相場格言

2012年02月24日

好循環買いの上値探り相場!日経平均1万円指向=犬丸正寛の相場展望

★買方の回転鈍れば警戒、中東情勢にも注意必要

好循環買いの上値探り相場!日経平均1万円指向=犬丸正寛の相場展望 来週(27日〜3月2日)は、『好循環買いの上値探り相場』展開だろう。日銀がデフレ脱却政策に踏み切った2月14日以降、上げピッチが速くなっている。2月13日の日経平均終値8999円に対し、2月24日の高値9647円まで9営業日で約650円、率で7.2%上昇した。

 「バブル崩壊後、物価下落のデフレ経済に慣れ、しかも、これからも続くものと思い込んでいただけにデフレ脱却宣言は、少々、大げさながら天と地がひっくり返ったほどの驚きがある。政策転換というからには、この先、効果がなければ、当然、追加の物価1%上昇を打ち出すはず。既に、マーケットは次の一手を期待している」(中堅証券)。

 ただ、そうだとしても、上昇ピッチは速すぎる。日経平均の週足は今週で陽線が7本連続。移動平均乖離率では「日足」、「週足」とも過熱・警戒信号を発している。

 ただ、循環物色はうまく回転している。「輸出株」、「復興中心の内需株」、「東証2部など出遅れ株」、「ジャスダックなど小型好業績株」、「高配当利回り株」、「人気株」などが、過熱一歩手前で調整し次の銘柄にうまくバトンタッチしている。たとえば、良い例が超人気株の新日本理化<4406>。かつての人気株では見られないような着実な上げ。決して、ストップ高が連続するような上げとはなっていない。昔の「北浜仕手株」に代表される人気株は派手な動きだったが短命だった。既に、新日本理化は2010年秋の80円どころから今日(24日)の高値1098円まで約14倍に値上りしている。しかし、それでも天井感は感じられない。

 このように、それぞれの銘柄が過熱一歩手前で休養し次の銘柄にバトンタッチとなるため、個々の銘柄では過熱感がなく、結果として全体相場での過熱感が目立つようになっているわけだ。

 今後は、個別銘柄でシコリが目立つようになれば全体相場も天井となるだろう。たとえば30日間近くも連騰となっている東証2部あたりから調整入りの可能性もある。一方、全体相場が一斉に調整となるには外部材料が必要だろう。再び円高へ移行、原油価格が急騰、イラン・イスラエルの軍事衝突といったことが表面化となれば全般相場の調整もあり得る。

 足元では、日経平均の9600円台乗せでマーケットの期待心理は、「日経平均1万円」に大きく傾いている。実際、手の届くところまで来ている。引き続き、好循環物色の中で上値を探る展開だろう。
posted by 犬丸正寛 at 18:30 | 株で見る世の中

2012年02月17日

民主党の政策転換を買う相場が始動=犬丸正寛の相場展望

★「ダム」、「普天間」、「反アメリカ」、「デフレ」など政策転換鮮明

民主党の政策転換を買う相場が始動=犬丸正寛の相場展望 来週(20〜24日)は、『民主党政権の政策転換を引き続き好感する相場』だろう。ただ、日経平均は、日足の陽線が5本連続となって昨年8月5日以来の9400円台乗せ。前週末(10日)からだけでも上昇率は5.4%に達し、上げピッチはけっこう速い。

 このため、30日線との上方・乖離率も5%超水準に達している。経験則では上げピッチの速いことに対する調整も予想されるところに来ている。しかし、調整があっても、「下ヒゲ足型」の短期調整で終るものとみられる。相場の基調は強いとみるべきだろう。

 やはり、日銀の「1%物価上昇めど」政策は大きい。効果が、いつ頃から出てくるかは不透明ながら、今の最大の評価は、これまでの「デフレ放置」の姿勢から変わったことである。日本もアメリカの「インフレ目標政策」を採り入れたといえるだろう。

 とくに、民主党が政権を取った当初の頃は、「物価の下がることは庶民生活に良いこと」といった主旨のことが聞かれた。政府と日銀は別とは言うものの、日銀の今回の政策は民主党の「デフレ容認」から「脱デフレ宣言」へ政策転換と言ってよいであろう。他にもある。

 「普天間基地は国外、最低でも県外へ」と大宣言した政策も消えた。自民党時代の辺野古移転へ戻っている。八ッ場ダムについても、大々的に打ち出した「廃止」が、「見直し」へ変わり、目玉政策の「コンクリートから人へ」も実質的に棚上げ。さらに、大挙して議員を引き連れ中国詣でした、「アメリカさようなら中国よコンニチワ政策」も消えた。それどころか、中国の怖さをわれわれ国民は思い知らされた。尖閣諸島では中国漁船に警備船が体当たりされ、何もできない日本は世界で笑いものになった。今、東シナ海の海底資源も狙われている。弱腰が見抜かれ北方領土も難しい状況となっている。

 「いったいこの3年間、日本は何をやってきたのか」、という思いはたいへんに強いものがある。しかし、選んだのは、われわれ国民である。もっとも、自民党の独占的政治にブレーキを掛けることができた効果もあったのではないか。仮に、あのまま長老と権益型の自民党政治が続いていたら日本株式会社自体が「オリンパス<7733>」のようになっていたかもしれない。この点は民主党は評価できるところだ。

 マーケットは、こうした民主党政権の政策転換を好感し始めている。もちろん、本格的には、次の選挙で日本の「新しい生き方・存在感」を示してくれる政権が誕生してからだろう。そうなれば、たとえば、かつての「NN倍率・1倍」(NYダウと日経平均は同水準)に向け、NYダウに比べ割り負け修正が本格化。NYダウが1万4000ドルなら、日経平均も1万4000円ということになるだろう。

 当面はピッチの速いことに対する、「スピード違反」に気をつけながら1万円を目指す相場とみられる。
posted by 犬丸正寛 at 17:51 | 株で見る世の中

2012年02月15日

【今日の出来事&マーケット】物価1%上昇政策にマーケットは好感=犬丸正寛

★株がリードするが政府の「日本再生策」なければ限界

【今日の出来事&マーケット】物価1%上昇政策にマーケットは好感=犬丸正寛 日本銀行は14日(火)、国債買い入れなどの金融緩和で「物価上昇1%をめど」とする政策を決めた。これを受けて、日経平均は14日(火)の52円高に続いて15日(水)も164円高の9216円と買われ、昨年8月8日以来の水準へ上昇。マーケット全体の動きを表すTOPIX(東証株価指数)も15日は12ポイント高の799ポイントと昨年8月5日以来となる800ポイントに接近となっている。好感した動きとなっている。

