相場格言

2010年07月17日

つかの間の蝉しぐれ相場と、政策変更の看板架け替え相場=犬丸正寛の相場展望

■天候不順で夏場関連銘柄は不発

つかの間の蝉しぐれ相場と、政策変更の看板架け替え相場=犬丸正寛の相場展望 来週(20〜23日)以降の相場は、『つかの間の蝉しぐれ相場』と、『政策変更の看板架け替え相場』となる可能性がある。

 梅雨明け、そして、猛暑が伝えられている。例年なら4月頃からサマーストック関連が動き始め、7月頃にピークをつけることが多い。今年は天候不順で夏場関連銘柄はまったくの不発。伝えられているように猛暑なら、短い命を、ほとばせて鳴く蝉(セミ)のように、短い期間の蝉しぐれ相場となる可能性はある。ビール、アイスクリーム、ドリンク飲料、エアコンなどが、1、2週間の短期間に動くことも予想される。

 一方、7月末には参議院選挙の結果を受けての臨時国会が始まる。会期がどの程度になるか。内容を審議するだけの余裕があるか。民主党の参議院選挙敗退で国会運営は非常に難しくなっている。そこへ、小沢元幹事長への検察審議会問題もくすぶっている。しかも、今回の豪雨大災害に対する政府対応の無頓着さもあって国民の批判は厳しい。先行きを不安して週末の相場は大きく下げた。

 仮に、政府が「コンクリートから人へ」の政策を修正し、看板を架け替えるようなら、建設株には見直しが予想される。これだけの大災害だから対策を採らないということにはならない。もちろん、一方で財政問題をどうするか。子供手当てをどうするか。悩ましい。そこへ、普天間基地問題が重なると、政府は厳しい対応を迫られる。蝉しぐれ相場などと言っておれない可能性もある。

 日経平均は去る6日につけた年初来安値9091円でダブル底をつけるか。あるいは9000円割れまで下げて底入れとなるか。いずれにしても、これからの政局が焦点だろう。
posted by 犬丸正寛 at 10:59 | 株で見る世の中

2010年07月09日

選挙結果にかかわらず短期的には戻り相場の展開へ=犬丸正寛の相場展望

■「つかの間の反発相場」で、素早い対応が必要

選挙結果にかかわらず短期的には戻り相場の展開へ=犬丸正寛の相場展望 来週(12〜16日)は、11日投票の参議院選挙はあるものの、『選挙結果にかかわらず、短期的には戻り相場の展開』とみられる。その背景には「売り飽き気分」がある。

 菅内閣スタート(6月8日)後につけた高値1万251円(6月21日)から7月6日の9091円まで11.3%下げ、鳩山内閣時代の高値1万1408円(今年4月6日)からは20.3%下げた。短期筋の買い方の投げが一巡したとみられることから、売り方としては、これ以上の、攻勢はかけ難い。戻りがいっぱいとなったところで、再び、売りを仕掛けるハラといえるだろう。その水準は1万250〜1万500円とみられる。

 一方、夏場はビッグな経済会議等はないとみられるものの安心はできない。08年のサブプライム問題など、意外と大きい材料が出ることがある。ましてや、今は、ギリシャなどヨーロッパの財政危機が緊急のこととなっているだけに油断できない。国内でも、選挙の結果にかかわらず、「財政再建」・「経済成長」・「保障」などは難しいカジ取りを迫られる。8月には、「普天間基地」の工法などの決定も迫られる。

 しかも、9月にはエコカー減税、12月にはエコ家電減税が相次いで期限切れを迎える。円高による企業業績圧迫の中、減税効果が消えると景気、企業業績への不安は強まるばかり。

 こうした、先行きへの不安を抱いたなかでの来週は、つかの間の反発相場の展開だろう。素早い対応が必要といえるだろう。
posted by 犬丸正寛 at 18:32 | 株で見る世の中

2010年07月02日

来週の相場は『選挙結果を待つ』展開!低水準の商いに=犬丸正寛の相場展望

来週の相場は『選挙結果を待つ』展開!低水準の商いに=犬丸正寛の相場展望 来週(5〜9日)の相場は、『選挙結果を待つ』展開だろう。大きく突っ込んだ銘柄の下値を拾う動きはみられても、全体としては見送り相場だろう。6月14日以降、20億株割れが続いている東証1部の出来高(売買高)は、来週も低水準の商いが予想される。

 参議院選挙の投票日は11日(日)。鳩山総理、小沢幹事長の退陣で、内閣支持率が上昇。民主党圧勝かと思われた選挙戦も、少々、雲行きはおかしくなっている。いうまでもなく、菅総理の「消費税引上げ」の発言だ。

 国民は税金と聞くだけで、身構える。そこへ、新旧の幹事長の間で不協和音が目立ち、党内でさえ、バラバラという印象を与えてしまっている。国民感情的には、旧幹事長のいう、「引き上げはしないという、最初の約束は守るべきだ」、ということにうなずきやすい。国民からみれば、民主党の掲げた、ムダ削減で20兆円近い財源は捻出する、といったことが守られていないことへの不満がある。

 大会前、連敗だったサッカー日本チームのように、大会本番では健闘。監督と選手が一体となって好成績を残したように、これからの1週間で、菅内閣が国民との一体感を作り上げることができるか。ここで、勝敗を考えてもどうしようもない。あと、1週間で答えが出るのだから待つしかない。

 日経平均は1日(木)の場中安値9147円で目先的には、ひとまず底値だろう。円高が進んでいるものの、円自体が、ここまで買われる実力はない。海外での政策次第では一転して円安に振れる可能性も含んでいる。

 もっとも、「根が深いヨーロッパの金融危機」、「アメリカの景気後退懸念」、「日本の景気腰折れ懸念」など、まだ十分に相場は織り込んでいない。そこへ、日本の選挙結果次第で、強い経済となるのか、逆に、経済を冷やすことになるのかが変わってくる可能性がある。
posted by 犬丸正寛 at 20:19 | 株で見る世の中

2010年06月25日

参院選挙突入!菅総理の第一声は「マーケット」が評価できるか?=犬丸正寛

■選挙が終わるまでマーケットは動くに動けない!

