2006年10月24日

「命令と服従」の限界

 北朝鮮を巡るテレビ番組が花盛りだ。ひとつの国が滅びるかもわからないところに追い込まれているだけに迫力がある。

 筆者には難しいことは分からないが、北朝鮮をひとつの企業に置き換えてみると、業績不振で債務超過、株式は上場廃止前の整理ポストに入れられている状況に近い。国には国民がいる、企業には従業員がいる。筆者の知っている企業にワンマン経営で、従業員との間は「命令と服従」の関係で成り立っているところがある。

 それはそれで、ひとつのやり方だが、しかし、人は「プライド」「やりがい」「フィー」の3つで仕事と取り組んでいる。命令と服従のもとでは、プライドとやりがいは持たせてもらえない。それをカバーしているのが高賃金だろう。

 ところが、その賃金が切り下げられ、遅配になったらどうなるか。従業員はその会社に残る意味はなくなる。きっと、北朝鮮でもこの企業と似た状態になっていることだろう。国民は、国を棄てて逃げることはでき難いから、反乱が起きるのではないか。国家も企業も敵は外より内部である。

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posted by 犬丸正寛 at 13:03 | 株で見る世の中

2006年10月18日

連想ゲームに強い人が株式投資で成功する?

「カゼオケ式」投資法でモンゴル関連のスルガコーポレーション

 今回は話題を2つ。まず、私ごとで恐縮ですが、このほど、翔泳社から『カゼオケ式 株式投資法』を出版しました。売れ行きが良いとのことで、執筆時の苦労が嬉しさに変わります。カゼオケ式とは、相場格言の、"風が吹けば桶屋が儲かる"から採ったものです。「テレビ、新聞、雑誌をぼんやり読んでは、もったいない。連想ゲームに強い人が株式投資で成功する」と、編集者に繰り返し述べたことから、この表題となりました。いつもながら、出版編集者の柔らか発想には脱帽です。

 われわれの身近なニュースといえば新聞の社会面とスポーツです。そのスポーツ欄で、カゼオケ式投資法を紹介しましょう。最近は朝青龍、白鳳などの活躍で大相撲はさながらモンゴル場所の様相です。一見、株式投資とは無関係のようですが、実は、ここで連想ゲームが大切です。「モンゴル力士が強い」→「日本・モンゴルに親密感が高まる」→「モンゴルに進出しようとする企業があるはず」と連想して、日本からの進出企業を探します。東洋経済の会社四季報CD−ROMを使って、モンゴルと打ち込んで検索するのが便利です。出てきました。モンゴルで「ジャパンタウン」を建設するというスルガコーポレーション(1880・東証2部)です。今後10年間で、約90万平方メートルの広大な土地にマンション戸数2906戸、戸建3273戸、さらに商業施設を備えた一大プロジェクトです。

 05年5月に計画を発表した当時のスルガの株価は2500円程度でしたが、同じ年の12月には9500円の高値をつけ、現在でも9000円前後の高値圏にあります。05年当時、モンゴル力士からスルガにたどり着いた人は大きな投資成果を挙げることができたのです。ぜひ、続きは書店でお買い求めいただき連想ゲームの腕を磨いてください。

 もうひとつの話題は、最近の「酒」による交通事故です。全国で飲酒運転による死亡者が続発していることは報道されている通りです。もちろん、適量を超すと健康によくないことはいうまでもありません。しかし、適量が難しいところで、飲み始めると止まらなくなるのが酒の恐ろしいところです。

 健康によくないということでは、先輩格に「煙草」があります。肺など呼吸器や心疾患など循環器への悪影響が指摘されています。列車、航空機などの乗り物、オフイス、公共施設、喫茶店にいたるまでいまや禁煙席は当然となっています。ならば、交通事故、健康に対し、煙草以上に悪影響の大きいアルコールについて、「禁酒席」があってもおかしくないと思われます。税金が減少するため酒の消費量を抑える政策は採り難いのでしょうが、交通事故、医療費など社会全体のコストからみれば、税金減少をカバーできるのではないでしょうか。案外、レストランなどで「禁酒席」が登場する日も近いかもしれません。ビール株などが低迷しているのは、こうした先行きに対する読みが働いているのではないでしょうか。皆さんもアルコール関連株からの乗換えを真剣に考えるところに来ていると思います。
posted by 犬丸正寛 at 16:19 | ちょっと気になる銘柄