 バブル経済崩壊から20数年。土地、株など資産価格の下落が続いた。当然ながら、資産が傷ついたことで消費は手控えられた。しかも、少子高齢化という構造的な要因も加わった。売れないから、物・サービスの値段は下がるのが当たり前の時代になってしまっていた。もちろん、給料も上がらない。それどころか、就職もままならない。

 これまでの政策は、低金利策を採りながらも、「手当て」というバラ撒きでテコ入れしようとした。しかし、人は先行きに不安があれば、消費より蓄えに回す。『馬を水辺に連れて行くことはできても飲ますことはできない』の教えもある。水を飲みたいように仕向けることが大切なのだ。

 来年には民主党が政権を担って4年となる。選挙が近づいている。東日本大震災という不幸な出来事はあったものの、経済、庶民の暮らしは前回選挙の2009年頃よりかえって悪くなっている。庶民寄りの政権ということで大いに期待したものの、生活は期待したほど良くはならなかった。雇用などはむしろ悪化した。

 そうした中で今回、日銀が腰を上げた。最近発表の昨年10〜12月の経済成長率が年率でマイナス2.3%となったことが日銀を動かしたのだろう。東日本震災の復興効果も遅々として進まない。せめて、『災い転じて福となす』ような、日本の将来に夢でも与えてもらいたいのに、それもない。政治は次の選挙のことばかりと思われても仕方がないほどのやり取りばかり。そんな中で、日銀の「脱デフレ宣言」は大きい意味がある。

 もちろん、直ちに「土地」、「住宅」、「マンション」、「会員権」、「株」などの資産価格が大きく上がるとは思えない。少子高齢化による需要不足、東海沖大地震の恐怖などもある。物の値段が上がるときは、基本はやはり需給関係だろう。とくに、「欲しいものがある時」、「上がるだろうと多くの人が思う時」に需要を刺激する。その意味では、日銀が「1%を言い続ける」ことで、人々の気持ちは変わってくる効果はあるだろう。

 ただ、日銀だけでなく、政府も「日本列島のあり様」を思い切って変えて、日本再生をはかるところではないか。今のまま、東京で地価を上げようと思ってもなかなか難しいだろう。かつて、奈良―京都―鎌倉―江戸と首都を変えたように、思い切って「首都移転」と「道州制」を考えるくらいのことが必要なところに来ているのではないだろうか。「物価1%上昇めど」政策だけでは、図体が大きく、老齢化した日本を本格浮上させることは難しいのではないか。

 当面は、資産の中で「株」がリードする形となるだろう。行き場のないマネーが株式市場に向いて、「不景気の株高」となるだろう。しかし、それは、あくまで「不景気」においてであり、不景気を好景気に結びつけるには、やはり政府による外交も含めた日本再生策が大切と思われる。
posted by 犬丸正寛 at 11:43 | 株で見る世の中

2012年02月10日

全体モミ合いの中で輸出と内需の交互物色の展開=犬丸正寛の相場展望

★短期でのボックス狙いがよいだろう

全体モミ合いの中で輸出と内需の交互物色の展開=犬丸正寛の相場展望 来週(13〜17日)は、『輸出株と内需株を交互に目まぐるしく物色する相場』だろう。日経平均の9000円台乗せで目先的な達成感がある一方、相場を大きく崩すような材料も見当たらない。このため、9000円を挟んでのモミ合い相場の展開だろう。

 NYダウは堅調なものの、1万3000ドルに接近したことで、上昇の勢いにやや衰えがみられる。2007年10月につけた過去最高値1万4198ドルも見えてきたことから、相場に対する「組立」の見直しも必要なところに来ている。たとえば、秋の大統領選挙で共和党候補に誰が出てくるか。その場合、オバマ大統領の再選はあるのか。あるいは政権が共和党に代わるのか。最高値挑戦となると、アメリカの行く末を考えないわけにはいかない。

 日本は、日経平均ベースのPERが20倍台に乗せるなど、企業業績が急速に悪化していることや、これから3月の決算期末を迎えることから動き難い。とくに、当面の目標だった日経平均9000円台を回復したことで達成感もある。しかし、昨年のような東日本大震災のような突発的なことが起きない限り、相場を大きく崩す材料も見当たらない。

 とくに、業績悪化の目立つ輸出関連も直ちに一段の悪化になるというわけではない。むしろ、トヨタ自動車のように先行きに明るさも感じられる状況もみられる。また、このところ為替がユーロ、ドルに対して円安傾向に振れていることからも輸出株は動きやすい。

 ただ、輸出株の中で電機株には最終利益が赤字のところが多い。PER算出不可能なため、上値を追える状況ではない。

 一方の内需関連も東日本震災の影響から消費停滞の影響は尾を引いている。復興関連についても、1〜2割の銘柄には業績向上が見られるものの、多くの復興関連株の業績はまだこれからという状況。本格人気はもう少し先だろう。

 こうした相場雰囲気の中で、全体はモミ合いで推移。輸出株と内需株を交互に物色する展開とみられる。投資対象銘柄を絞って、下値と上値の水準を決めて、短期でのボックス狙いがよいだろう。
posted by 犬丸正寛 at 18:08 | 株で見る世の中

2012年02月03日

内需系・小型好業績銘柄物色の相場=犬丸正寛の相場展望

★輸出株は「業績悪すぎ」で手控え

内需系・小型好業績銘柄物色の相場=犬丸正寛の相場展望 来週(13〜17日)は、『内需系の小型好業績銘柄を物色する相場』が強まりそうだ。目下、3月期決算会社の第3四半期(4〜12月)決算発表が続いている。予想されていたこととは言え、輸出関連企業の業績は悪い。「悪いというより、悪すぎるという印象だ」(中堅証券)。

 個別に名前を挙げる必要のないほど、輸出関連銘柄は討ち死に状態である。ヨーロッパの信用不安でヨーロッパ向け輸出の不振に対ユーロでの円高。ヨーロッパを需要先とする中国など新興国の成長鈍化の影響もある。さらに、タイ洪水も追い討ちをかけている。

 もちろん、既に、昨年から「欧州」、「タイ洪水」の悪いキーワードは言われていたことではある。今、降って湧いた話ではない。しかし、あまりにも影響の大きいことに、「悪材料出尽くし」を狙って待ち構えていた向きも手控えている状態といえる。

 回復が期待される2013年3月期。しかし、「次期を買うには早すぎる。もう少し様子を見てから」(同)という空気になっている。とくに、日経平均の予想PERは17倍台(2月2日)へ急上昇している。「PERが20倍でピークとなるのか。あるいは、30倍まで上昇するのか。その見極めがついてから買いに出ても十分間に合う」(中堅証券)。