参院選挙突入!菅総理の第一声は「マーケット」が評価できるか?=犬丸正寛 去る、6月9日に場中で9378円の年初来安値をつけた日経平均は、「菅内閣誕生」(6月8日夜)を好感して21日には1万251円まで上昇した。この間の上昇率は9.3%。「底打ちの目安とされる10%上昇」には届かなかった。週末(25日)には9697円まで下げている。

 2008年のリーマンショック後、世界各国は、中国の40兆円規模の政府投資など、景気底割れ対策を採り、政府支出を増加させてきた。その結果、中国ではバブルを招き、ギリシャショックにみられるようにEU、アメリカ、そして日本では国家財政の悪化が際立っている。

 しかも、アメリカでは、住宅減税が4月で切れたことにより、5月の新築住宅販売が前の月に比べ32%も大幅に減少、戸数としては調査開始以来最低となった。こうした動きが、今後、あちこちで現れてくる心配がある。日本でも、エコ家電、エコカーの減税が年末で切れる。

 各国とも、もう一度、政府支出で景気テコ入れしようにも、これ以上の財政悪化に足を踏み込むことにはためらわれる。よほどの、景気悪化懸念に追い込まれないと手は打ち難い。結局は、今のところ、アメリカのように低金利政策を続けるしかない。EU諸国のように公務員等の給与引き下げを打ち出せばストの混乱が待ち構える。それが嫌なら、日本のように消費税引き上げを打ち出すしかない。幸い、日本はこれまで税率が低かったことで、消費税引き上げの余地はあるとも言えるが。

■「需要者」と「供給者」の両輪が大切

 リーマンショックを乗り越えた世界経済は、ここに来て、「景気の二番底懸念」と、「財政悪化」の狭間で、政策の余地が小さくなりつつある。とくに、日本は、7月11日の参議院選挙が控えている。国民が、菅内閣の消費税引き上げを容認するのか、あるいは、かねてより、党として言い続けてきたムダ排除に取り組むことになるのか。選挙の結果によって変ってくるので、選挙が終わるまでは、マーケットは動くに動けない。

 また、菅内閣の「需要者」側中心の内向き政策で、果たして、日本が世界での競争に打ち勝って行けるのか、ということもある。成長が保障されているというだけで、中国など新興国などに依存してよいのか。既に、韓国には競争力で大きく水を開けられている。中国では製造コストが上がり始め、日本からの進出企業は厳しくなっている。

 こうしたなかで、参院選挙突入の初日、菅総理が第一声に大阪の街を選んだのは、モノ作りの中小企業の街を大切にするという視点なら大いに評価できる。企画・創造力も含めたモノ作りの「供給者」にも目線を置いた政策を採っていくことは大切である。「需要者」、「供給者」の片方だけ、よければということではない。車の両輪のように、両方が大切である。ここのところの安心感がないと、日経平均は総理就任後の高値1万251円(6月21日)は上値の壁となってしまう心配がある。選挙が終わるまでは、材料株の個別物色しかないだろう。
posted by 犬丸正寛 at 18:22 | 株で見る世の中

2010年06月18日

『消費税引き上げ問題』と『中国でのスト拡大』の行方=犬丸正寛の相場展望

■2つの行方を睨む展開

『消費税引き上げ問題』と『中国でのスト拡大』の行方=犬丸正寛の相場展望 来週(21〜25日)からの相場は、2つの行方を睨む展開が予想される。『消費税引き上げ問題の行方』と『中国でのスト拡大の行方』である。

 消費税引き上げの必要性については、国民は十分承知している。増加する福祉、医療、子供手当てなどに資金が必要なことは分かっている。しかし、国民感情はしっくりしないのも事実。

 鳩山政権から菅政権へ変わっても、「民主党」であることには変わりはない。昨年9月の選挙で民主党は何を言って、政権を取ったかを国民はよく覚えている。「ムダを洗い出し排除すれば資金捻出はたやすい」と言ってきた。

 しかし、これまでに、目に見える形で、どのようなムダを排除してきたか。事業仕分けで、派手な演出が踊ったものの、具体的には何も形になっていない。国会議員の定員削減、公務員制度改革などは何も進んでいない。それでいて、消費税を引き上げるという。消費税が先行する印象は否めない。国民としては、ここでも、約束をはぐらかされた気持ちが強い。

 自民党が消費税引き上げを言っているから我々も、ということで、果たして国民が納得するかどうか。7月11日の参議院選挙投票に向けて国民の消費税への関心はいっそう高まる。過去、消費税引き上げでは、どの内閣も苦労している。今度も楽しい話にはなるまい。

■どこまで拡大するか?中国でのスト

 ホンダに続いて、豊田合成も中国の工場でストが起きたと伝えられる。中国政府が「労働者の所得倍増政策」を打ち出しているから、中国の労働者は、すっかり、その気になってきたようだ。しかも、日本の企業が中国で、しっかりと、製造の根を下ろしたところを見計らったように、ストと賃上げである。日本から、頂戴する技術は頂戴したということか。今さら、日本は引くに引けない。中国は実に巧みである。

 今後、どこまで、中国でのストが拡大するか。中国政府は、何年で、労働者の賃金を2倍とする計画かは分からないものの、そこは巧みな中国政府のこと。硬軟政策を取り混ぜながら仕掛けてくるはず。日本政府からは、対応策は、まだ何も聞こえて来ない。元、伊藤忠会長の丹羽宇一郎氏が中国大使に決まった。今後のカジ取りに期待したい。

 日経平均は1万円台を回復し、目下、大台を固めている。もう少し上値、即ち、1万500円程度は見込めそうだ。しかし、そこから上は、2つの行方を考えれば難しそうだ。とくに、まだ、今の時点では中国の影響が企業業績に大きく影響することはないものの、先行きには楽観はできない。中国関連からベトナム、ブラジル、カナダ関連などに目を向けておくことも大切だろう。基本は好業績銘柄の逆張り投資がよい。
posted by 犬丸正寛 at 18:37 | 株で見る世の中

2010年06月11日

菅内閣の経済政策と外国人投資家売りを見極める展開=犬丸正寛の相場展望

菅内閣の経済政策と外国人投資家売りを見極める展開=犬丸正寛の相場展望 来週(14〜18日)からの相場は、『菅内閣の経済政策』と、『外国人投資家売り』を見極める展開だろう。

 昨年夏、「民主党政権が誕生すれば日経平均2万円は間違いない」と、打ち出して、日本の証券会社がヨーロッパの機関投資家へ日本株の売り込みに行ったといわれる。今、ヨーロッパは財政問題から資金が必要で手持ち株は売りたいといわれる。どの銘柄に、どれだけの売りが出るかは、分からないものの、しばらくは、四季報等で外国人投資家の持ち株比率の高い銘柄は敬遠されそうだ。

