相場格言

2007年10月29日

ティムコの霜田俊憲社長に近況と今後の展望を聞く

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ティムコ<7501>(JQ)の霜田 俊憲社長に聞く

tiemcologo.JPG――社名のティムコにはどのような思いが込められていますか。また、ロゴには波形があしらわれていますね。

霜田社長
 TIEMCOは、"Tokyo Export&Manufachuring Company"の略称で、東京をスタートポイントとして、貿易・製造を問わずさまざまな手段によって、未来に向けたビジネスを実現できる企業でありたいとの思いを込めています。ティムコは自然を思い、自然とのフェアな関わり方を大切にします。この心をご理解いただくために、ロッド(釣竿)の原点ともいえる六角竿のフォルムの中へ山並みと流れのイメージを盛り込んでいます。とくに、「フライ」と「ルアー」のパイオイニアとして、リーダーとして、このマークと心を表す言葉、"Think in the field"を忘れず、優れたアウトドア用品を提供していきます。

ティムコ社長――フライフィッシング、ルアーフィッシングのパイオニアということですが、少し、釣りについての歩みを教えていただけませんか。とくに、釣りがスポーツとして、いつ頃から社会に溶け込んできたのでしょうか。

霜田社長
 食べることだけを目的とした釣りということでは、ずっと昔からですが、楽しみとしての要素も加わった釣りは江戸時代に殿様から町人までやっていたという記述があります。さらに17世紀頃、スポーツとして取り入れられるようになり、20世紀になるとヨーロッパから遊び、レジャーとして入って来て、車の多様化や道路網の整備などもあって高度成長経済時代に一気に釣りが大衆化しました。

――その当時に創立されたのですね。

霜田社長
 そうです。1969年(昭和44年)です。日本が豊かになった頃です。まず、欧米の輸入品から始めましたが、しかし、日本ではまだインストラクターが不在でしたから、アメリカの本を翻訳して出版したりスクールも開いたりして、顧客を作りながらやってきました。とくに、10年前にブラッドビッド主演の映画がヒットとなったのをきっかけに釣りブームとなりました。

――魚を食べるための釣り、スポーツとしての釣り、どこが違いますか。

霜田社長
 キャッチ・アンド・リリース、つまり釣った魚を殺さないで逃がす、この点がスポーツとしての釣りの一番の特徴です。今では理解されていますが、当時は、「釣った魚を逃がす」ことは考えられなかったので、隔世の感がありますね。

――創業からしばらくは輸入品中心でしたか。

霜田社長
 そうです。創業から10年くらいは輸入品中心でした。1970年代の終わり頃から道具やルアー(小魚を模して作られた擬似エサ)などを作り始め、1984年に毛ばりを巻く針をデザインして作り、アメリカで売り出したところ大変、好評を得まして、現在、「TMCフック」は毛ばりの最高級品として評価をいただいています。今は、アメリカのほかにヨーロッパでも販売しています。そして、1982年からフライフィッシングの考えをベースとした「アウトドア衣料」を展開しています。最初は長グツ、ベストなどから入り、シャツ、帽子、レイン・防寒用など、かなりの点数に達しています。現在は、外国で作っている自社仕様の輸入は全体の80%程度、純粋な輸入ということでは30%程度です。

――創業時に比べると隔世の感があるとのことですが、海外と比べて、現在でも釣りをスポーツと捉える意識の差はいかがですか。

霜田社長
 海外では釣りをスポーツとしての捉え方は強いですね。外国の人も、もちろん魚は食べますが日本人ほどは食べません。富裕層を中心にハハンティングとしての捉え方です。日本は海に囲まれた島国ですから、「魚は食べるもの」という意識は外国に比べると強いです。それに、外国ではマスなどのいる河川は公共できっちりと管理がされ、入漁権もしっかりしていますが、日本では欠けています。それでも、ほかのスポーツと比較しますと、自然とのふれあいができるスポーツです。しかも、生き物との戦いのおもしろさもあります。最近、鱸(すずき)のルアー釣りが人気となっています。ジャンプする魚ですからゲームとしておもしろいことからブームとなる兆しがあります。

――ところで、どの業界もそうだとは思いますが、先行き少子高齢化の影響が予想されるのではありませんか。

霜田社長
 われわれは3つの取り組む課題を掲げています。@付加価値の追求、Aスクールなどにいっそうの注力、B女性層の開拓です。

――付加価値については、どのような取り組みでしょうか。

霜田社長
 単なる売上げ拡大ではなく、努力に見合った利益が取れるための売上げ、即ち、製品の差別化に力を入れていきます。当社には歴史があり、ユーザーから「ティムコが売るものなら安心」という信頼感をいただいていますので、このブランドイメージを大切にして、品質と機能のいっそうの向上に力を入れていきます。現在、市場シエアはフライで25〜30%ですが、35%程度を目指します。

――スクールなどのイベントについての狙いはどのようなところにありますか。

霜田社長
 冒頭で、翻訳本を出版したりスクールを開いたりして顧客を育てながらやってきたと申しましたが、これからも啓蒙活動は続けていきます。キャンプと釣りをセットとした家族提案のスクールを初夏と秋の年2回実施していますし、初心者のスクールも年30回開いています。他のスポーツからの獲得も重要なことです。

――3つ目の女性層の拡大ですが、海外での女性ファンはいかがですか。

霜田社長
 アメリカで10〜12%ていどです。日本ではまだ7%ていどです。女性が苦手のエサをつける必要がありませんし、魚を殺さなくて逃がしてやることも女性には受け入れやすい点です。サングラス、キャップ、ベストなど釣のスタイルはファッションとしても絵になるということで徐々に人気が高まっています。フライフィッシングはご夫婦が多いですよ。JR東日本のコーマーシャルで吉永小百合さんがフライフィッシングに登場されていますので効果が出てくることを期待しています。女性サイズの長靴も用意しました。

――今11月期は。

霜田社長
 売上高は6.6%の31億7400万円と増収見通しですが、新規出店やリニューアル等に伴う店舗設備の減価償却や店舗経費の増加で営業利益は15.3%減少の8400万円の見通しです。配当は年22.5円を継続の予定です。

――来期はいかがでしょうか。有利子負債2200万円に対し現金預金等で6億1400万円、1株純資産2206円と優秀な財務内容です。

霜田社長
 来期の数字はまだ公表していませんが、11月から釣竿の販売価格を一律5%値上げしますので、この効果が来期には出てきます。企業が安定していることは社員にとっても悪いことではない。このため、財務内容の安定は今後も守っていきます。



posted by 犬丸正寛 at 09:43 | 会社訪問・近況と展望

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