 こうした決算発表の中で、比較的に業績の良い銘柄グループは、内需系の小型銘柄に多くみられる。しばらく(2月中)は、内需系小型好業績銘柄が主役の相場が予想される。
posted by 犬丸正寛 at 18:20 | 株で見る世の中

2012年01月27日

節分天井を意識した展開=犬丸正寛の相場展望

★貿易赤字、企業業績悪化に警戒感

節分天井を意識した展開=犬丸正寛の相場展望 来週(30日〜2月3日)は、『節分天井を意識した相場展開』とみられる。NYダウの上伸に引っ張られて日経平均も堅調。まもなく、昨年10月31日以来となる9000円台乗せが見込まれる展開。ただ、快調なNYダウも1万3000ドル台、日経平均も9000円台に乗せたあたりで足元を見詰める動きとなって、共に一服感が強まりそうだ。

 とくに、原油価格高騰は日米の企業業績には圧迫。ホルムズ海峡封鎖となれば原油価格の一段高は避けられず相場は調整色を強める心配がある。

 スカイマーク<9204>(東マ)の発表した第3四半期決算では燃料費の増加が前年同期比52.3%増と、売上の伸び(42.4%)や、営業利益の伸び(38.9%)を大きく上回った。原油価格上昇が続けば、航空、陸上輸送、海運、原子力の止まっている電力等には間違いなく収益圧迫となる。しかも、ヨーロッパ信用不安やタイ洪水の影響が企業業績に影を落としている。NEC<6701>(東1)は今3月期を大幅減額、最終損益が1000億円の赤字となる。1万人もの人員削減を行うという。心理的に消費を冷え込ませる。

 日経平均ベースの予想PERは、長い間、13倍台を続けていた。最近は、こうした収益圧迫要因からPERは15倍台半ばに上昇している。日経平均が上昇していることはあるものの、それ以上に1株利益が低下しているものとみられる。

 昨年は日本の貿易収支が31年ぶりに赤字となった。東日本震災の影響も当然ある。しかし、それだけではない。韓国勢好調、日本企業不振にみられるように、「SONY」、「パナソニック」といった、かつての日本の強いブランドの威力が失われ、日本の物作り力が失われている。

 もちろん、日本がこのまま沈没するとは思えない。しかし、足元に限ってみれば日経平均が上昇しているほど楽観できるものではない。日経平均が9000円に乗せたあたりで足元を見詰め直す相場となるだろう。
posted by 犬丸正寛 at 18:31 | 株で見る世の中

2012年01月20日

政局展開待ちの中で復興株物色の展開=犬丸正寛の相場展望

★日経平均は久々に9000円奪回も

政局展開待ちの中で復興株物色の展開=犬丸正寛の相場展望 来週(23〜27日)は『政局展開待ちの中で復興関連株物色の相場』が予想される。ヨーロッパの信用不安はやや小康状態。一方、ヨーロッパの沈滞を横目にNYダウは目立たないながらも着実に下値を切り上げている。ヨーロッパとアメリカの違いが徐々に鮮明となりつつあるようだ。

 リーマンショック以降、同じように世界不況に見舞われたアメリカ。しかし、皆で手をつないで式の「仲良会」的なヨーロッパに対し、自由競争のアメリカのほうがやかり回復力は強いということだろう。

 NYダウは1万2625ドルと2011年7月水準に回復している。次は、1万2800ドルのフシ奪回は早いだろう。そして、「強いアメリカ」が再認識されるなら2010年7月の最高値1万4198ドル挑戦も十分期待できるだろう。本来なら、日本のマーケットはNYダウ上昇の効果をもっと受けてよい。その効果はTPP問題、沖縄問題などのメドが立ち、日米関係がもっと修復され強化されてからだろう。

 国内では24日(火)から国会が始まる。しばらくは、所信表明、代表質問等が中心で本格的な論戦はまだ先となる。論戦が始まれば、野党の攻勢、さらには民主党身内からの反対も予想されそうだ。成り行きでは3月解散も否定できない。しばらくは総理と野党代表者の演説に耳を澄ませる時だろう。

 3月期決算会社の第3四半期(4〜12月)決算が発表となる。個々には反応はあっても相場全体としては大きい反応はないだろう。円高、タイ洪水などの材料は、かなり織り込んでいるものとみられる。

 むしろ、このところの相場では、「復興関連銘柄」に手応えが感じられるようになっている。昨年来高値を今年1月に更新している銘柄に復興関連銘柄が目立つようになっている。復興関連銘柄には出来高が膨らんでいることも従来とは異なる。

 産業界の中で、「予算がつき」→「売上増加」の見込める産業は「復興関連」しか他にないということでも投資家の見方は一致しつつある。

 日経平均は昨年10月31日以来、久々に9000円奪回を目指す可能性もありそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 19:04 | 株で見る世の中

2012年01月13日

底値脱出をうかがう相場=犬丸正寛の相場展望

■「対米」、「復興」、「好配当」など個別物色の展開

底値脱出をうかがう相場=犬丸正寛の相場展望 来週(16〜20日)は、『底値圏脱出をうかがう相場』となりそうだ。昨年11月25日に場中安値8135円をつけた日経平均は、約2ヶ月経過した現在もほぼ安値圏のまま。

 一方、NYダウは昨年10月4日に場中安値1万0404ドルをつけ、3ヶ月強が経過した現在、1万2514ドル(1月10日)と20%上昇。日本のマーケットとは対照的に強い展開。今後、このNYダウ上伸の効果が日経平均に波及することが予想される。

 NYダウが強い背景には、明るさの見えないヨーロッパの信用不安に対し、アメリカ経済の堅調なこと及びドルの強さがある。このため、NYダウは次のフシである1万2878ドル前後へ突っかける可能性もある。そうなれば、日経平均に対し波及効果が見込めるはず。

 ただ、その場合でも日本のマーケットは、出来高を伴った上伸ということにはならないだろう。売物が薄くなった中を個別的に物色する展開だろう。とくに、銘柄を選別する傾向は、いっそう強まるものとみられる。ヨーロッパ向け売上の多い銘柄及びヨーロッパとの貿易の多い中国関連銘柄等は敬遠されそうだ。逆に、アメリカ向け輸出の多い銘柄やこのところ動意がみられる復興関連銘柄に物色のホコ先が向くものとみられる。

 また、全体相場に対し下値不安が薄らいでいることから、今後、「1月期決算」、さらに「2〜3月期決算」で、好配当利回り銘柄に「配当取り」の買いが入ることも予想される。