 一方、新しくスタートした菅内閣。『第三の道による経済政策』、『最小不幸社会』なる言葉が総理の口から発せられている。公共事業中心の箱物政策が「第一の道」、小泉政権の規制緩和による競争政策が「第二の道」に対し、増税による需要と雇用の創出が「第三の道」ということのようだ。

 この材料を消化するには、まだ、しばらく時間が必要だろう。増税による原資を医療や介護などに使うことで需要と雇用を生み出すという。これまでも医療、介護には目が向けられてきた。これまでと、どのように違うのか。どれだけの雇用を生み出すのか、知りたい。

 また、政府が口を出し、関与するという観点からの、「大きい政府か」、「小さい政府か」、ということでは第一の道と同様、第三の道も大きい政府ということだろう。第一の道の時は、戦後の復興期で経済自体が成長していた。そのため、道路、橋、鉄道などをつけることによる波及効果は2倍にも3倍にもなったはず。しかし、成熟社会の現在では、波及効果はそれほど大きくはないだろう。もちろん、だからと言って、何もしないでよい、ということではない。企業の経営手法である「選択と集中」が、政府においても強く求められるところだろう。

 『最小不幸社会』。鳩山政権の「優しさ」にも通じる。誰だって不幸にはなりたくない。しかし、「幸・不幸は人の心が決めるもの」という言葉もある。政府の思っている幸福、不幸の水準、基準はどのようなものか。仮に、競争がなく、朝からのんびり暮らすことが、不幸でないとしたら、その国は国際社会の中で脱落し、かえって、国民は不幸になる。

 日本の財政も危機的な状況に近づきつつある。財政悪化問題では、日本より先に苦しんでいる欧州各国は緊縮財政政策に踏み出している。そんな中、日本が、まだ大きい政府で振舞おうとすれば財政問題は恐ろしいことになる。民間の活力に手を加えない政策は非常に危険である。

 日経平均は6月9日に場中で9378円の年初来安値をつけた。本来、例年は6月に日経平均が、その年の高値をつけることがほとんどだった。今年は逆である。相場環境が例年とは大きく違っている。しかも、6月の後は、7,8月の「夏枯れ相場」ということは例年通りである。1万円台を回復して、30日線(1万0085円程度)まで戻れば上出来だろう。外国人持ち株の少ない銘柄で、好業績の材料株を物色するのがよいだろう。たとえば、スマートグリッドの大崎電気などに注目だろう。
posted by 犬丸正寛 at 20:32 | 株で見る世の中

2010年06月04日

『混沌とする世界情勢を見守る動き』を予想=犬丸正寛の相場展望

『混沌とする世界情勢を見守る動き』を予想=犬丸正寛の相場展望 来週からの相場は、『混沌とする世界情勢を見守る動き』が予想される。日本では鳩山政権から菅政権へ移った。お隣の韓国では自治体首長選挙で保守党が敗退し北朝鮮対応が難しくなった。中東ではイスラエルとトルコの間がきな臭い。EUは引き続き財政問題を引きずっている。EUはその不満のホコ先をアメリカの格付け機関に向けている。アメリカではメキシコ湾の原油流出が止まらない問題を抱える。悩ましい問題が山積している。

 しかし、一方では、中国では上海万博がにぎあう。そして、まもなく、サッカーのワールドカップも始まる。国際緊張が高まる傍らで、お祭りの開催。なんとも、混沌とした複雑な世界情勢だ。「お祭りの終わった後はどうなるのだろうか」、という心配が頭をかすめる。

 このような時は、世界のリーダー役が必要である。アメリカがその役目をもう一度、取り戻してくれるかどうかが大いに注目されるところである。今のアメリカは経済も立ち直ってきている。加えて、アメリカの世界における政治的立場が強まれば、NYダウは一段高に向かうことは十分想像できるところである。

 日本では大喝采で登場した民主党・鳩山政権。その幕切れは、あっけなかった。「優しさ」だけでは、国家の運営は難しいことを印象づけた。新しい内閣の菅総理は経済成長の大切さ、「稼ぐことの大切さ」を強調している。海外での菅総理への見方、印象は、「円安論者」、ということだ。今後、輸出立国の日本が円安と絡ませて、どのように経済成長を遂げて行くのかをマーケットは見守るはず。

 当然、円安方向に基調転換なら輸出関連銘柄が一斉に急伸することは予想される。ただ、一方では、ギリシャ問題がくすぶり、ユーロから円への逃避が続く雰囲気でもある。今の段階では、円相場がどちらに振れるか決めつけることはできない。

 北朝鮮への強行姿勢で選挙に臨んだ韓国の保守党ハンナラ党が大敗した。国民は北朝鮮との軍事緊張の高まりを望んでいない。足元の経済が好調な時、韓国国民は敢えて軍事緊張に向かう必要はないということだ。しかし、これに乗じて、もしも、北朝鮮がさらに挑発的行為に出るようなことがあれば事態は難しくなってくる。こちらも、混沌としている。

 こうしてみると、政治も社会も経済も世界的に混沌としている。このような状況では、相場だけが社会から切り離されて勢いよく上値を追うことは難しい。強いリーダーが登場するまでは「逆張り投資」を心がけるのがよいだろう。
posted by 犬丸正寛 at 18:43 | 株で見る世の中

2010年06月02日

新内閣は「民主党に対する残り火的人気」をどう維持するか?!=犬丸正寛

■国民は一方に偏らない『強くて優しい国家』の姿を求めている

新内閣は「民主党に対する残り火的人気」をどう維持するか?!=犬丸正寛 鳩山由紀夫総理が2日(水)、総理の職を辞すると表明した。振り返ると、2009年8月末の衆議院選挙で大勝。9月16日に鳩山内閣がスタートした。

 発足初日、09年9月16日の日経平均の終値は1万270円、その日の高値は今年4月5日の1万394円だった。一方、TOPIX(東証株価指数)は9月16日の終値は931ポイント、その後の高値は今年4月15日の1001ポイントだった。

 結局、鳩山内閣の株価通信簿は日経平均では高値まで11.0%上昇、TOPIXでは僅か7.5%の上昇にとどまった。通信簿としては拍手ということにはならない。

 本来、民主党の鳩山政権の政策は、庶民に手厚い、「内需型」だった。しかし、内需株の影響を色濃く映して動くはずのTOPIXは1ケタの上昇にとどまり冴えなかった。一方の日経平均は2ケタの上昇率。内需を期待された政権だったが、成果は小さかった。

