相場格言

2008年02月23日

OBARAの持田律三社長に『経営と思い』を聞く

『基本を大切にした人生』を貫く

OBARAの持田律三社長 OBARA(6877・東証1部)は、自動車産業向け「抵抗溶接機器」とエレクトロニクス向け「平面研削装置機器」を手がける。世界を代表する二つの大きな産業をユーザーとしているところが一番の特徴。当然、それに応える必要がある同社の技術力は優秀。一昨年8月に東証1部へ昇格、昨年は会社設立50年を向かえた。昨年12月の定時株主総会後の取締役会で社長に就任した持田律三社長に「経営と思い」を聞いた。就任後の社員への第一声は、「挨拶をしよう」だった。「営業時代に会社訪問で感じたことは優秀な会社は挨拶がきちっとできていることです。モノつくりの会社だからこそ大切です。当たり前のこと、基本的なことのできることこそ大切です」と熱く語る持田社長の座右の銘は、「冷静な頭脳と温かき心」である。

「1部上場企業にふさわしい永続的な成長のために経営基盤を強固にして社会的責任を果たすことが私の使命」

――昨年12月21日の定時株主総会で代表取締役社長に就任され、年末年始とご多忙だったのでは。

持田社長
 そうですね。年末年始が重なったこともあって、忙しい毎日でした。挨拶回りが一段落しましたので、これから腰を落ち着けて業務に取り組みます。

――今日は、社長の人生に対する思いを今後の経営にどのように反映させていかれるか、個人投資家の皆さんに代わってお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。

持田社長
 こちらこそよろしくお願いします。

――まず、OBARAへ入社されたきっかけからお聞きしたいのですが、経歴を拝見しますと早稲田大学商学部のご卒業(昭和43年3月)でいらっしゃいます。OBARAの事業内容から見て、てっきり理工系のご出身かと思っていましたが文科系でいらしたのですね。

持田社長
 そうです。私は根っからの営業大好き人間(笑)で、入社以来ずっと営業畑ひと筋です。入社当時は理工系出身者が多く、それはもう大変でした。特に創業者の小原博最高顧問には相当鍛えられました。

――どんな創業者でしたか。

持田社長
 やはり創業者は違いますね。ちょっと表現が適当ではないかもしれませんが、「乾いたタオルをまだ絞る」という厳しさがありました。私も仕事嫌いではありませんが、とにかく忙しく、厳しい会社でした。最高顧問の仕事ぶりを見ていますと、「死ぬなら仕事で」と真剣に思うようになりましたね。

――技術集団の会社でしたか。

持田社長
 当時は会社設立後10年で、従業員数は50人程度だったこともあり、技術集団というほどではありませんでした。その頃は、自動車会社を訪問しますと、先方が溶接のことをよく知っていましたから逆に改善点などを教えてもらったものです。今日、世界で戦える技術者集団になることができたのも自動車メーカーに教えてもらいながら、我々もまた彼らの要求に死に物狂いで付いていったからこそだと思います。

――昭和63年(登記上は平成14年12月)に現在の社名へ変更されましたが、カタカナではなく横文字名とされたのはどのような理由ですか。

持田社長
 従来の社名(小原金属工業)は固い響きがあるうえに冶金のイメージもあり、人材募集の面でハンディがあったので社名を変更しようということになりました。当初、カタカナも候補に上がりましたが、字画がよくないということや海外事業も拡大していましたので、思い切って横文字にしました。

会社設立50年のフシ目に社長へ就任

――社長へ就任され、社員の皆さんへはどのようなことをおっしゃいましたか。

持田社長
 「お互いに挨拶をしよう」と言いました。当たり前のことと思われるでしょうが、営業時代、ある企業の工場を見学した際、工場の皆さんが作業の手を止めて、「いらっしゃいませ」と挨拶してもらったことがあります。デパートの店員さんや営業の方なら当然ですが、工場の方がきっちりとした挨拶をすることに大変感銘しました。その企業は無論、優良企業なのですが、そのような企業はやはり仕事以外の部分もしっかりしているということを学びました。我々は、一昨年の8月28日に東証1部上場企業となりました。東証1部上場企業として「上場企業らしさ」を持つためにも基本的なことをしっかりとやろうと言っています。

――お好きな言葉は。

持田社長
 「冷静なる頭脳と温かき心」です。ビジネスは冷静に進めなければいけませんが、温かい心もまたビジネスのみならず人間関係を構築する上で重要なことなので座右の銘にしています。

――これまで、オーナーのもとでやってこられましたが、東証1部に上場され、50年の節目に社長に就任されました。改めて、今のお気持ちを。

持田社長
 やはり東証1部上場企業であるという思いを大切にしたいと思います。永続的な成長のために、経営基盤をより強固にして社会的な責任を果たすことが私に課せられた役目だと思っています。

――御社グループの事業は大きくは、自動車業界向けの抵抗溶接機器関連事業とエレクトロニクス業界向けの平面研磨装置関連事業から成っています。いずれも業界上位ですが、個人投資家の方には少々難しいと思いますし、アナリストの方も自動車担当者かエレクトロニクス担当者かということもありますね。

持田社長
 確かに当社グループの事業をご理解いただくのに難しいところはあります。個人の株主数が少ないのもこのあたりに原因があると思います。今後は個人投資家向けIRにより力を入れていきたいと思っています。

08年9月期の第1四半期は32.4%増収
営業利益90.2%増と出足好調、今期も年40円配当継続


――2007年9月期は連結で売上13.8%増、営業利益14.5%増、1株利益170.79円、年40円配当の好成績でしたが、新しい期に入っていかがですか。

持田社長
 10〜12月の第一四半期では、前年同期に比べ売上高は32.4%伸長しました。営業利益も90.2%の大幅な増益を達成できました。抵抗溶接機器では昨年秋口までは溶接関連の設備投資を調整していた日系自動車メーカーからの引き合いが回復基調に転じ、第一四半期に納入が集中しました。この結果、溶接機器関連の売上は前年同期比で13.4%増え55億93百万円となりました。平面研磨装置関連につきましても受注残の出荷・検収を順調に消化するとともに第二四半期に予定の案件が前倒しとなったことで前年同期比50.7%増の74億78百万円と好調でした。08年9月期の見通しは、当初予想の売上高470億円(3.9%増)、営業利益59億円(6.4%増)、1株利益185.05円は変えていませんが、十分達成できる見通しです。配当は年40円を予定しています。

――ご趣味はいかがですか。

持田社長
 ゴルフは好きです。

――社長業が忙しくなりますと、なかなか行けないのでは。

持田社長
 これまでは年に35回くらいラウンドしていましたが、今は確かに難しいですね。でも今でも定期的にゴルフスクールには通っています。

――そうですか、熱心ですね。

持田社長
 学びに行くと、我流では得られない「ナルホド」というものがあります。基本を知ってやるのと、知らないでやるのとでは大きな差がでると思います。ゴルフのほかにも、週末は水彩画のカルチャーセンターへ通っています。ここでも絵の基本を学んでいます。

――すごいですね。ゴルフのハンディは。

持田社長
 13です。

――ありがとうございました。


posted by 犬丸正寛 at 13:49 | 会社訪問・近況と展望

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