 さらに、ホルムズ海峡が封鎖という事態になれば、原油など資源関連銘柄が買われるだろう。一方で、原油高の影響を受ける自動車や運送、電力などは敬遠されるだろう。自動車でも軽自動車は買われる可能性はあるだろう。

 いずれにしても、個別銘柄物色ながらマーケットには徐々に明るさが見られるようになるだろう。日経平均は9000円奪回を目指した展開とみられる。
posted by 犬丸正寛 at 18:51 | 株で見る世の中

2012年01月06日

来週は『きっかけ待ちの相場』展開=犬丸正寛の相場展望

★国会控え国内動けず、NYダウ次第

来週は『きっかけ待ちの相場』展開=犬丸正寛の相場展望 来週(10〜13日)は、『きっかけ待ちの相場』だろう。年が改まったものの、新しい手がかり材料はなく、師走相場で動いた人気銘柄も様子見の展開。結果、東証1部出来高は12〜15億株の超閑散状態が続いている。

 強いて手がかりとなりそうな材料を挙げれば、大手証券の新春講演会開催が予定されていることくらいだろう。しかし、「今の大手証券に多くを期待することは難しい」(中堅証券)という。結局は、外国人投資家の買いが入らないと出来高を伴った盛り上がり相場は期待できないということだろう。国内主導で相場を盛り上げようとすれば、「人気株」しかない。その人気株もやりすぎると当局から目をつけられる心配もある。

 こうした中で、仮に、相場に火がつくとすれば、「NYダウ上伸」による援護高だろう。1万2200ドル前後の壁を抜いたNYダウは、2011年5月頃の水準である1万2840ドルへ突っかける可能性もある。欧州の信用不安、新興国の経済成長鈍化はアメリカにとっても影響はあるものの、一方で世界におけるアメリカの強さと地位復活である。ドルへの期待と信任が高まればNYダウ押し上げとなるはず。当然、日本のマーケットに刺激となる。

 1月の通常国会は23日頃に召集される見通しのようだ。当然、荒れ模様で解散含みとなりそうだ。このため、国内要因では積極的に手がけ難く、NYダウの動き次第とみておくところだろう。
posted by 犬丸正寛 at 18:04 | 株で見る世の中

2011年12月30日

犬丸正寛のキーワードで占う『2012年相場』〜世界は『選択と集中』へ

犬丸正寛のキーワードで占う『2012年相場』〜世界は『選択と集中』へ■キーワードで占う『2012年相場』

 2012年にマスコミに登場が予想される言葉は、どのようなものがあるだろうか。ざっと挙げてみると次のような言葉が予想される。その言葉を眺め、組み合わせてみることで、2012年の相場も見えて来るのではなかろうか。『』内が注目される言葉。

【海外】

 海外では先進国、新興国で問題となっている『貧富の格差』によるデモが2012年も続くことが予想される。とくに、アメリカは『大統領選挙』を控えていることから『失業』対策に力点が置かれるものとみられる。一方、『欧州信用不安』は引き続き世界経済にとって波乱要因。ユーロ体制を維持できるかどうか。ヨーロッパの信用不安が続くようだと、中国など『新興国経済の行方』にも影響してくる。

 あるいは、もう一度、アメリカ・イギリス・日本によるドル体制強化になるかどうかが注目される。とくに、『イラン・北朝鮮の核開発問題』から、アメリカへのリーダーシップ期待が強まることも十分に予想される。こうした中で2012年7月に『ロンドンオリンピック』が開催されることは、米英日の存在感を強める象徴のようでもある。

【国内】

 『消費税』、『財政再建』『TPP問題』、『沖縄基地問題』など現政権にとって解決が難しい問題ばかり。年末に『消費税引上案』は党内で了解は取り付けたものの、早速、国会での審議が控えている。2009年の『民主党政権公約』が果たされていないだけに、国民からの『民主党支持率は急低下』しているだけに野党攻勢は厳しいものが予想される。TPP、沖縄問題などに加え、さらに参議院で可決された2大臣の『問責決議』もあることから、『衆議院の解散の可能性』はかなり濃厚となっている。

 しかも、『維新の会など地方政党』の台頭が注目され、国民の間に変化を求める空気が強くなっている。仮に、解散総選挙なら単独で政権を取ることは難しく、『連立政権』ということになるだろう。

 国民生活にとっては、『福島原発放射能問題』、『東日本大震災復興の行方』、『異常気象による台風被害』、『電力不足』、『原子力発電所再稼動問題』など、国民生活に関係の深い問題も続いている。しかも、遠くない時期に発生が予想されている『東海沖大地震』への備えも急がなくてはいけない。『若年層の失業率』は高いままで、しかも、『円高傾向』から、『企業の海外進出』は引き続き活発で、そのことが国内雇用に影響している。ヨーロッパの信用不安が続くようなら『対ユーロで円高』の続くことが心配される。もちろん、強いドルということなら、対ドルでは円安も十分に予想される。

【2012年の株式相場は?】

★世界は「選択と集中」の時代、ドル中心に組み直し

 筆者は、『不景気の株高』の可能性が強いとみている。今、世界は『選択と集中』を迎えようとしているのではないか。1989年11月にベルリンの壁が崩壊して東西冷戦時代が終わり、世界は政治的にも経済的にも多極化し民主化が進んだ。22年経った現在、世界は「我も我も」状態でリーダーが不在。何かのきっかけで、テロや核戦争の起こる懸念を内包している。冷戦終結=平和の配当で豊かになれるはずのユーロ圏も逆に汗することを忘れたのか、借金に苦しんでいる。このため、現在の世界の国は、お互いに「選択と集中」で得意とする分野を磨き直す必要があるところに来ている。

 この点、日本の企業は早く「選択と集中」に取り組んできた。ベルリンの壁が崩壊した同じ年1989年の12月に日経平均は3万8915円の最高値をつけ「バブルが崩壊」した。以来22年、日本企業は、「選択と集中」で多角化経営から得意とする分野へ経営資源を集中してきた。このため、世界で日本企業の競争力が落ちたといわれるものの、必ずしも当てはまらない。決して、勤勉性まで失って、根本的な競争力が無くなったわけではない。その証拠にリーマンショック、欧州金融不安の中でも企業業績は強く、日経平均の予想1株利益は直近で600円近くあり立派な業績である。ただ、企業に比べ日本の政治は、まだ多党化のままで、これから企業と同じように「選択と集中」で日本再生を担う強い政治体制へ再編が予想される。

