1万円乗せの効果は大きい。(1)100年に一度の大不況に対する景気底割れ感の後退、(2)投資家心理の好転、(3)麻生政権へのプラス効果、などがある。
振り返って、アメリカの金融パニックで日経平均は、08年10月28日に6694円のザラバ安値をつけた。よもや、下回ることはないと見られていた、03年の安値7603円を切ってしまった。言うまでもなく03年は日本版バブル崩壊。08年は自由主義のお手本としてきた同盟国アメリカのデリバティブ(金融派生商品)バブルの崩壊であった。同盟関係にヒビさえ入るのではないかと危惧されたが、持ちこたえている。賢明の景気対策で麻生政権も盛り返している。このことが、09年3月に日経平均が7021円まで下げたものの昨年10月安値を割り込まなかった背景としてあった。
■証券株が買われ買い一巡感、「6月高値」の公算も
今度の日経平均1万円回復が一般庶民にどこまで効果があるかは分からない。多くの失業者が溢れている現状では、「株高」は無縁と映るだろう。しかし、マイナス材料ではない。投資家にとっては、言うまでもなく投資心理の改善に結びつく。特に、アメリカGMの経営破たん等により、日本のトヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>などがクローズされた。改めて、今後、日本の物つくりの優秀さが見直されてくることは大きな意味がある。方向性を見失いつつあった日本の先行きに、自信と明かりが灯ったといっても過言ではないだろう。
これから、日経平均がさらに上値を追うか、といえばそう簡単ではない。足元の景気企業業績は依然、厳しい。この手応えが出るには、早くて9月中間決算以降だろう。株式市場の内部要因的にも、日本復活をテーマに自動車株から買い上げた相場は、金融仲介者である証券株の買われてきたことで一巡感がある。野球で言えば、「打順一巡」。これからは、日本の方向性、景気、企業業績等を見極める局面に入って行くだろう。当面、上値はあっても「6月フシ」の可能性は高い。