 もちろん、短期間に結果を求めることは気の毒であることはわかる。しかし、あまりにも、前政権との違いを喧嘩腰の姿勢で鮮明にしようとしたトガメがみられた。資源のない日本は、結局は、輸出で稼がなくてはいけない。東南アジア経済圏確立に向け中国寄りの姿勢を強めたことも分からないではない。しかし、アメリカの反発を食った。結果、沖縄普天間基地移転では、前政権の決定をひっくり返すどころか、前政権の決定に戻ってしまった。これが命取りとなってしまった。

 今日の日経平均は151円安の9560円まで下げた。TOPIXも13ポイント安の867ポイントまで下げた。共に、鳩山内閣発足時の値段を大きく下回っている。

 ただ、幸い、というか内閣発足後につけた安値は日経平均、TOPIXともまだ上回っている。「マーケットは、鳩山内閣は否定した。しかし、民主党そのものまで否定したわけではない」(中堅証券)。来週月曜日にも予定されている新内閣が、民主党に対する残り火的人気を維持し、どのように再生をはかることができるか。

 日本の国民は変革は求めているものの、『コンクリートから人へ』式の極端な偏った変化は求めていないのかもしれない。とくに、ギリシャの国家破綻がちらついていることは日本の国民にとっても大変に心配である。これからは、一方に偏らない、『強くて優しい国家』の姿を国民は求めているのではないか。
posted by 犬丸正寛 at 14:57 | 株で見る世の中

2010年05月28日

米国に地位復権のチャンス到来!NYダウは強くなるか?=犬丸正寛の相場展望

米国に地位復権のチャンス到来!NYダウは強くなるか?=犬丸正寛の相場展望 来週からの相場は、『アメリカ復権を見極める』、動きとなるだろう。今回のギリシャショック、北朝鮮問題などは、地位低下の目立っていたアメリカにとって、世界での地位復権の絶好のチャンスとなるはずだ。

 旧ソ連に勝って世界で独り勝ちとなったアメリカ。アメリカの独走時代が長期継続かとみられた。しかし、長くは続かなかった。

(1)新興国が台頭し、とくに、中国が経済、軍事的にのし上がり中国の地位が高まった。
(2)アメリカ本土がテロ襲撃となるなどアメリカへのテロ脅威が高まっている。
(3)EUが団結してアメリカへ対抗を見せるようになった。
(4)北朝鮮の対アメリカ強行姿勢。
(5)兄弟関係の間柄とみられていた日本のアメリカ離れの姿勢が目立つようになった。
(6)独り勝ちのはずのアメリカ自体が、リーマンショック、GMの破綻など自らが苦境に陥った。

 こうしたことから、アメリカの地位は冷戦前に比べて、逆に、このところ低下が目立っていた。復権を狙いたいアメリカにとっては、このところ出来事はテロの脅威以外はすべて、巻き返しの絶好のチャンスのはず。とくに、ギリシャショックに端を発したEUの足並みの乱れはチャンスだろう。ドルに代わって、ユーロ通貨の台頭を抑えることができる。やはり、世界の基軸通貨はドルであると。

 北朝鮮と韓国の問題も軍事力をちらつかせながら話し合いに持ち込むことも可能だろう。上海万博開催中の中国にとっても今、事が大きくなることは望まないはず。アメリカにとっては政治力を発揮する絶好の舞台ではないだろうか。一時、中国寄りの姿勢をみせていた日本の内閣に対しても、普天間基地問題でもみられるように、押さえ込みに成功した。

 一方、アメリカ国内は100年に一度の大不況を見事に後越えつつある。まだ、病み上がりだが、国民には冷戦前のような自信を取りもどしつつあるようだ。既に、アメリカはクリントン長官を中心に積極的な外交が展開されている。

 当然、次は、中国がアメリカの最強のライバルとして登場が予想される。しかし、それは、もう少し先だろう。そのためにもアメリカは今のうちに自国の強化と、同盟国の引き締めに力を入れるはず。既に、その手応えをアメリカは徐々に感じているのではないか。これを受けて、NYダウは強くなって行くことが予想される。「アメリカ復権」を買う相場が始まりつつあるとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 20:37 | 株で見る世の中

2010年05月21日

日経平均は強弱観対立へ!調整一巡か?本格調整の始まりか?=犬丸正寛の相場展望

日経平均は強弱観対立へ!調整一巡か?本格調整の始まりか?=犬丸正寛の相場展望 1万円を大きく割り込んだ日経平均に対し、『調整一巡』か、あるいは『本格調整の始まり』か。来週は2つの見方を巡って強弱観が対立するものとみられる。

 日経平均の1万円割れで調整一巡とみる背景には、GDP(国内総生産)と企業業績がそろって好調なことがある。日経平均ベースの予想PERは17倍台にまで低下し割安感が強まっている。しかも、4月15日につけた日経平均の年初来高値1万1408円からの下落率が1ヶ月強で15%に達し下げピッチも速い。特に、今度の相場では個人投資家が慎重だったことで上値でのシコリが少ないこともある。

 一方、日経平均の1万円割れは、本格調整の始まりとみる背景は、金融に対する厳しさがある。2008年のリーマンショック、今回のギリシャショックも、製造業より金融業の行き過ぎが指摘されている。ギリシャショック自体は放漫な財政運営によるものでも、投機的な資金が動きに拍車をかけている、という指摘だ。リーマンショックの震源地アメリカにおいて、また、ギリシャショックの震源地EUにおいて、アメリカとドイツがそろって金融に対する規制を強化する方向にあるのはこのためだ。

 規制によって、短期資金が行き場を失えば、優位な通貨に対し資金移動が起こり、想定以上の為替相場の変動が起きる可能性がある。

 日本は、少子高齢化の人口衰退、勤勉性を失った国民性、技術力の低下、軸の定まらない政治、などなどを考えると、本来、「円高」どころか、「円安」のはず。しかし、現実には、日本よりも悪いEUということで円に資金が流入する。結果、今後もびっくりするような円高の可能性はありうる。

 今、好調な日本のGDP、企業業績は、言うもでもなく、輸出によって支えられている。それが、円高となれば前提が狂ってくる。足元の景気、企業業績は良くても、先行きは下ブレの心配が強い。