★行き場のない資金が日本株へ来る、『不景気の株高』

 恐らく、2012年は世界において、こうした日本の企業力の強さを見直す動きが予想される。しかも、政治も変わる可能性があることを考えればなおさらだ。

 世界で行き場のないマネーが日本の株式市場へ来る可能性はあるのではないか。消去法で「円」が注目されたように、次は「日本株」見直しの順番だろう。日本国内においても、行き場のない資金が株式市場に向かい『不景気の株高』になるものとみている。政府の政策が、『セメントも人も大切』という変更や、『東日本の復興本格化』を見込めば、建設株などにスポットライトの当る年になるものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 18:32 | 株で見る世の中

2011年12月23日

NYダウ次第では『棹尾の一振』も期待=犬丸正寛の相場展望

■「円安」進めば輸出関連銘柄を見直すきっかけに

NYダウ次第では『棹尾の一振』も期待=犬丸正寛の相場展望 今年の締めくくりとなる来週(26〜30日)は、『棹尾の一振』も期待できそうだ。とくに、NYダウが1万2250ドルどころの上値の壁を抜く可能性がある。

 NYダウは10月27日の1万284ドル、12月7日の1万2257ドルを含め、幾度か1万2000ドル前後に買われ上値の壁を作っている。しかし、下げに転じる気配でもない。むしろ、きっかけがあれば壁を突破する雰囲気を内包している。

 その手がかりとなりそうなことに、このところ「ドル」の強くなっていることがある。ドル高=強いアメリカ=強い経済=強い企業業績=強い株式マーケット、という流れならNYダウの上値が見込める。

 ただ、ドルの強張りが基調的なものか。あるいは、今年の円相場と同じように消去法的な一過性のものか判断は難しい。東西冷戦終結で世界が平和となり民主化が進んだ一方で、リーダ不在となって却って混乱が起きている。今の日本のように。

 このため、もう一度、アメリカに世界のリーダ役を求め期待するということなら、来年以降、NYダウは1万5000ドルの可能性も出てくるだろう。その場合は、アメリカとの関係修復強化に動いている日本のマーケットにも買い人気の波及が期待される。

 円相場は今年8月19日の1ドル=75.94円に対し、10月31日の75.57円でダブルトップとなって、現在は78円を挟んだ動き。つい最近まで、1ドル=50円説も囁かれていた円高見通しは消えた印象だ。それどころか、膨れる借金、波乱含みの政局など、日本売りの気配が漂っている印象さえある。このまま、対ドルで円安傾向が進むようなら輸出関連銘柄を見直すきっかけとなろう。

 ただし、来年にも可能性が強まっている日本の解散総選挙で、新政権が中国寄りとなるようならマーケットへの影響は大きいとみられる。

 来週は締めくくりの1週間だが、来年の景気、企業業績だけでなく、日本の行く末をも、読もうとする意味合いを含んだ週となりそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 15:09 | 株で見る世の中

2011年12月17日

薄商いの中で新春相場を模索する展開=犬丸正寛の相場展望

■12月第1週の週足・陽線が下値を支える

薄商いの中で新春相場を模索する展開=犬丸正寛の相場展望 来週(19〜22日)は、『薄商いの中で新春相場を模索する展開』だろう。来週は連休で立会い日数が少ないうえに師走特有の人気株物色もほぼ一巡した雰囲気がある。とくに、人気株の象徴的な存在だったオリンパス<7733>(東1)が1000円台を割り込んだ。来週のオリンパスは少しは戻るだろうが、これまでの1500〜2000円期待は消えたとみるべきだろう。

 一方、新春相場では、新しい年に活躍が期待できる「テーマ株」が動きやすいことからテーマ探しも予想される。しかし、今の時点で来年の「主役になるテーマ」は見当たらない。強いて探せば、「復興関連」、「クリンエネルギー関連」といったていどだろう。以前なら、国内が停滞でも中国など振興国関連が注目された。もちろん、振興国の成長は引き続き期待はできるものの、ヨーロッパの金融不安解消のめどが立たないため、当面、振興国経済は足踏みが予想される。

 とくに、ユーロに対しては円高となっていることがヨーロッパ金融不安の根深いことを表している。しかし、その一方で、ドルに対して円安となっていることは気がかり。仮に、来年、対ドルで円安が進むようだと、大きく下げている輸出関連株は急反発が見込まれる。しかし、日本の財政悪化を嫌った円安なら「日本売り」となってギリシャ型に近づくことにもなる。

 日経平均の今週末値は8401円と前の週に比べ134円だった。しかし、12月第1週の大きい週足・陽線(8269円→8643円)が下値を支えるものともられ、この陽線を下回るような下げとはならないだろう。来週も小幅な値動きとみられる。

 今週の出来高は20億株を超えた日は1日もなく薄商いだった。来週も出来高は増えないだろう。様子見の中で来年を模索する展開とみられる。
posted by 犬丸正寛 at 09:45 | 株で見る世の中

2011年12月09日

来週は『材料株オンパレード相場』の展開=犬丸正寛の相場展望

★日本橋梁、横河ブリッジも人気化

来週は『材料株オンパレード相場』の展開=犬丸正寛の相場展望 来週(12日〜16日)は、師走大詰めで『材料株オンパレードの相場』だろう。

 EU首脳会議への期待から、NYダウ上伸、日経平均も9000円への可能性もあった。しかし、EUの問題は一進一退で、一筋縄ではいかないようだ。来週は14日、15日にイタリア、スペインの国債入札が予定されている。EU問題は予測が難しく、「成り行き」にまかせるほか仕方ない印象だ。

 EUに明るさが出れば、日経平均の9000円の可能性は残っている。しかし、仮にそうであっても相場の柱は優良株ではなく材料株だろう。

 国会は9日で閉会。参議院で一川防衛大臣と山岡消費者担当大臣に対する問責決議が可決された。来年の国会に火種としてくすぶる。さらに、消費税、TPP、沖縄の重要問題も来年に持ち越し。来年も政局は波乱状態が予想され、解散の可能性も囁かれる。政治が安定しないと経済もマーケットも不安定な状態が続く。

 しかも、11月の企業倒産が小売・サービス業において目立ち、景気悪化が消費分野にじわじわと滲みている。このようなときに消費税上げに対し、世論の賛成を得られるか。消費税等税の引き上げに政治生命をかける野田政権には厳しい風が予想される。

 ある大手証券の直近の人気株は、新日本理化<4406>東京電力<9501>グリー<3632>宮地エンジニアリンググループ<3431>ウエストホールディングス<1407>オリンパス<7733>野村ホールディングス<8604>みずほフィナンシャルグループ<8411>日成ビルド工業<1916>大真空<6962>日東紡<3110>豊和工業<6203>日本管理センター<3276>ということだ。