2006年10月10日

北朝鮮核実験のプラスとマイナス

 物事には、必ず、プラス面とマイナス面がある。今回の核実験は北朝鮮にとってプラス・マイナスはどうなのだろう。
 核を保有することで、交渉ごとが有利に働くという効果を期待したものだろう。しかし、世界、とくに国連を敵に回してどのようなプラス効果があるのだろう。国連憲章第7章の41条では経済制裁、さらに厳しい42条の武力制裁も待ち構えている。それでも、実験に踏み切ったことは、よほど経済的に追い込まれているのだろう。
 もうひとつの仮説も可能ではないだろうか。あえて、「制裁を待っている」という見方はどうだろう。
 北朝鮮は、豊かになり、自由を謳歌している世界の流れの中で、自ら、限界を感じているのかもしれない。どうしようもないから、潰して欲しい、その代わり、身の安全保証をしてほしいという暗黙の了解があるのではないだろうか。
 現体制が崩れ、自由な経済体制ができれば、新しいマーケットが生まれる。これなら、中国も軍事制裁で北朝鮮からの難民流入の心配はないし、一大消費先となる。もちろん、アメリカ、日本にもビジネスチャンスとなる。何が売れるか、北朝鮮関連銘柄を探しておくのも手である。
posted by 犬丸正寛 at 16:02 | 株で見る世の中

2006年10月06日

相場格言−−もうはまだなり、まだはもうなり

 筆者自身、この格言ほど難しいものはないと思っています。この言葉の言おうとすることは分かりますが、しかし、どうすれば格言とおりに実行できるのだろうかということで悩みます。

 格言の意味するところは、上げてきた株価が、「もう」このあたりで天井だと自分で思ったところは、実は「まだ」上値を残しているし、反対に、「まだ」上がると強気になったところは「もう」天井であるという教えです。もちろん、下げ相場でも使いますが、どちらかといえば、上昇相場で使うことがほとんどです。

 現在はパソコンなどによるデータでの判断があらゆる分野において優先する時代です。たとえば、CD−ROM株価チャートなどを駆使してデータ処理する人からみると、株価のピークやボトムはかなりの確率で高まる、といった返事が返って来るでしょう。しかし、CD−ROMなどよりケタ違いに立派なコンピュータを投入して運用しているはずの投信などの運用成績が優れているかといえば必ずしも及第点をつけられるものではありません。

 とくに、現在のように時代が大きく変わろうとしてるような時は、理屈とおりやコンピュータの予測とおりには行かないものです。従来の、国家・官僚主導の経済の時代なら、企業は決められた枠の中で行動していればよかったのですが、現在は、経営を支配しようとするM&A(企業の買収・合併)の時代です。

 基礎データはコンピュータでそろえることができても、データの枠を超えて人間と人間のぶっつかり合う戦いの場となってくれば、「もうはまだなり、まだはもうなり」という駆け引きと自分との戦いです。個人投資家が好む低位株などは、この格言が当てはまるケースが多いと思います。

 日本を代表する優良株は、優秀な多くのアナリストが常にウォッチしているため意外性がありませんが、アナリストが日頃まったく見ていない低位ボロ株が人気化して大相場となるのは意外性があるからです。それまで動かなかった低位株が動き始めたら、少なくとも初動段階で「もういいだろう」と思わず、粘ってみて下さい。

 経営者においても、長い間、苦労をされた人ほど、「もうこれで経営は安心」とほっとされるものです。ほっと程度なら結構ですが、「もう」が「慢心」につながって立派なビルを建てたり、銀座通いをするようになり、自分の気にいらぬ人を切ったりするようになると、まず間違いなく経営は傾きます。会社経営には、これでいいということはなく、常に「もうはまだなり」と戦い続けるものではないでしょうか。
posted by 犬丸正寛 at 14:05 | 相場格言

2006年10月04日

「禁酒席」が登場する日?

 朝5時のNHKラジオで、病院の先生が「酒」について話されていた。アルコール依存症になると、上部消化器の癌発生が極めて高くなると警告されていた。もちろん、肝臓などの臓器にもよくないことはいうまでもない。最近は、飲酒運転による死亡事故も多発している。
 健康、交通事故など、酒に対する風向きがよくない。そのためか、ビール会社、焼酎などの株価は元気がない。
 癌、交通事故とも命にかかわることだけに、いっそ、「禁酒令」でも出したらと思うのだが・・・。やはり、国としては酒税がなくなるのは痛いのだろうが、一方では医療費の縮小などが見込めるわけだから、社会全体のコストとしてはどうなのだろう。
 社会における健康面からの視点では、煙草が先輩である。飛行機、新幹線、オフイスなどなど、今や「禁煙」が当たり前になっている。
 案外、「禁煙席」と同じように「禁酒席」が登場する日が近いかもしれない。禁煙が強まった頃の「JT」株はしばらく不振だった。既に、飲食店、ゴルフ場などでの運転者へのアルコール提供が難しくなり、アゲインストの風が予想されるビール株などは手が出し難くなった。
posted by 犬丸正寛 at 14:51 | 株で見る世の中