 そこへ、朝鮮半島に緊張が高まっている。普天間基地問題で右往左往の今の内閣に軍事的緊張への対応は期待できない。「コンクリートから人へ」の公約も取り下げるようだ。とにかく、今の政府では日本の先行き不安は高まるばかりだ。

 このため、日経平均は民主党政権が誕生した後の安値9076円(09年11月)を下回ることも予想されている。つまり、本格調整の始まりという見方になっているわけだ。もちろん、日本の財政悪化も他人事ではない、というおまけもつく。

 ただ、今の場面で、「調整一巡」か、「本格調整の始まり」のどちらかに決めつけることはできない。もう少し、時間が必要だ。短期的には戻る場面が予想され、その場合、どのていど戻るかが先行きの相場を占ううえで、重要な視点となるだろう。来週は戻りを見極める相場で、一般個人は、もうしばらく、新規買いは様子をみたい。『売りは早かれ、買いは遅かれ』の教えを守るところだろう。
posted by 犬丸正寛 at 16:09 | 株で見る世の中

2010年05月14日

関心は企業業績から景気へ!マーケットの新たな視点とは=犬丸正寛の相場展望

関心は企業業績から景気へ!マーケットの新たな視点とは=犬丸正寛の相場展望 来週(17〜21日)の相場は、マーケットの関心が、『企業業績から景気へ』、徐々に移って行くものとみられる。日経平均は1万400〜1万800円のモミ合いが予想される。

 3月期決算の大所銘柄の発表が、ほぼ一巡した。11年3月期は好調が予想されている。この11年3月期については、まだ、十分には織り込まれてはいないものの、マーケットには別の視点が芽生えている。

 『リーマンショック前水準に対してどうなのか』、という視点である。たとえば、トヨタ自動車<7203>(東1)の営業利益は09年3月期赤字4610億円→10年3月期1475億円→11年3月期(予)2800億円と急速に上向く。ところが、好調だったリーマンショック前の2008年3月期の営業利益は2兆22703億円。この時に比べると、11年3月期が回復するとはいっても、08年の営業利益より、まだ2兆円も少ない。

 マーケットでは、既に、株価については、「リーマンショック前水準奪回が合言葉」となっている。実際、日経平均はリーマンショック前の1万2000円ていどに対し、4月には1万1406円まで行った。しかし、トヨタ自動車にみられるように、多くの企業においては、利益水準がリーマンショック前には遠くおよばない。明らかに、株価が企業業績に対し先行し過ぎている状態なのだ。

 3月期決算会社が、これから、第1四半期(4〜6月)を公表するまでには、まだ時間が必要。このため、ここからは、景気を見ながらの11年3月期をイメージする場面だろう。もともと、4〜6月期が良くても、多くの企業は、第1四半期において増額修正するケースはほとんどない。増額があるとしても第2四半期時点である。このため、これから夏場にかけて、企業業績より景気の動きに関心が強まるものとみられる。しかも、7月には参議院選挙が控えている。これから夏場に向けて、海外、国内とも「景気」への関心が、ますます高まるものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 18:06 | 株で見る世の中

2010年05月07日

中期的材料で表面化した『3つの不安』を見極めるところ=犬丸正寛の相場展望

中期的材料で表面化した『3つの不安』を見極めるところ=犬丸正寛の相場展望 来週(10〜14日)の相場は、短期急落に対し戻りが見込める一方で、中期的な材料として表面化した、『3つの不安』を織り込む動きとみられる。

 日経平均は、連休前、4月27日には1万1213円と上伸し連休明けに期待を抱かせる動きだった。ギリシャの財政危機、中国の引き締め策などにより、NYダウなど世界のマーケットが軒並み急落。日経平均は7日(金)には1万0257円まで、わずか4営業日で956円安と1000円近く下げた。短期間にこれだけ下げれば、当然、戻りは見込める。

 その場合、1万1000円台を回復できるか。もう1点は30日線(1万1090円程度)を上抜くことができるか。このあたりが戻りの目安となりそうだ。

 一方、今度の下げで、マーケットには、先行きへの不安が芽生えたことも事実。『世界景気への不安』、『政局への不安』、『企業業績への不安』だろう。2008年のアメリカ発の100年に一度といわれた世界不況。今度はギリシャの財政危機によるヨーロッパ発の世界不況に陥る不安はないか。さらに、世界景気の機関車役・中国にバブル崩壊の懸念が強まっていることもある。仮に、ヨーロッパに加え中国までも調整となれば、今の日本の経済では下支えの力はない。世界景気への不安は強まっている。

 とくに、今度のギリシャ問題は財政の悪化。どの国も財政悪化に喘いでいる。その中で、日本の財政状態は先進国の中で劣化が目立ち、遠くない時期にギリシャ状態に陥る可能性は否定できない。格差是正、優しさ政策は、むろん大切。

 しかし、稼ぐことを疎かにした優しさは真の優しさではない。財政立て直しのために、支出を削ることの難しさはギリシャを見れば分かる。早めに手を打たないと日本も手遅れになりかねない。イギリスの選挙では保守党が巻き返している。日本でも、民主党には、これまでの心地よい風から冷たい風に変ってきている。

 しかし、民主党が保身ばかりに力を注ぐようだと、経済の活力は失われる。7月の参議院選挙に向けて政局不安の雰囲気は強まりそうだ。

 日本を取り巻く外部環境が厳しさを増せば、当然、企業業績への不安も高まってくる。外がだめでも、国内の需要が強いから大丈夫、と言えないのが今の日本である。とくに、仮に、中国がバブル崩壊すれば影響は非常に大きい。

 日経平均1万2000円台への希望が消えたわけではない。むしろ、これら3つの不安が解消されれば、下げに対するリバウンドも加わって一気に1万2000円台へ進む可能性もある。これから、3つの不安がどのように解消されていくか。反対に不安が強まるか。じっくりと見極めるところに来ている。
posted by 犬丸正寛 at 16:51 | 株で見る世の中

2010年04月30日

データに裏づけられる「5月相場は高い」理由とは?=犬丸正寛の相場展望

■過去18年間の日経平均とTOPIX

データに裏づけられる「5月相場は高い」理由とは?=犬丸正寛の相場展望 連休明けから5月相場が始まる。昨年までの過去18年間の日経平均とTOPIXについて、「5月末」と「前月末4月」を比較したところ、日経平均、TOPIXとも高い回数が10回、安い回数8回。10勝8敗と勝ち越し。「連休明けから5月相場は高い」と言われてきたことは、データでは裏づけられている。

■5月相場の日経平均データとTOPIXデータ
(年、日経平均前月末比、TOPIX前月末比)
・1992年=○957、 ○58
・1993年=●366、 ○15
・1994年=○1248、 ○79
・1995年=●1369、 ●77
・1996年=●85、 ●31
・1997年=○917、 ○45
・1998年=○29、 ●1
・1999年=●589、 ●39
・2000年=●1641、 ●126
・2001年=●672、 ●55
・2002年=○271、 ○38
・2003年=○593、 ○41
・2004年=●525、 ●46
・2005年=○267、 ○14
・2006年=●1438、 ●136
・2007年=○475、 ○54
・2008年=○488、 ○49
・2009年=○694、 ○60
・2010年=?