 さらに、週末には日本橋梁<5912>横河ブリッジホールディングス<5911>なども人気に加わっている。来週もこうした人気株がマーケット人気の中心になるものとみられる。
posted by 犬丸正寛 at 18:55 | 株で見る世の中

2011年12月05日

年内相場は『3週間の限定相場展開』=犬丸正寛の相場展望

年内相場は『3週間の限定相場展開』=犬丸正寛の相場展望 年内相場は来週(5〜9日)を含め、『3週間の限定相場展開』だろう。しかも、久々に、日本のマーケットらしい「和製の材料株相場」が展開されそうだ。

 NYダウの急伸で、日本のマーケットは当面、大きい下ブレ・リスクはなくなったとみてよい。むろん、欧州の問題が根本的に解決されたわけではない。日本の年内消費税基本決定方針も流動的。もちろん、TPP、沖縄問題も未解決のまま。内外とも、根本的問題は来年へ持ち越し、年内は、つかの間の材料空白とみられる。

 しかし、根本的問題が残る以上は、優良株を「株を枕」に仕込むこともためらわれる。金融緩和といっても中国関連株を本格的に買える展開でもないだろう。中国もリーマンショックの後に大規模な政府支出の大判振舞いをやっている。今は、そのときの後遺症が来ている。金利下げ程度では、景気に対し大きい効果は見込めないだろう。

 結局、しばらくは、日本のマーケットでは、主力株を避けて、「シコリのない出遅れ銘柄」、「空売りの多い銘柄」、「かつて人気となったような銘柄」、「低PBR銘柄」などを物色する展開だろう。

 しかし、誰もが、「出遅れ株は深追いしたくない」から、年末ギリギリまで追いかけることはしないだろう。せいぜい、12月20日(火)、あるいは連休前の22日(木)までの相場とみておくのがよいだろう。
posted by 犬丸正寛 at 09:26 | 株で見る世の中

2011年12月02日

【今日の出来事&マーケット】日米欧の協調で欧州は立ち直れるか?=犬丸正寛

■NYダウは好感も、日本は先行き不安で勢い薄い

【今日の出来事&マーケット】日米欧の協調で欧州は立ち直れるか?=犬丸正寛 ヨーロッパの金融不安に対応するため、11月30日、「日銀」、「米連邦準備理事会(FRB)」、「欧州中央銀行(ECB)」、「英イングランド銀行」、「カナダ銀行」、「スイス国立銀行」が協調することで合意。これを受けて、30日(水)のNYダウは前日終値比490ドル高の1万2045ドルまで急伸、12月1日(木)も安値1万1974ドル、終値1万2020ドル(前日比25ドル安)と急伸後としては調整幅は小さく堅調な動き。好感している。

 日米欧の中央銀行が協調するのは、中央銀行のドル資金供給の金利を0.5%引き下げ、12月5日から実施期間を来年2月1日までとする。狙いは、企業に置き換えると、業績不振から「資金繰り」に困っている企業に資金提供を行うことと同じだろう。銀行1社での貸付は嫌だから、他の銀行も一緒に融資をしようという姿にも似ている。

 とくに、特徴的なことは、以前なら、今度の中央銀行6行に入っているはずの強い「ドイツ」が抜け落ちていることだ。逆に、今回のドイツは借りて側に入っている。もはや、強いはずのドイツ、フランスでさえヨーロッパの身内(ギリシャ、スペイン、イタリアなど)の面倒を見切れなくなっているということである。借金が膨らんだ長男に対し、親、兄弟だけでは面倒見切れないから、親戚へ頭を下げて回っているということに近い。

 国家で考えると難しいが、個人、企業という姿に置き換えてみると先行きに対する見通しは明確となるはず。個人なら、グータラ生活が直って本当に真剣に働く気持ちになるのか。企業なら労使一体となってコスト削減に取り組み、勤労意欲を高め、企業業績を立て直すことができるのか。この1点に尽きる。巧い事を言い繕えば、また助けてもらえるという甘い気持ちのままなら、企業なら倒産の道しかない。国家は図体が大きいから厄介なだけだ。しかも、庶民の機嫌取りを狙って政治も動くから混沌とする。

 2003年には日本がバブル崩壊で苦しんだ。いまだにその重荷に苦しんでいる。2008年にはリーマンショックというアメリカ発金融不安、今回は歴史的にも文化文明の進んでいるヨーロッパ発の金融不安。地球全体に「豊かさ」を求め過ぎた反動が来ているようだ。

 2008年のリーマンショックの時は世界各国が、中国でさえ50兆円近い政府支出によって経済を支えた。その結果が、「財政悪化」、「物価高」、「貧富の格差」を招いた。今回はリーマンショック後のような、膨大な政府支出に頼ることはできない。金利を下げて、協調融資することということだろう。

 今後については、次のことを見ておきたい。

(1)ギリシャ、イタリア、スペインなどの経済が根本的に良くなるのかどうか。また、助けてもらえるという気持ちを捨てて再建に取り組むことができるかどうか。

(2)今回、強いドイツが借り手側に回ってしまったように、「日本」が先行き借り手側、救済される側に回らないかどうか。

(3)日本の野田政権は、それを避けるために、「増税ありき」政策を打ち出している。果たして、国民はどのようなジャッジを下すか。日本の株式マーケットが、NYダウほど好感していないのも、この当りに心配のタネがありそうだ。

(4)ドルに対抗するために創設された意味合いもある「ユーロ」の弱体化により、今後、「ドル復権」があるのか。あるいは、「中国・元」が台頭してくるのか。
posted by 犬丸正寛 at 13:07 | 株で見る世の中

2011年11月25日

師走相場が本格化!下値モミ合いで個別物色の展開へ=犬丸正寛の相場展望

■業績など実体に対し相場は下げすぎ

師走相場が本格化!下値モミ合いで個別物色の展開へ=犬丸正寛の相場展望 来週(28日〜12月2日)の相場は、『不安人気先行に対し悪くない実体を見守る展開』が予想される。東証1部の新安値銘柄数は、連日100社を超え、日経平均は3月の震災時下げでつけた場中安値8227円を切って8135円に沈んだ。しかし、相場は悲観人気が先行している。

(1) 26週線に対する日経平均が週末25日にはマイナス10%まで拡大した。
(2) 日経平均のPERは13倍台と割高にはなっていない。
・・・ことなどがある。

 26週線とのマイナス乖離では、最近では2009年11月、2010年7月、2010年9月、そして2011年10月にマイナス10%となって日経平均は反発に転じている。今年3月の震災時下げでは、マイナス10%に届く前のマイナス8%程度で底打ちした。今回が、このまま、底打ちとは言い切れないものの、さらに一段安となることもなさそうだ。大きい反発はないとしても下げ渋りモミ合いとなる可能性がある。

