2008年05月02日

JT 『月足&週足&日足』チャート診断

JT<2914>(東1)

【月足】チャート
下落率34%で値ごろ感台頭だが上値は重い
6752月
 2006年3月に5分割の権利を落とした後は24ヶ月線に沿って着実な下値切り上げだった。それが、中国製毒入り冷凍餃子事件発生で2008年2月に53万1000円で24ヶ月線を切り、「売り転換」した。その後の安値は46万7000円(4月22日)と、売り転換してからの下げはそれほど大きくない。これは高値70万8000円(2007年12月)からの下落率が34.0%と、相場格言の『3割高下に向え』のフシに達したことで値ごろ感が台頭している。しかし、24ヶ月線を抜くような戻りにはなっていない。当面は50万円を挟んでのモミ合いとみられる。

【週足】チャート
26線自体が下向きに転じ再下落の可能性強まる
6752週
 月足と同じように権利落ち後は26週線の上で推移していた。それが、月足より早く、1月18日(金)に62万2000円で26週線を切って「売り転換」した。権利落ち後から、この間の26週線乖離率はプラス30%で天井、一方、先の安値46万7000円ではマイナス乖離率20%だった。通常、上方乖離率と下方乖離率は同程度となるのが普通だから、今後マイナス30%乖離率はあるとみておくべきだろう。特に、26週線自体がこれまで横ばいだったが、下向きに転じてきたので、遠からず、先の安値を更新する可能性は強い。

【日足】チャート
ダブル底を破る懸念強まり売り方の攻勢も
6752日
 日足では、2007年春頃から、30日線との関係でみると、ギクシャクした動きが目についていた。売り転換、買い転換が短期間に繰り返し出る動きで、短期売買のデイトレにも難しい相場だったといえる。それが、2007年12月28日に大きい陰線で30日線を切って「暮れの明星」足が出て、極めつけの売り転換となってからは、30日線を頭に下げが続いている。その場合、30日線に対しマイナス乖離率10%前後で底入れし30日線まで戻る動き。安値46万7000円を切るとダブル底を破ることになり、売り方が優勢となるだけに日足の動きはよくない。

「医薬」「食品」は利益寄与まったくなく今期2ケタ減益で
PER31倍は割高、「タスポ」規制の行方も気がかり


【総評】
 2008年3月期は34.4%増収、29.7%の営業増益。ただ、営業利益率は6.7%(07年3月期7.0%)に低下、1株利益は24916円だった。2008年3月期のセグメントは国内たばこ売上は538億円減少、海外たばこ売上が1兆6403億円の増加という図式。
日本たばこ産業 (JT)ホームページ 一方、営業利益の内訳は国内たばこが230億円の減益、海外たばこ1242億円の増益、医薬品事業は96億円の赤字、食品事業は60億円の減益で利益額はわずか6億円という状況で、海外たばこによって支えられている状況だ。
 国内は「タスポ」による自販機規制の影響が予想され、ますます海外でのたばこにウエートがかかる。仮に、海外で喫煙規制が出ると影響は大きい。しかも、医薬、即品ではほとんど寄与していない。2009年3月期は3.1%増収、営業利益は27.8%の減益予想で発表している。
 配当は年5200円(07年4000円、08年4800円)へ連続増配する。1株利益は15448円でPERは31.7倍と割安感はない。冷凍餃子のイメージダウンが尾を引き、処分売りが先行の展開だろう。
posted by 犬丸正寛 at 18:23 | ちょっと気になる銘柄