○=10:平均594円、 ○=10:平均45
●=8:平均835円、 ●=8:平均63

 ただし、気になるのは「8敗」の内容。平均の下げ幅が日経平均、TOPIXとも大きい。平均の上昇幅に対し、平均の下げ幅が、両指数とも4割ていど上回っている。さらに、気になるのは1000円を超える日経平均の上昇は1回だけ。これに対し、下げ幅が1000円以上は3回もある。このことから、何かの材料で、相場が下げた場合は下げ幅が大きくなることを意味している。

 何かとは。95年、2000年、2006年などのケースでは、いずれも景気の先行きに対する警戒、不安感だろう。企業の決算発表が集中する5月。先行きの景気に不安感があれば、経営者の業績見通しは慎重となる。これが、株価の頭を押さえる。

 現在はリーマンショック後の景気回復過程にある。しかし、内需不振を抱えた状態で景気がさらに上向くか。バブル懸念の中国に金融引き締めや通貨切り上げの懸念はないか。ギリシャ、ポーランド問題を抱えたヨーロッパ発の経済波乱はないか。こうした問題を経営者がどのように見通して業績予想を出してくるか。今年の5月相場は、「2011年3月期の企業業績見通し」にかかっているといえるだろう。

 しかも、過去18年間中において、4年連続高と4年連続安はなかった。いずれも、3年連続まで。今年は、昨年までの3年連続高の後を受けての年である。4年連続高となるかどうか。カギは、やはり、景気と企業業績が握っている。とくに、企業業績から目が離せない。利の乗っている銘柄は深追いしないで利益を確定させることに心がけたい。
posted by 犬丸正寛 at 20:58 | 株で見る世の中

2010年04月24日

ゴールデンウイーク直前で『個別物色の相場』=犬丸正寛の相場展望

■主力銘柄はGW明けに期待

ゴールデンウイーク直前で『個別物色の相場』=犬丸正寛の相場展望 ゴールデンウイーク前の来週(26〜30日)は、『個別物色の相場』だろう。主力銘柄はゴールデンウイーク明けに期待となるだろう。
 日経平均は4月5日に1万1408円の年初来高値をつけ調整中。連休が明ければ、高値からの日柄が1ヶ月経過となり、買い疲れに対する休養は一応、一巡する。日経平均の安値も16日以降は1万800円台で底堅くなっている。
 もちろん、休み中に海外で悪材料が出ないということが前提。テロのような大きい材料は別としても、ギリシャ問題、中国のさらなる金融引き締め、大幅な円高などが出ないことだ。もしも、嫌な材料が出ると、25日線を割り込んでいるため下ブレする可能性がある。
 もっとも、今の段階で連休後をあれこれ言っても仕方ない。来週は27日、28日に3月期決算を発表する企業もある。決算発表で11年3月期見通しの良い銘柄が個別的に買われる相場とみられる。
posted by 犬丸正寛 at 10:05 | 株で見る世の中

2010年04月16日

来週は『日経平均1万1000円の攻防』を予想=犬丸正寛の相場展望

来週は『日経平均1万1000円の攻防』を予想=犬丸正寛の相場展望 来週(19〜23日)は、『日経平均1万1000円の攻防』が予想される。よほどの「円高」や「中国株の急落」がない限り、日経平均の大きな下値は乏しいとみられる。

 1万1000円前後の攻防とみられるのは、(1)30日線が1万980円程度にある、(2)既に、高値から16日安値までの下げが2.8%に達し、短期的なフシの3%下落率に接近している、(3)今回の相場は今年1月15日の1万982円を抜いて高値をつけた。新値後の調整は以前の高値が下値支持となる。

 こうしてみると1万1000円前後にはかなりの下値のフシがある。とくに、今年3月5日以降、30日線の上で推移している日経平均は30日線を意識した動きとみられる。特に、景気、企業業績が上向いていることが支えとなるはず。このため、仮に、場中で割り込む場面があっても終値では30日線を維持するものとみられる。

 それでも、もし、円高が予想以上に進み、金融引き締めで中国株が急落するようなことがあれば30日線を切る可能性は残っている。その場合は、前回、30日線を切った2月相場では高値から10.1%下げたことが目安になろう。もしも30日線を切った場合は、前回と同じ下落率を当てはめれば下値は1万250円程度になる。

 来週は4月後半からの連休が始まる前の週。特に、今年5月は日並びの関係で大型連休となる。連休中に海外で突発材料が出ないとも限らない。このため、来週は、新規買いよりも、手持ち株を空かす動きが先行する可能性はある。それでも、中国経済牽引のお陰で企業業績は上向いている。5月連休明けは決算発表への期待も強い。まとまった売りも出難いとみられる。1万1000円どころのモミ合いとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 18:39 | 株で見る世の中

2010年04月09日

内需関連銘柄狙いで『TOPIX優勢』の展開へ!=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛の相場展望 今週の日経平均は週初5日(月)に1万1408円までつけたものの、週末にかけてジリ安となった。週末の日経平均は1万1204円、前週末に比べ135円安(18.3%)だった。とくに、今週は1000ポイントに乗せるかとみられたTOPIXは、7日(水)に998ポイントまでつけたものの大台乗せは、お預けとなった。大台に乗せれば2008年10月以来だった。

 相場が週末にかけジリ安となったのは上げ一服感による。今年2月9日の9868円(年初来安値)からほぼ一本調整に上昇。30日線との乖離率は警戒ラインの6%を超えていた。