 連日の100社を超える新安値銘柄にみられるように、輸出関連優良株中心に短期的には投げが出ている。一方で、9月の決算の後は、とくに減額企業が相次いでいるということではない。日経平均の予想PERは13倍台と大きくは変動していない。

 企業業績の先行きを不安・悲観して、売りが先行している動きといえる。とくに、過去における、「PERと株価の関係」でみると、PERが異常に高くなったとき、あるいは、赤字企業が増えてPERの算出が不可能となったとき(たとえば2003年当時)などに、日経平均は大底を打って反発に転じている。今のPER13倍台では、そこまでは行っていない。

 ヨーロッパの金融不安、タイの洪水、中国など新興国の経済成長の減速等からは、このまま企業業績が無傷ということにはならないだろう。ただ、今の時点では、PERが50倍程度になるのか、あるいは算出不可能となるのか。企業業績の見極めがつけ難い。逆に、第3次補正予算の成立、さらに第4次補正予算期待から復興が本格化して不振の輸出をカバーすることになるのか。もうしばらく、方向がはっきりするまでには時間が必要だろう。

 いよいよ、来週は師走相場が本格化する。全般が下げ渋る中で、空売りの多い銘柄や材料株の個別物色相場が予想される。
posted by 犬丸正寛 at 18:58 | 株で見る世の中

2011年11月18日

TOPIXの下げに日経平均が、どこまで踏ん張れるか注目=犬丸正寛の相場展望

★欧州金融不安拡大なら09年3月安値切る心配も

TOPIXの下げに日経平均が、どこまで踏ん張れるか注目=犬丸正寛の相場展望 来週(21〜25日)は、『日経平均の動きを試す展開』が予想される。既に、TOPIX(東証株価指数)は年初来安値を更新、2009年3月の安値水準に近づいている。日経平均は年初来安値をつけることなく踏ん張っている。しかし、新安値銘柄が増える中で、日経平均がどこまで踏ん張ることができるか、注目される。

 TOPIXは、3月の震災時下げでつけた場中安値725ポイントを10月5日に724ポイントと、一度は割り込んだ。そのまま崩れるかと見られたものの、そこを下値に11月1日には761ポイントまで5.1%反発した。しかし、戻りの強さの目途となる10%上昇には達せず、再び下げに転じ、17日(木)には717ポイントと安値更新へ沈んだ。10月5日の724ポイントが、『鬼より怖い一文新値』の安値場面となって、結果としては「売りシグナル」だったわけだ。

 一方、日経平均は3月の震災時下げでつけた安値8227円(3月15日)に対しては、現在まで一度も下回っていない。18日(金)時点においても3月安値より約140円上にある。

 両指数の計算の基となる銘柄数に違いがあるためだ。TOPIXは東証1部全銘柄、日経平均は東証1部の中の225銘柄が計算の対象。NYダウは計算対象が、わずか30社で、常に、「強い銘柄」だけが選ばれている。日経平均はNYダウほど銘柄数を絞っていないものの、基本的には、甲子園出場の強い高校野球チームのようなものといえる。とくに、TOPIXは「金融」と「建設」の影響を受けやすい。金融、建設とも不振業種のため、指数が不振となることは当然といえば当然である。

 日経平均の予想PERは13倍台と、まだ企業業績の影響は、さほど現れていない。しかし、実体としての印象は、「企業業績」はかなり悪い。とくに、日経平均採用銘柄には、このところ年初来安値更新銘柄が目立って増えている。つまり、PER面には企業業績の悪化は、まだ表面化していないものの、株価面では安値を更新する銘柄が続出する形で先見性を発揮しているものとみられる。

 TOPIXは、リーマンショック後の安値である2009年3月の698ポイントへ急接近、日経平均も無傷というわけには行かない雰囲気となりつつある。さらに、もしも、TOPIXが2009年3月安値を切るようだと1990年以降では、まったく下値のフシがなくなってしまう。

 2009年3月安値を維持できるかどうかは、(1)ヨーロッパの金融不安が終息するかどうか、(2)日本の民主党政権が株式マーケットの重要性を認識して活性化策を採ることができかどうかがポイントである。株式マーケットは、「大切な国民の共有財産」である。個人投資家も財産をそこに託している。そのマーケットが危機的なところに来ていることを政府は認識すべきである。
posted by 犬丸正寛 at 17:24 | 株で見る世の中

2011年11月11日

「企業業績の悪化」を織り込む展開へ=犬丸正寛の相場展望

■「輸出関連企業」の業績が急速に悪化!

「企業業績の悪化」を織り込む展開へ=犬丸正寛の相場展望 来週(14〜18日)は、『企業業績の悪化』を織り込む展開とみられる。9月の本・中間決算の主力どころの発表がほぼ一巡した。ソニー、パナソニックなどは、今3月期の最終損益が赤字見通しとなるなど、総じて、「輸出関連企業」の業績が急速に悪化している。

 EUの金融不安、中国など新興国の経済減速感、円高が響いている。たとえば、企業業績の悪化を現しているのが、日経平均の「予想PER」の上昇。日経平均は夏場水準とほぼ同じ位置にあるのに、PERは夏場の12倍台から現在は15倍台へ上昇している。

 PER=「株価」÷「1株利益」だから、夏場に比べ株価は同じでPERが上がっていることは1株利益が下がっていることである。つまり、企業業績が悪化し始めている。

 それでも今は、輸出株の不振を、輸出株以外の銘柄がカバーして、平均のPERは15倍台という姿だ。しかし、パナソニック<6752>(東1)ソニー<6758>(東1)オリンパス<7733>(東1)トヨタ自動車<7203>(東1)などの輸出株を中心に保有して人にとっては、PERは15倍台ではなく、100倍以上という印象だろう。

■どの時点で先行きの見極めがつくか?

