降の相場は、(1)『アメリカの内政』、(2)『日経平均9050円の攻防』、の2点が注目される動きだろう。

 アメリカのオバマ大統領のアジア訪問が終った。同盟国日本、米国国債を大量に保有する中国の訪問。これによって、一応、「アメリカ売り」は抑えることができたかもしれない。次は、アメリカ国内の問題である。高失業率、膨大な財政赤字など頭の痛い問題ばかりである。GMの業績が少しくらい良くなったからといって喜んでおられない。米国内では多くの地方銀行が倒産し、大手銀行も隠れ不良資産を抱えている。
 大統領自らも、失業率はさらに悪化すると言っている。このため、さらなる財政出動を考えなくてはいけない。しかし、膨大な財政赤字で反対もある。景気対策がもたつくようだとNYダウには下げ圧力となる。さらに、ふらついているドルが、いつ、急落するか分からない。アメリカの内政からは目が離せない。

 一方、日経平均は4ヶ月ぶりに9500円を割った。7月13日につけた9050円(場中)が次の攻防ラインとして注目される。特に、この9050円には単なる下値のフシというだけでなく、かなり大きい意味を持つ。
 7月12日(日)に東京都議選の投票があり、自民党大敗・民主党大勝で、翌13日(月)につけた値段が9050円だった。自民党には敗退した結果の株価であり、民主党には勝利した株価であり、民主党時代のスタートのフシ目だった。
 そして、衆議院選挙で民主党の勝利した8月31日(月)に、日経平均は1万767円の高値をつけた。しかし、残念ながら、その後は一度もこの株価を上回っていない。それどころか、スタート起点の9050円に接近。相場で言う、「往って来い」になっている。

 7月13日以降、この4ヶ月は、一体、何だったのか。「民主党に期待し、民主党に振り回された」、といえるかもしれない。もちろん、まだ期待が裏切られたわけではない。「理想と現実の難しさ」、「言うは易し、行い難し」。戦後、一党中心にやってきだだけに、いろいろなところに垢がついている。誰がやっても大変なことは分かる。しかし、垢落としと同時に明日に向っての景気対策もやってもらわなくては困る。
 仮に、9050円を割り込むようだと、新政権に対する期待がなくなることでもある。もちろん、それで、いいのかもしれない。『期待が消えた時から新しい芽がでる』こともあるからだ。
 いずれにしても、来週以降は9050円の攻防が見所となるだろう。そして、仮にも、このところ上昇一途だったNYダウが下げに転じることにでもなれば、日経平均の9050円ではなく、9000円攻防に移って行く心配がある。一般個人投資家はもうしばらく新規買いは様子をみるところだろう。
posted by 犬丸正寛 at 16:17 | 株で見る世の中

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