 その乖離率は3%強まで低下し過熱感は薄らいできた。予想外の悪材料が出れば、相場の位置が高いだけに下げる可能性はある。たとえば、円高が予想以上に進むとか。しかし、今のところ、特に景気企業業績に対しての悪材料は想定し難い状況。

 このため、来週は今週の延長線で下げる場面はあっても大きな下値はなく、仮に下げても下ヒゲ足に、とどまる可能性が強い。といっても、本格的な決算発表を控え、様子見気分から大きく上値を追う地合いでもない。日経平均は高値圏のモミ合いだろう。その中で、TOPIXが出遅れ感から1000ポイントへ乗せて1030ポイント程度まで上昇する可能性はある。しばらくは、TOPIX型の内需関連銘柄が物色の中心となりそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 17:28 | 株で見る世の中

2010年04月03日

1〜3月の値上率上位銘柄から見た4〜6月相場=犬丸正寛の相場展望

1〜3月の値上率上位銘柄から見た4〜6月相場=犬丸正寛の相場展望 1〜3月相場を終え、4月新年度相場を向かえた。『1〜3月の値上率上位銘柄から見た4〜6月相場』を展望した。

■昨年1〜3月【2008.12.30〜2009.3.31】
 日経平均=▼17.7%
 TOPIX=▼10.0%

東証1部値上率上位
(1)東日カーライフグループ<8291>
(2)大同メタル工業<7245>
(3)サクラダ<5917>
(4)日立金属<5486>
(5)国際航業ホールディングス<9234>
(6)ケーヒン<7251>
(7)東北ミサワホーム<1907>
(8)一休<2450>
(9)船井電機<6839>
(10)東洋電機製造<6505>

■今年1〜3月【2009.12.30〜2010.3.31】
 日経平均=△5.1%
 TOPIX=△7.8%

東証1部値上率上位
(1)富士機工<7260>
(2)ツガミ<6101>
(3)アルテック<9972>
(4)クラリオン<6796>
(5)黒崎播磨<5352>
(6)山一電機<6941>
(7)栗本鐵工所<5602>
(8)新日本無線<6911>
(9)旭テック<5606>
(10)ソースネクスト<4344>

 昨年1〜3月と、今年1〜3月の値上率上位銘柄の共通点は、基準時の年末株価が低位であること。特に、昨年も今年も200円以下が中心。半面、昨年と違う点は、昨年はコード番号1000、2000番台の建設、食品銘柄が含まれていた。今年はそれが全くなく、コード6000、7000番台の機械株などが中心。昨年の内需型から、今年は新興国向け輸出回復を背景とした景気敏感株に目線が移って入る。

 指数においては、昨年の1〜3月は日経平均の17.7%下落に対し、内需型のTOPIXは10.0%の下げにとどまった。今年1〜3月は日経平均の5.3%上昇に対し、TOPIXの上昇率が7.8%と、ややTOPIXの上昇率が大きい。

 これは、日経平均が今年1月に昨年来高値を更新したのに対し、TOPIXは昨年来高値(09年9月=987ポイント)を抜いていないことがある。今年、年初から飛び出した日経平均に対し、TOPIXが出遅れている。今年2月後半から3月にかけてTOPIX型の銘柄が買われる動きとなっている。

 こうした流れに立てば、4〜6月は、TOPIXの昨年来高値更新が一番の注目点。とくに、「日経平均」÷「TOPIX」で求める「NT倍率」は現在11.4倍。通常、10.0〜11.0倍で推移することが多いから、日経平均が当面1万1300円程度とみればTOPIXの1030〜1130ポイントが見込めるはず。

 しばらくは、出遅れ感からTOPIX優位の動きが予想されるのではないか。TOPIXが上伸し、TOPIXに突き上げられる形で日経平均が再び上昇の勢いを増すことが予想される。

 その結果、6月には日経平均とTOPIXが揃い踏みとなって天井形成するのではないか。6月の日経平均は1万2000〜1万2500円、TOPIXで1120〜1200ポイントが目安となるだろう。ここからの上昇率ということではTOPIXが日経平均より大きい計算だ。

 輸出関連については、円安がどこで反転、円高に振れるかという懸念もある。ここから、6月に向けては、内需型の業績向上が見込める低位銘柄を研究するのがよいだろう。
posted by 犬丸正寛 at 21:07 | 株で見る世の中

2010年03月28日

【4月相場】「配当取りから値上がり狙い」は本格化するか?=犬丸正寛

【4月相場】「配当取りから値上がり狙い」は本格化するか?=犬丸正寛 日経平均は1万1000円台に乗せた。2008年10月以来、ほぼ1年半ぶりだ。NYダウも08年10月頃の水準を回復した。アメリカ発の「100年に1度」といわれた世界金融不況による恐慌を避けることができた。米中が中心となって政府支出増加策を採った効果が大きかった。

 来週は4月相場入り。見所は、『配当取りから値上がり狙いへ』、この流れがどのていど本格化するかという点だろう。前週までは、配当取りの買いが継続した。低金利の時代に3%を超えるような好利回り銘柄が数多くみられた。しかも、景気の下ブレリスクが薄らいだことも味方した。

 昨年は3月に日経平均が7021円まで急落。さらに、一段の下値不安も強かった。そんな時に配当を取っても、値下り損で配当金が吹っ飛んでしまうという不安心理だった。その昨年に比べると今年は安心感ということでは天と地ほどの差があった。

 しかし、上場企業の中で圧倒的に多い、3月期決算会社の配当の権利は前週まで。今週からは配当取りの実弾買いはなくなる。インカムゲイン(配当金)がないなら、もうひとつのキャピタルゲイン(値上り益)に目が移る。しかし、インカムゲインとキャピタルゲインの一番の違いは確たる裏づけの有無である。配当なら1株につき何円、利回り何%と計算しやすい。しかし、値上りは、あくまで「期待」であって、誰にも絶対とは言えないことだ。

 リーマンショック前の水準をぼぼ回復した日米の株価が、どのていど景気回復を織り込んだか。あるいは、さらなる景気上昇の余力は残っているのか。仮に、景気の上昇が続くとすれば、高水準の失業率を改善できるだけの力があるのか。膨大な財政赤字を吸収できるだけの税収の伸びが期待できるのか。これらに自信を持って答えることは難しい。