 今後の見所は、トヨタ自動車が今3月期の見通しを「未定」としているように、先行き不透明なことに対し、どの時点で先行きの見極めがつくかである。トヨタでは、「円高」、「タイ洪水」の影響を業績「未定」の理由として挙げている。今後、とくにタイ洪水の影響は、上場企業の今期業績を押し下げる要因として表面化することが予想される。

 ヨーロッパもギリシャに続いてイタリアなどの財政不安が続いている。「借金問題」は、個人でも企業でも国家でも簡単には片付くものではない。とくに、「借金体質」という根本的な問題が解決されないからだ。

 「TPP」、「沖縄問題」も簡単ではない。これまで、アメリカ政府を蹴飛ばすような態度を取ってきた、日本の民主党政権に対し、アメリカは妥協することはないだろう。

 第3次補正予算が成立するのは、せめてもの救いではある。しかし、TPP、沖縄問題の行方次第では「解散」の可能性も否定できない。

 そうなれば、企業業績の先行きに不安がある中で、また政治空白となって、景気には悪影響。もちろん、解散があれば、新しい政権への期待は膨らむものの、その前に相場は、日経平均が3月の震災時下げでつけた安値(場中)8227円を見に行く可能性もあるだろう。とくに、このところの名門企業の相次ぐ株価暴落で中長期スタンスの買いが入り難くなっていることがマーケットにとっては痛い。
posted by 犬丸正寛 at 17:59 | 株で見る世の中

2011年11月04日

『NY強調で底堅い展開』を予想=犬丸正寛の相場展望

★電気など企業業績悪化は頭を押える、暖冬も消費に打撃

『NY強調で底堅い展開』を予想=犬丸正寛の相場展望=犬丸正寛の相場展望 来週(7日〜11日)は、『NYダウ強調を背景に底堅い展開』が予想されそうだ。

 NYダウは、10月21日に75日線を上回って以降、同線を割り込むことなく強い動きとなっている。仮に、調整があっても75日線(直近1万1480ドル)で下げ止まるものとみられる。ただ、短期的な上値のフシとなっている10月27日の1万2284ドルを抜くことができるかどうか。抜けば、1万2750ドルの壁へ挑戦のコースとなるだろう。1万2284ドルを抜くことができないようだと、1万1500〜1万2280ドルのモミ合いへ移行も予想される。

 ギリシャ問題は借金の多い国の先行きの難しいことを露呈した。国家でなくとも企業でも個人でも同じだろうが。陽気な話ではなく、陰気な話しだけに株価にはおもしろくない。目先的にいくら繕っても多額の借金を抱え、働く気のない相手を助けることには限界があるのではないか。しかも、「借りた者の強み」で、借りた者が開き直って貸した相手を半ば脅している状況だ。

★第3次補正予算成立に期待、やはり復興関連

 仮に、今回、EUがギリシャに対し妥協したとしても先行き同じことが通用するとは思えない。健全国のドイツ国民だって、ギリシャを救済するかどうか、「国民投票」をやってくれという可能性だってあるはず。ユーロ通貨の弱体化は、裏を返せばドルが強くなることでもある。「世界は、やはりドル」ということになればNYダウにとっても悪い話ではない。このあたりのことが、NYダウ強調の背景としてチラつく。

 ただ、決算発表最中の日本市場は本格的な上昇ということにはならないだろう。電気中心に企業業績の落ち込みが、あまりにも大きい。それをカバーするだけの内需の盛り上がりもない。しかも、「タイ洪水」の影響に加え、ここに来て、「11月に夏日」状態となって、冬物商品に打撃となっている。「冬物は1,2月に寒くてもあまり影響はない。冬物にとっては11月の気温がポイント」(中堅証券)だからだ。このまま、暖かい日が続くと、今年の冬物関連銘柄には期待できない。

 こうなってくると、11月中に成立見通しの第3次補正予算による「復興関連」に注目するしかなさそうだ。ただ、TPP問題がもつれると、予算後に解散選挙も考えておく必要はありそうだ。
posted by 犬丸正寛 at 18:29 | 株で見る世の中

2011年10月28日

『決算横目に上値を試す展開』を予想=犬丸正寛の相場展望

『決算横目に上値を試す展開』を予想=犬丸正寛の相場展望 来週(10月31日〜11月4日)は、『決算を横目で睨みながら上値を試す展開』だろう。日経平均は場中値ベースで9月2日以来、ほぼ2ヶ月ぶりに9000円台を回復した。この勢いで一気に上値追いを期待したいところながら、「企業業績の不透明感」が頭を押えそうだ。

 「EU包括戦略」会議の合意で、当面は、「ヨーロッパ発の金融不安」は回避された。NYダウは8月2日以来となる1万2000ドル台に急伸、好感した。合意の中身は、「民間銀行のギリシャ債務の5割棒引き」、「銀行の資本増強」、「金融安定化基金の拡充」というもの。5割棒引き以外は、実行となると簡単ではないだろう。資本増強、基金拡充について、二つ返事で資金を出してくれるところがあるとは思えない。仮に、銀行が公的資金に頼れば、経営は縛られることになる。

 金融不安・混乱の起きたあとの経済活動は概して芳しくない。欧州は「国債」、日本は「不動産」という違いはあるものの、不動産バブルが弾けて金融不安に落ち込んだ日本は、いまだに後遺症になやまされ、内需不振が続いている。当然、今後のヨーロッパでも貸し渋りや信用力の低下から経済活動は長期低迷の懸念がある。ヨーロッパ輸出で潤ってきた新興国への影響もまぬがれないだろう。

 ヨーロッパ、振興国の経済活動が鈍ればアメリカへの影響も避けられない。その中でのNYダウの急伸ということだから、当然、上値には限界が予想される。とくに、NYダウには今年7月7日の1万2753ドルと、7月21日の1万2751ドルで、相場を見る人がもっとも嫌がる「ダブルトップ」の天井足が出ている。欧州の金融不安問題が根本的に解消されないと、この水準を本格的に上抜くことは難しいだろう。

 日本は、「決算発表」が本格化している。これまでの状況では、第1四半期(4〜6月)以降は、東日本大震災後の生産回復が寄与することから明るい見通しだった。しかし、夏場にヨーロッパでの金融不安、そして円高が加わった。この点の影響は任天堂<7974>日本写真印刷<7915>など欧州依存の高い京都銘柄等に業績悪化が顕著な形で現れている。それでも、株価にはかなり織り込んできていた。

★「タイ洪水」の影響判明は先へズレ込み上値圧迫に・4月からの超閑散でシコリなく売物は枯れている

 しかし、ここに来て、「タイ洪水」の影響が加わった。企業業績を見るうえで困ったことに、被害額が確定できていないことだ。このため、今度の決算発表時予想には十分反映されない。11月後半〜12月頃に被害額が表面化するものとみられ、企業業績はまだ安心できない状況である。

 ただ、4月以降の超閑散相場で、「シコリ」はあまりない。このため、売物が比較的少ない中で上値を追う可能性はある。当面の上値のフシは場中値で9098円(9月1日)、次いで9150円(8月16日)。ここを抜くと、9800円程度までは比較的真空地帯。第3次補正予算の閣議決定で復興需要の本格化を手がかりに、NYダウ次第では9800〜1万に挑戦する可能性なしとは言えない。しばらくは上値を試す展開だろう。
posted by 犬丸正寛 at 19:09 | 株で見る世の中

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