 とうに、日本では、これから3月期決算の発表が控えている。全体としては2011年3月期の企業業績は上向き期待にある。しかし、個々にはフタを開けてみないと分からない。どの業界でも好調組と不振組の二極化が目立っている。あまり、先走って買いつくと冷水を浴びせられる心配がある。

 こうしたことを踏まえると、来週以降は、景気については、好材料が表面化すれば発表売りになる可能性を含んでいる。個別銘柄の材料については、好業績の出た銘柄はさらに買われ、業績悪の出た銘柄は売られるという動きが予想される。とくに、3月期決算の発表が一巡する5月後半頃までは個別買いの相場展開とみられる。
posted by 犬丸正寛 at 18:29 | 株で見る世の中

2010年03月20日

上値のフシを意識した動きへ=犬丸正寛の相場展望

上値のフシを意識した動きへ=犬丸正寛の相場展望 来週(23〜26日)は、『上値のフシを意識した動き』となるだろう。日経平均は1月15日の高値1万0982円へあと150円強のところに来ている。TOPIXも1月15日の高値966ポイントに、あと18ポイントにまで迫っている。
 もちろん、今の相場の勢いや、景気・企業業績の堅調さを考えれば、決して抜くことができない水準ではない。ただ、4月からの新年度に残しておきたい気持ちもあるはず。証券会社、機関投資家などは、今3月期の、残り7営業日にエンジンをかけても、決算の体勢には影響はない。むしろ、新営業年度入りに、新たな気持ちで営業に取り組みたいだろう。
 しかも、NYダウが連続陽線を交えて、ほぼ一本調子に上げている。いつ、調整が来るか分からない心配もある。NYダウが調整安し、日本の市場がツレ安したときに買うのが効率的という気持ちもあるはず。
 ただ、「押し目待ちに押し目なし」で、ガマンできず、買いつくことも予想される。その場合は、1月15日の高値を抜いたところで高値となる可能性も含んでいる。それでも、日経平均とTOPIXの対比で言えば、仮に、高値後の調整はTOPIXが軽微でとどまる可能性がある。
 日経平均は1月15日に昨年来の高値を抜いているのに対し、TOPIXは昨年来高値を抜いていないからだ。このため、ここから6月くらいまでを見通せば、TOPIX型の内需関連を6割、日経平均型の輸出関連株を4割、くらいのイメージで取り組むのがよいのではなかろうか。
posted by 犬丸正寛 at 17:05 | 株で見る世の中

2010年03月13日

『実体買い相場』へ:11年3月期の企業業績は向上=犬丸正寛の相場展望

■来週は『11年3月期の本格先取り相場』が展開

『実体買い相場』へ:11年3月期の企業業績は向上=犬丸正寛の相場展望 来週(15〜26日)以降の相場は、『11年3月期の本格先取り相場』が展開されるものとみられる。しかし、企業の決算集計に伴う「沈黙期間」入りで、マーケットが先取りしすぎると、新年度に小天井打ちの心配もある。
 NYダウ、日経平均とも「100年に1度といわれる世界大不況」の中で、共に、09年3月に安値をつけた。
 それから1年。世界が一致して景気テコ入れした効果で、景況感は目覚しく良くなっている。NYダウは09年3月の安値6469ドルから、前週末12日(金)には1万644ドルまで64.5%上昇。日経平均も09年3月の7021円を安値に前週末の1万664円まで51.9%上昇した。もっとも、日経平均は今年1月に1万982円まで戻し、この間の上昇率は56.4%となっている。

■日米とも経済の体力向上ではなく、落ち込みが大きかったことに対するリバウンド

 この1年間の上昇率が、NYダウが日経平均より大きいのは、昨年3月までの下げがNYの方が大きかった。アメリカ発の金融不安不況だったことがある。それだけに、ここでの相場上昇には、特に、アメリカは強い思い入れがあるはず。今年秋に中間選挙を控えているため、景気回復感を印象づけたい気持ちが強いとみられる。
 この点は日本にも似たところはある。7月に予定されている参議院選挙で勝利したい民主党。景気のバロメーターでもある株価が、安いより高い方が良いはず。
 ただ、日米とも、これまでの相場上昇に、共通しているのは経済の体力向上によるものではなく、落ち込みが大きかったことに対するリバウンドである。相場では、これを『変化率相場』と呼ぶ。麻雀なら、マイナス点数を少し取り返した程度である。勝負には、まだ勝ってはいない。
 たとえば、ソニー。なぜ、3月半ばになって急に動き始めたか。10年3月期がまもなく終わるからである。11年3月期を買う相場が可能となって来たからといえる。ソニーの10年3月期は営業赤字を当初の600億円から300億円へ縮小、当期赤字も700億円から300億円へ縮小した。赤字幅の縮小という、「変化率」は評価できても、赤字であることには変わりはない。企業が赤字ということは、言うまでもないが、株主から誉められることではない。特に、1株利益が赤字だからPERでの説明はできない。一般個人投資家に投資尺度で説明できないものを勧めることはまずい。説明責任違反にもなりかねない。

■『変化率相場』から、『実体買い相場』へ

 しかし、10年3月期が終われば11年3月期の説明に納得性が加わる。会社側は11年3月期の見通しは明らかにはしていないが、例えば、会社四季報では来期の1株利益を120円程度と予想している。これで計算したPERは約29倍。今後は、この約30倍のPERが妥当かどうかの判断になってくる。つまり、これまでの『変化率相場』から、『実体買い相場』に移ってくる。
 既に、同社は現在、決算集計接近で外部からの取材、問い合わせ等に応じない「沈黙期間」に入っているはず。このため、5月上旬の正式決算発表までは、「11年3月期への期待と先走りへの警戒」が入り混じった動きとなるはずだ。
 経済全体に対しても似たような見方は内包している。ここまで、景気は回復したものの、しかし、依然として『高い失業率を抱えたまま』、さらに、『以前にも増して膨れ上がった財政赤字』。この大きい2つの問題を抱えたままでの景気回復。このため、「昨年の悪い時からみれば良くなった」、しかし、「本当に失業が改善され、財政も良くなるのだろうか」という、「期待と不安」が入り混じった、庶民心理となるはずだ。
 かなりの高い確率で、11年3月期の企業業績は向上するとみていい。しかし、あくまで予想である。正式発表までは、あるていどの期待はよいとしても、先走りしすぎると、4月の新年度相場はいきなり反省売りに見舞われる可能性もなしとはいえない。
posted by 犬丸正寛 at 14:44 | 株で見る世の中

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。